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【本】松丘啓司『人事評価はもういらない 成果主義人事の限界』 (+教育への示唆)

2017年1月3日

■要約

No rating(ABCで評価しない)が広まるよ。年度単位の評価ではなく、リアルタイム評価でコラボレーションを促進することで会社全体のパフォーマンスを上げるんだ。

■核心部分

社員のパフォーマンスは正規分布(2:6:2)しない。それはABCで評価するからそうなるだけ。実際は、大部分のローパフォーマーとわずかなハイパフォーマーが8:2(パレート分布)でいるだけだ。それを業績評価で切り分ければ、大部分の社員はやる気を失うだけだ。

そうではなく、ローパフォーマーもハイパフォーマーも協力することでチーム全体のパフォーマンスを上げることが大切だ。そのためには、年次評価ではなく、リアルタイムに評価し、コラボレーションを促進するというアジャイルなマネジメントが必要なんだ。

■個人的な展開

教育もそうなる。教育の目標はA+を取ることではなく、スキルを伸ばすことだからだ。教育をNo ratingにすれば、チームワークや教えあいを促進するだろう。No ratingの代わりになるものは、ポートフォリオやログや学習者相互の推薦になるだろう。

これは1960年代の個別化教授システム(PSI)が一回りして再来したものだ。リアルタイム評価とはつまり即時フィードバックであり、社員とマネジャーの一対一の対話とは、個別化ということだからだ。

PSIから拡張しているのは、個人が他のメンバーに貢献し、他のメンバーから個人が協力を得るというチームベースになっていることだ。

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