子どもが描いた絵にどう反応してる?
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今日はですね、”子どもが描いた絵にどう反応してる?”というテーマでお話しさせていただきます。
このテーマにしたのは、わたしは2023年月末まで保育士兼アトリエリスタという役割で、4年間保育士をしていました。そんな経験があるわたしだからこそ、わたしの視点でお伝えできることは何かないかなと考えたときに、このテーマが浮かんできたので、今回はこのテーマでお話しさせていただきたいと思います。
子どもが描いた絵にどう反応をしてる?ということなんですけど、どんなことを心がけてわたしが言葉にして子どもたちに伝えていたかという点も踏まえて、お伝えしていきたいと思います。
「上手だね」という言葉は、子どもが描いた絵に対して言葉がけとしてよく使われる言葉かなと思いますし、わたしも今までよくかけてもらってきた言葉でもあるんですけど、今のわたしは子どもたちに対して「上手」っていう表現は使わないようにしています。
どうしてかというと、絵を描いて「上手」って言われてもちろん、うれしいかうれしくないかで言うとうれしいんですけど、本物みたいにというか写実的に描けているから認められているっていう気がして、表現をまるっと認められた感じにはならなくって。
例えば、どうぶつのゾウを描いたとしたら本物みたいに描けたら上手っていう感じというか、そんなふうに捉えちゃうので、褒められるために描くってなっちゃうと、表現も楽しめなくなっちゃうこともあるかなと思うので、わたしはできるだけその子がした表現の結果を認めるというよりかは、表現の行為自体を具体的に言葉にしてまるっと認めるような言葉がけというか、態度も含めてそういうふうに表現して伝えるっていうことを心がけてきました。
具体的にどういうことかっていうのを今からお伝えします。
子どもが描いた絵に対して、こちらが見たままを言語化するっていうことです。例えば、子どもが赤色のクレヨンで描いていたら、
「赤色を使ったんだね!」
ってそのまま言う。あとは1色じゃなくていろんな色を、ピンク使った後あお使って、みどり使ってっていうふうにしていたら、
「いろんな色を使ったんだね!」
っていうふうにそのまま言う。それだけでも子どもの表情がふぁっと、なんだかにこやかというか、嬉しそうな表情になる場面に今まで何度も出会ってきました。
あと具体的に言うと、今は色で言ったんですけど、丸をひたすら描いていたとしたら、
「丸をたくさん描いたんだね!」
っていうふうにそのまま言う。あとは、ざああああ〜と勢いよく描いていたら、そのまま
「力強くこんなふうにざああああ〜と描いたんだね!」
っていうふうに伝えるっていうふうにしていました。
こういうふうな言葉がけをすると、表現をまるっと認めることにつながるんじゃないかなと思いました。
あと、だぶんみなさんも経験としてあるかなっていう場面で言うと、子どもたちが
「〇〇描いたの、みて〜!」
って見せてくれた場面で、どんな反応をするかなんですけど、例えば、
「恐竜描いたの、みて〜!」
っていうふうに、見せてくれたとしたら、わたしだったら、まず
「恐竜描いたんだね〜」
ってそのままオウム返しで伝えたあと、
「ここの口がめっちゃ好き〜」「うわ、強そう!」
っていうふうに言ってたかなと思います。あとは
「今にも動きそうだね。」
って、躍動感が表現されてるなっていうふうに感じたら、そんなふうな言葉もかけていました。
具体的な言葉がうまく浮かばないときもあると思うんですけど、
「なんかめっちゃ好きやわ〜」
みたいな感じで、すごい抽象的な表現でも良いと思うんですよ。わたしだったらうれしいです。描いた絵に対して、
「なんかわからんけど、それめっちゃ好きやわ〜!」
って言われたら、すごいうれしいかなと思います。みなさんどうですか?
絵を描くことに苦手意識があるっていう方も、結構たくさんいるかなと思うんですけど、ちょっと描いてみた絵に対して誰かから、
「なんかわからんけど、それめっちゃ好きやわ〜!」
って言われたら、きっとうれしいと思います。
あとは子どもたちのする表現として、そのまま まるっと認めてあげたらなって思うんですけど、ダイナミックに描くのもいいし、ちいちゃく心を込めて丁寧に描いてもいいし、あとはじっくり一枚の絵をたくさんの時間をかけて仕上げてもいいし、シャシャッと描いてすぐに「できた!次!」っていうふうにしてもいいし、紙の余白がなくなるくらいたくさんたくさん筆跡で埋めて描いてもいいし、余白をたっぷり残して「これで完成!」っていうふうにしてもいい。
そして、あとはゾウの絵を描いたとして、見た目通りのゾウの色で描いてもいいし、ゾウが赤色だっていいと思います。
人の絵を描くときに忠実に描いてもいいし、顔のパーツを省略して描いてもいいと思います。わたしも人の顔を描くとき、眉毛描かないときもあります。
そんな感じで、子どもが描いた表現そのまままるっと認めてあげられたら、表現することって楽しいなって思ってもらえるかなと思います。
そして、こうしてわたしがみなさんにお伝えできたことで、この輪が広がればいいなあって、子どもたちがもっともっと表現自体を楽しめたらいいなあって、そう思います。
身近にお子さんがいらっしゃる方や、今身近にいなくっても今後とある場面で出会ったりとか、そんな場面で子どもたちの絵や工作とかも含めて、表現に出会ったときに、よかったらそのまま見たままを言語化するだったり、なんか好きだなっていうふうに伝えたりすることで、子どもたちの表現の行為自体をまるっと具体的に認める言葉がけや、反応をぜひしてみてください。
今回は”子どもが描いた絵にどう反応してる?”というテーマでお届けしました。
こはらなつでした〜!それではまた〜!
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