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物語の種②

②『蛇使いの娘』

 蛇使いの娘として神社に仕えているフミ。フミの潜在している魔力を守るため神主はフミを大事に育てている。幼い頃、フミが一人で遊びに行ったとき、フミの魔力が暴発して水害が起こった。それ以来、フミは一人で行動することを許されなかった。
 狐の子どもがフミのもとにやってくる。狐はフミに「自分の政略結婚を壊すくらいの水害を起こしてほしい」と頼む。フミは水害を起こす方法を考える。フミがその方法を考えていると、ふと幼少期の記憶と出会う。フミは過去の記憶に飲み込まれるが、記憶の渦から脱出すると、フミのトラウマ(心の傷)は解消されていた。
 フミは自分の魔力を自分で封印しようと決意する。神主はフミの力を封印するための方法を一緒に模索した。だが、狐族からは「フミの魔力を開放すべきだ」と囁いてくる。
 狐族の結婚式当日。雨が降る。しかし、それは水害ではなく、お天気雨であった。蛇使いの娘と狐との関係は決裂した。この一件により、古来から蛇と狐の仲は悪いといわれている、とか、いないとか。


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