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大学教員は平均してどれくらいの博士号取得者を出しているのか

2022年1月10日(月・成人の日)

2021年度の大学院のゼミが終了しました。あとは公開研究発表会を残すだけです。今年度は博士候補者を2人出すことができました。2人とも公開審査会まで終わっていますので、あとは最終承認を待つだけです。これで、累計10人の博士号取得者をゼミから出すことができます。

10人の博士号取得者というのは、日本全体から見てどれくらいなのでしょうか。ちょっと調べてみました。

次の資料によると、2014年の博士課程在学者数は73,704人で、同年の課程博士号取得者は13,437人でした。その割合は18%ですので、10人の博士課程在学者のうちおよそ2人が博士号を取得しているということになります。これらの数値は安定していますので、このような大雑把な計算でいいでしょう。博士課程在籍者5人のうち1人ですね。これは感覚的にも妥当な感じがします。

中央教育審議会大学分科会大学院部会 審議まとめ 参考資料
https://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2016/02/09/1366899_03.pdf

さて、大学教員は1人あたりで平均何人の博士を出しているかを計算します。教授職の人数は2006年で66,128人でした。この全員が博士課程指導権を持っているわけではありませんし、また、准教授でも博士を出せるケースもあります。でも、便宜上、この数字を使って計算します。そうすると、教授1人あたり1年あたりの博士の数は約0.2人となります。つまり、教授1人は約5年で1人の博士を出しているということになります。

私が博士課程を受け持ち始めたのが2009年度ですので、今年度で13年になります。13年間で10人の博士だとすると、1年で0.77人です。このように考えれば、全国平均を上回っていることになります。

こんな計算をしてちょっと安心しました。もちろん、博士号を取得するのは本人自身のがんばりの成果ですし、がんばったにもかかわらず博士号を取れないまま修了する人の方が割合として多いのは、私のゼミでも全国の傾向と同じです。私はそのお手伝いをするだけです。そんな中で、博士号取得者を少しでも増やすということについては自分の仕事ができているのかなと思っています。

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