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『素顔のままで』/ Photo Honest

『素顔のままで』/ Photo Honest

人類の自然界への過度な寡占と欺瞞に因り、未曾有の見えざる脅威による危機の進行と一層の拡散が進行する今…

そんな特別な意味を持つ今だからこそ…
心爪弾かれるものがある。

なにげない日常の中の…
優しい眼差しであったり…
思いやり溢れる言葉であったり…
そっと疲れた肩を撫で支えてくれる…
その掌からの温かさであったり…

人間の生身の五感を通じてのふれあいの有り難さを痛感する一年であった。

お気

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煌光

小さな夢の足跡を
生まれたての雪の上に
ふたりならんでそっと付けてみる

放物線を描きながら
幾重にも交差する星の光が
逢いたい気持ちと
でも逢えないからだを
せめぎあいながら結んでくれた

君が夢見ていた
丘の上のシャペルでの聖夜
言葉にできない言葉を
ぼくたちは見つめている

遠く奏でる鐘の音に
世界中の恋人たちの
昨日よりも明日が幸せであると信じ
誓い合う歌声を感じている

愛という名の光が

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aloneness

aloneness

きっとひとは…
大切なひととの繋がりを…
生涯を通じて希求する旅人かもしれない。

孤独という杖に…
身を委ねながら…
懸命に歩む旅人。

愛という慈悲の光が…
行方を照らし…
時に迷いすら生じながらも…
只々、ひたすら歩み行く旅人。

時間の流れを…
その流れる意味の深淵に触れるとき…

永遠の孤独の果てに…
待ち受ける…
ささやかな確かな愛の存在に気づく。

そんな小雪の節季。

小さく儚い

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Silent  Autumn

Silent Autumn

安芸國…
広島市内にも有り難くも…
美しい紅葉の季節が到来しました。

広島城周辺の楓たちも…
十人十色の如く…
さまざまな錦秋の彩りで…
城郭を散策する人々心を癒やしてくれています。

ふと思います…
秋という季節は…
人々の心の時計を…
そっと優しく止めてくれる季節だなあっと…

そんな安寧な陽だまりのような…
静かな時間の中で…
ひたすらに大切な人の…
健康と繁栄を願うことができる…

きっ

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誘月金色



琥珀色の海面に…
月光がさざなみに合わせて
静謐に揺らめいている

店内のミラーボールが音もなく
ゆっくりと時計回りに自転する

無数の小さな星々のような光が
海に面した窓に反射する…

行き場を見失った彼らは
さらにその勢いを増しながら
窓外の夜空に
白くひらひらと舞いはじめる

少し季節を初冬へと早送りしたように
ひらひらと粉雪のように
静かに舞い続ける。

金色…

このお

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花ひらく

花ひらく

ひとの幸せって...
その本質は…
どこまで小さな愛に気づけて
どこまで深く味わえるかだと思う。

大切なひとの幸せを
秘めやかに想念する...

そんなひたむきな心が
この地球を美しく輝かしてくれている。

小さな花ひらく
音もなく小さな愛ひらく

君がいてくれる
ただそれだけで…
心があたたかくなる…

そばにいてくれる
ただそれだけで明日は来る。

花ひらく
霜降の時のはざまに…
夢のような

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拈華微笑

拈華微笑

あしなべて便利になれば...
一切の苦がなく楽になれば...
明日の衣食住の行方を気にしないほど豊かになれば...
私たちは幸せになれる。
そう信じてきました。

しかしながら...
その果てに見た現実はどうでしょう?...

いつも心のどこかに観えざる不安を抱え
さらに観えているはずのものも観えず...
心ここに在らずが如くに
大勢的に妄信的な価値を与えてはいないだろうか?

何かを見失い
何か

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潮騒

潮騒

君の声が潮騒の中へ
吸い込まれていくよ

手のひらに夕日を乗せて
君はそっと僕に差し出してくれたね

灼熱の夏の日差しが嘘のように
静かな安らぎを湛えながら
今こうしてそばに横たわっている

君の言葉を…
まるで大切な宝物を探し出すように
僕はそっと波打ち際で抱きしめている

一夏にめぐり逢えた奇跡が
陽だまりのような
温かなまなざしへと誘う

さりげない日々に君が
しずかに美しく煌めき始めた夏

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人生は琥珀色の恋

人生は琥珀色の恋

生きること…
そのすべてに
もし感謝できるとしたら…
僕たちはどんなにか幸せだろう。

時に立ち止まって…
止まり木で羽を休める野鳥のように…
一杯の珈琲を嗜む。

過去を回顧するでもなく
未来を夢想するでもなく…
今この瞬間に感じるもの
そのすべてに五感を委ねる。

すると…
途方もなく不思議な…
まるで初見の小説の中にいるような
感覚に包まれる。

まさに一杯の珈琲は…
人生という処女航海の良

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【 愛は惜しみなく与う 】



もしも魂というものが…
永遠の繋がりをもって…
連綿と時を超えることができるとしたら…

きっとその魂は…
あらゆる艱難や障害をものともせず…

ひとつの温もりという光に向けて
ただまっしぐらに駆け出していくだろう。

その光を…
きっと愛と呼ぶのだろう。

ひとの心を理解し…
ひとの心に命がけで寄り添う…
犬とは真に稀代の愛の伝道者である。

久しぶりに
涙腺が完膚なきまで
崩壊した秀逸な作

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是非に及ばず

是非に及ばず

試練の中に…
真価がある。

真摯な言葉で…
紫陽花が語るかけてくる。

大きな転機は…
試練のそばで
いつも静かに微笑んでいる。

薄っすらと…
涙を浮かべ…
微笑んでいる。

流した涙の残り香が…
僕たちを強く優しく
成長させてくれる。

KOH
2020年6月2日

傾聴の春



風に舞う花弁が
水面に触れる…
その瞬間の音を感じてみる。

清涼な東風にそよぐ
若葉の微笑みを見つけてみる。

世の中の大混迷も喧騒も
この静謐な時間の中では
まるで別世界での遠い遠い
出来事のように感じる。

現実的な脅威に
ささやかでも抗う。

小さなハンカチ一枚は
きっと…
どんな高度なAI技術や5G通信網より
いとも簡単に…
無用な脅威の拡散への
抑止力になると思う。

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上を向いて歩いて行こう

上を向いて歩いて行こう

上を向いて歩こう

作詞:永六輔
作曲:中村八大

上を向いて歩こう
涙がこぼれないように
思い出す 春の日
一人ぽっちの夜

上を向いて歩こう
にじんだ星をかぞえて
思い出す 夏の日
一人ぽっちの夜

幸せは雲の上に
幸せは空の上に

上を向いて歩こう
涙がこぼれないように
泣きながら歩く
一人ぽっちの夜

思い出す 秋の日
一人ぽっちの夜

悲しみは星のかげに
悲し

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蕪心… うつろいゆく季節の中で

蕪心… うつろいゆく季節の中で

不思議なものだ。

和蕎麦を食するという「食事」には...
物事を俯瞰させてくれる効用がある。
物事を客観的に俯瞰できるということは..
ひいては自分自身を俯瞰することに繋がる。

一切の無駄を排した白を基調とする店内...
どこかしこに禅の導きすら感じさせる。

視覚からの情報を極力排除する配慮は...
今まさに食そうとする素材の委細を観る心に
自然と傾倒させてくれる演出とも云える。

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