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舘岡誠二俳句集 No2

俳人「舘岡誠二」の作品を毎回少しずつ綴っていきます。

舘岡の師は故・金子兜太先生(海程主宰)です。


    句集「茄子の馬」より

一流の親分肌のいぼがえる

かさぶたの街をのがれてユリカモメ

喪主われは畦の土龍のあどけなさ

菜の花や手話のサークルの一団

山桜わが生涯は青二才

控えめな本荘ことばにつつじ咲く

ふるさとはいつも聞き役つくしんぼ

仏飯の箸が反ってる初燕

おのおのの家に子燕口あけて

男勝りの海女のとむらい夏座敷

蛙鳴く母にもらった酒を飲む

六月の川なめらかに骨董屋

志那手品まなうらにしてゴメの夏

はだしの医者居たふるさとの一里塚

ひまわりの脈とるように妻目覚め

木の

梯子を登りたくなる鰯雲

*句集「茄子の馬」2016年4月発行(秋田文化社)
  

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            ~ 雪に吹かれ鳥のかたちの若い僧 ~

舘岡誠二(たておかせいじ)

 現代俳句誌「海原」 同人

 八郎潟町俳句会「寒鮒」同人

 現代俳句協会 名誉会員

 現代俳句全国大会 特別審査員

 秋田魁新聞「さきがけ俳壇」選者

 地元の週刊新聞「湖畔時報」を発行中

舘岡誠二 俳歴

1939年(昭和14年)10月14日生まれ

19才より 俳句の道を志す

24才より 金子兜太先生に師事。

     「海程」入会。

昭和40年 海程新人賞受賞

昭和62年 海程賞受賞

平成26年 秋田県文化功労者受章

平成27年 海程「海隆賞」受賞

平成27年 句碑建立

    (秋田県八郎潟町塞ノ神)

令和3年 文化庁「地域文化功労者」表彰

秋田魁新聞「さきがけ俳壇」選者

現代俳句協会 名誉会員

現代俳句全国大会 特別選者

地元の週刊新聞「湖畔時報」を発行中

秋田県南秋田郡八郎潟町大道1-1 在住