【研究】要因とアウトカムについての見立てさえ的外れでなければ意味のある研究が成立する
水曜日は「研究すること」のトピックで書いています。
前回は「PICO/PECO」の中の介入(I)/要因(E)とアウトカム(O)が特に重要だということを書きました。たとえば、介入として「あやとりペアワーク」を考えたときに、もしそれがボケ防止に効果があるのであれば、それが効いているのは「あやとり」の要因なのか「ペア」の要因なのか、ペアならば同性でも効くのか、異性同士の場合のみ効くのかなどのさまざまな要因が絡み合っています。またアウトカム/効果をどのように測定するのかということも考えなければなりません。
このように見てくると、研究するということはただ問題意識をもって現場の問題解決に当たるということだけではなく、その上に現場の問題をどのように切り取るかということがポイントになることがわかります。その切り取り方こそが研究の中心なのです。
現場ではさまざまな要因が働いています。時間、場所、環境、道具、組織、役割、ルール、文化、風土、雰囲気、歴史、伝統、コミュニケーション、そしてそこにいる人たちの個性や個人差。こうした要因の中からどれを重要だとみなして研究の俎上に乗せるかということがポイントです。要因とアウトカムについての見立てさえ的外れでなければ、意味のある研究が成立します。
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