大阪万博と維新

大阪万博がめちゃくちゃで、失敗する公算が強いことは誰しも分かっている。大阪府民もあんなものを見に行く気は無い。チケットはまったく売れていない。



しかし大阪府民の間で維新の人気は高い。それは何故かというと、あの万博事業で、多くの府民が職を手にしているからだ。



万博そのものが成功するか失敗するかと言われたら、大半は「失敗する」と答えるだろう。しかし自分が、あるいは自分が勤める会社があの万博事業に多少なりとも関わっていたら。



その人は無論、万博反対などとは言わない。もはや失敗するのは目に見えているが、その人にとって問題はそのことじゃない。あれが、飯の種になっているという事だ。問題が起きれば起きるほど、その対応に金が費やされ、多くの業者がその問題解決にかき集められる。つまりは雇用が増えるのだ。



だから万博は問題が拡がれば拡がるほど、儲けの種になる。雇用も増える。だから多くの府民は維新を支持する。



エジプトのピラミッドと同じだ。ピラミッドは王の墓ではなかったというのは今や定説だ。ではピラミッドはなんのために作られたかと言えば、農閑期の国民に職を与えるためだった。無駄でいいわけだ。壮大にでかければでかいほど、建設に年月はかかり、必要な作業員も増えた。それがエジプトの雇用を維持した。



大阪万博もまったく同じだ。出来上がるものの価値は、どうでも良い。むしろ工事が延期になればなるほど、大阪に金が廻って雇用が生まれる。



もっともその原資は国民や府民の税金だから、どこかで「いい加減にしろ」という事にはなるだろうが。

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