あの時ハブられた理由を今も覚えてる話。
「だって、○○ちゃんは私がいなくても平気そうだったから」
と、その子には言われた。
高校2年生の頃のこと。
私がいた高校は暴力的ないじめはなかったけど、お年頃の女子はやっぱりむずかしくて、女子の人間関係は至る所でいつも何かしら不協和音が生じてました。陰口とか仲間はずれ的なね。
それでも私はほどほどに、うまくやれてると思ってた。
クラスでも部活でも一応居場所があって、グループでも揉めずに所属できてるって。
でも…
ある日突然、何の前触れもなく、グループ内でそれなりに影響力強い子が、あからさまに私のことだけ無視し始めた。
そろそろ死語かもしれんが、シカトってやつ。
心当たりなさすぎてショックでした。
そこから授業は何にも耳に入ってこないわ、お弁当食べるのも苦しいわ、自分の言動すべてチェックされて冷たい目で見られてる気がしてうまく動けなくなるわで、小心者の私としてはもうこの世の終わりみたいな気分。
その子1人が私をそういう扱いするってことは、グループ全体が(なんとなく空気読んで)そうなってしまうわけで…
何だかよくわからないうちに、居場所失った私。
なんで?って聞くこともできず、ただ落ち込んでおとなしく過ごしたけど、悲しいことにそんな真っ只中で「修学旅行のグループ決め」とかありましてね。苦しすぎたなぁ。ほんと学校ってこうやってすぐ自由にチームとかペア組ませるのが残酷。
でもこれまたある日突然スンと急に、その子がふつうに私に話しかけて仲良くし始めて。
体感としてはかなり長い日々だったけど、実際はほんの何日か様子見されてただけのよう。
どういうこと?なんだったの?と私の脳内はハテナだらけだし、そもそもの原因わからないから「ここで調子のって仲良くしたらまたすぐ突き放されるかも…」と恐怖ぬぐえず。
ただ、元に戻してもらえた喜びはでかかった。
そんなある日、この子がふと冒頭のセリフを私に言ったわけです。
なんで、しばらく話さない期間を設けてたのかって。
「だって、○○ちゃんは私がいなくても平気そうだったから」と。
「(同じグループ内の)Aちゃんとかはさ、もう私がいないとダメなのがすごくわかりやすいの。弱った時めっちゃ頼ってくるし、愛情表現わかりやすいし。でも○○ちゃん(私)はそういうの一切ないじゃん?だから、別に私が話しかけなくても平気なのかなって」
にしては…随分あからさまなシカトをしてくれたじゃないの、とは思いつつ、
こう言われてあんまり否定できなかった私。
何を隠そう、私はグループ内でうまくやるためにこの子と仲良くしてたけど、どこか苦手な気持ちはあって、たしかに自分からこの子に積極的に話しに行くことはあまりしてなかったから。
困り事あってもわざわざ相談しなかったし、相手に好き好き言わなかったし。
ほぼ、この子が私に絡んできてくれるからこそ成り立ってただけの関係。
そりゃこの子からしたら、いずれは「なんで私ばっかり」とは思うよね。
ただ…
私側の言い分としては、私は私で、自分がありのまま安心して仲良くできる子には自分から話しかけてた状況で、つまりあなたはそうじゃなかったってことなんだけど。(言えるわけない)
…この時のことをね、ずっと忘れられない。
「私にはあなたが必要って体現をしない」ことで私はハブられたのか、と。
それ以降、特に社会人なってからは、私は事あるごとに「もう○○さんいてくれなかったら私のりきれなかったです!」みたいな発言をやたらするようになった。
ただし、それはほんとに相手に感謝してる時だけ。
学校という狭い世界の中では、嘘でも愛情表現しなきゃチームやペアを組めなかったけど…
そこを出れば、もう少し自由になる。コミュニティはそりゃどの場面でも今後ずっと付きまとうものの、自分がその世界にしがみつかない選択をしやすくなっていくのが、大人。
今も私は、ハブられた苦い記憶が消せないけど、その過去に感謝はしてるのです。
その経験によって
あなたがいてくれたおかげ、と思う感情は必ずその都度伝える意識が芽生えたから。
嘘の愛を伝えなくてもいい大人になったって、ほんとの感謝は伝えつづける必要がある。
そうやって、せめて自分にとって居心地いい関係はがんばって維持していこうねと
高校生の頃の私に思うわけです。
無理はしなくて大丈夫。
ただ、大事なものは手を抜かずに守っていくものよ、と。
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