元保育士のイラストレーターが選ぶ【夏におすすめの絵本3選】
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今回はですね、もう暑い日がすごく続いていて、子どもたちにとっての夏休みも、あともうすぐというタイミングということで、夏っぽい話題でお届けできたらなと思いまして、
今回は『元保育士のイラストレーターが選ぶ【夏におすすめの絵本3選】』というテーマでお届けさせていただこうかなと思います。
わたしは、子どものころから絵本が好きで、というのも母がいろいろわたしが好きそうなものだったりを、家に置いてくれて、そして「これ読んでほしい」って言ったら読んでくれてっていう環境で育ったっていうのもあるんですけど、
ずっと絵本が好きで、子どものころから読んでいたものだったりとか、大人になってから出会った絵本のなかから、夏におすすめしたい、ぜひ読んでいただきたい絵本を選んでみました。
夏といえばの絵本で、絵本好きの方だったら頭に浮かぶような、有名な絵本だったりするんですけど、わたしならではの感想とかポイントをお伝えできたらなと思います。
最後までお付き合いいただけますとうれしいです。
【夏におすすめの絵本3選】ということで、順番にお伝えしていきたいなと思います。
まず1つ目は、『あついあつい』という絵本です。これは垂石眞子さん作で、福音館書店から出ている絵本になるんですけど、2019年から出ている絵本になります。わりと新しい方ですね。
だいたい2歳くらいから、より楽しめるかなっていう絵本になっています。
内容はどんな絵本かというと、
タイトル通りすごい暑いんですけど、最初に出てくるのがペンギンで、「あー、あついよあついよ」っていうところを歩いていて、
すごい日差しが照っていて、汗もめっちゃ出ていて、涼しいところないかなって探していたところ、やっと見つけた日陰で「あ〜、よかった。」ってひと休みしたら、その影がアザラシの影だったっていうことで、
アザラシも「ぼくの影で休まないでくれよー」っていう感じで、それでまた影探しというか、涼むところ探しの仲間が増えて、また影を探してっていうふうに、どんどん仲間が増えていって、
みんなで「わぁ、もう暑い。どうしよー」ってヘトヘトになりながら歩いていたら、どこからか波の音が聞こえてきて、最後には広い海に辿り着いて、みんなで「ざっぶーん!」って海に飛び込むっていう絵本なんですけど、
その描写というか、描き方が暑い場面は本当に暑く感じられるし、最後の「ざっぶーん!」って飛び込むところは、なんかこっちまで気持ちよくなるような涼しさを感じることができるので、暑い夏にぴったりなお話かなと思います。
そして展開的にも小さいお子さんから楽しんでもらえるような内容だし、登場するものも動物たちなので、ストーリーがあんまりわからなかったとしても、「あっ、ペンギンだ!」っていうふうに楽しめるかなって思います。
わたしは、めちゃめちゃ動物が好きなんですけど、その視点で見ると、1番最初から登場するペンギンは『アデリーペンギン』だなとか、動物たちのサイズ感のバランスも忠実に描かれているんだろうなとか、そういった視点も出てきたりして、動物好きとしても表現のされ方がすごい素敵だなって思います。
すごい細かいところで言うと、表紙のタイトルの『あついあつい』っていう字の形がすごいわたしは好きで、いいな〜と思っています。
福音館書店 ページ
絵本ナビ ページ
2つ目は『すいかのたね』という絵本です。
これは1987年からあるので、ご存知の方も多いかなと思いますし、お子さんに読んだことあるとか、実際に自分が子どものころに読んでもらったことあるって方も多いんじゃないかなと思います。
わたし自身も子どものころに好きでよく読んでもらっていたなって思い出があって、これも福音館書店から出ていて、だいたい3歳くらいからより楽しめるかなっていう感じの絵本になっています。
これは人気の『ばばばあちゃん』シリーズの絵本で、わたしめっちゃ好きなんですよ、『ばばばあちゃん』シリーズの絵本。
わたしはね、このシリーズでいうと、1番は『いそがしいよる』っていう絵本が好きなんですけど、「なに、知らないよ!」っていう方、ぜひチェックしていただきたいなと思います。
そして今回紹介させていただく『すいかのたね』っていう絵本は、どういう絵本かというと、
1番わたしがおもしろいなと感じているのが、すいかのタネが喋っちゃうっていうところです。まさかって思いますよね。
それがどうしてかっていうと、最初にばばばあちゃんがすいかのたねを庭に埋めたんですけど、それをどこからか見ていた人みたいに歩いているネコが、「うわ、なに入れたんかな」みたいな感じで出してみたんですけど、「うわ、たねか」みたいな感じになって、「なんだつまんない」って庭にまた埋め戻したんですよ。
それを違う動物が見ていて、「うわ、なんだろう」ってまた掘り返して、「なんだつまんない、たねか」っていうのを繰り返して、
そんなふうに「つまんない」って言われ続けたすいかのたねが、「もう、いい加減にしろ!」みたいな感じで怒りだすんですよね。それがまたおもしろくって。
それで、すいかのたねが喋ったんですけど、それに対してばばばあちゃんも「大きくおなり!」みたいな感じで、また怒り返した感じで言い返して、
それですいかのたねが悔しがって「育ってやるぞ!」って感じで、ぐんぐん伸ばしはじめるっていう感じの展開の絵本なんですけど、
まさかすいかのたねとやりとりをするって、こんな世界絵本でしか体感できないので、そのあたりもすごく楽しいですし、季節的にもすいかっていうところが夏にぴったりだなって思います。
読んだことないよって方いらっしゃったら、ぜひ一度見ていただきたい絵本になっています。絵面がまたおもしろいんですよ。
福音館書店 ページ
絵本ナビ ページ
続きまして最後3つ目ですね、『めっきらもっきらどおんどん』です。
これみなさんどんなイントネーションで言ってますか?それぞれに違ったりしそうだなって思ってます。
これも有名な絵本なので、みなさん見たことあるよって方も多いかなと思うんですけど、どんな絵本かっていうと、
すごい冒険ファンタジーみたいな絵本で、表紙だけ見るとなんかちょっと怖い絵本なのかなって思う方も、多いかもしれないような表紙ではあるんですけど、
中のファンタジーさが子ども心をがっつり掴まれて、その世界に入り込んじゃって、わたしが子どものころ本当に大好きで、寝る前に何回も読んでもらった記憶があります。
これは、主人公のかんたっていう男の子がいるんですけど、その子の服装もノースリーブに短パンで、すごく夏っぽい服装をしてるんですけど、
その子がでたらめな歌を歌ったら、それがきっかけで不思議な世界へ吸い込まれていって、吸い込まれた先にオバケが3人いて、その3人が「一緒にあそぼうよ!」って誘ってきて、それぞれが考えるとびっきりの遊びを紹介して、一緒に楽しんでいくっていう展開なんですけど、
全然見たことのないようなビジュアルで、怖いかもしれないような感じなのに、物語に登場している感じだと、全然怖くなくてすごくわくわくする、そしてファンタジーさがすごいなって思います。
今回ご紹介させていただくにあたって、ちょっと調べたときに出てきたインタビュー記事があって、それがこの絵本は作者と絵を描いた方が別なんですけど、絵を描いた『ふりやなな』さんっていう方が、この絵本の絵で、絵本作家デビューをされたらしくて、当時23歳だったそうです。
主人公のかんたとオバケたちが元気いっぱいに遊ぶ場面を勢いよく描くには、原寸大じゃ足りないと思ったみたいで、
あえて1.5倍のサイズで描いて、印刷のときに縮小してもらったっていうふうに、その記事に書いてあって、「なるほどなぁ、それでこんな世界に吸い込まれていったんだ。」って納得しました。
福音館書店 ページ
絵本ナビ ページ
降矢ななさんインタビュー記事(2022.11.21)
以上、『元保育士のイラストレーターが選ぶ【夏におすすめの絵本3選】』というテーマでお届けしました。いかがでしたでしょうか。
その絵本知ってるよ、読んだことあるよって方も多かったんじゃないかなと思いますし、絵本を普段見ることがないよって方だったら、ちょっと興味を持っていただくきっかけになったりしていたらいいな〜なんて思っています。
こはらなつでした〜!それではまた〜!
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