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ちはるのファーストコンタクト(2017年)

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2017年に書かれたマガジン「ちはるのファーストコンタクト」の記事をすべて収録しました。300本以上あります。
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#話す技術

【本】スティーブン E. ルーカス『アメリカの大学生が学んでいる「伝え方」の教科書』:「聞き手責任」から「話し手責任」への転換に必要となる技術

木曜日はお勧めの本を紹介しています。今回は『アメリカの大学生が学んでいる「伝え方」の教科書』を取り上げます。 先日6月2日に、このマガジンで連載していた「みんなの前で話す技術」全12回を締めくくりました。「みんなの前で話す技術」の連載はまとめて1つのマガジンにする予定です。この本はそれを読んだ次のステップで読むのに最適な本です。 スティーブン E. ルーカス『アメリカの大学生が学んでいる「伝え方」の教科書』(SBクリエイティブ, 2016) ■要約日本社会のコミュニケー

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【連載】みんなの前で話す技術(第12回):【最終回】普段のおしゃべりも練習の機会になる。

金曜日は「みんなの前で話す技術」講座を連載しています。今回は最終回です。 この連載講座ではこの「みんなの前で話す技術」について考えてきました。これまでに以下のようなトピックについて書いてきました。 01 おとなの"Show and Tell" 02 「これについて聞いてほしい!」ということがあれば話すのが楽しくなる 03 15分で一区切り 04 15分話したら別の活動を入れる 05 前置きなしに本題に入る「結論ファースト」 06 原稿なしで話す。プロットは作る。 07 聞

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【連載】みんなの前で話す技術(第10回):スライドを使う。

金曜日は「みんなの前で話す技術」講座を連載しています。今回は「スライドを使う」ということを書きたいと思います。 挨拶などの短いスピーチではスライドを使う必要はありません。しかし、それ以上の長さのなんらかの構造を持った話をする場合は、可能な限りスライドを使うことをお勧めします。スライドには次のような効用があります。  1. 話し手の台本となる  2. 聞き手のマップとなる  3. 話した内容の資料として残る 1. 話し手の台本となるまず、スライドは話し手の台本として使えま

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【連載】みんなの前で話す技術(第9回):話の最小構造は「問題設定-主張-データ-結論」

金曜日は「みんなの前で話す技術」講座を連載しています。 みんなの前で話すときには、必ず話し手が聞き手に対して伝えたいこと、訴えたいことがあります。これを主張 (claim) と呼びます。主張のない話は「楽しいおしゃべり」となります。それは「みんなの前で話す」という形式が不要なものです。逆に言えば、何らかの主張があるからこそ、みんなの前で話すという形式になるのです。 みんなの前で話をすることの目的は、聞き手に自分の主張を伝えることです。しかし、主張ばかりを話しても、それは聞

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【連載】みんなの前で話す技術(第8回):質問は直接受けずに質問カードを使う。

金曜日は「みんなの前で話す技術」講座を連載しています。 自分の話が一通り終わると、たいていは聴衆からの質問を受ける時間があります。初めから質疑応答のための時間がとってあることもありますし、自分の話を短めに切り上げて残りの時間を質疑に当てる場合もあります。いずれにしても質疑応答の機会はあります。 まれに質疑応答がない場合もありますが、話し手と聞き手が直接やりとりできる機会ですので、できるだけその時間を取ったほうがいいでしょう。 とはいうものの、質問の時間は話す方にとっては

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【連載】みんなの前で話す技術(第7回):聞き手の目線で話す。

金曜日は「みんなの前で話す技術」講座を連載しています。今回は7回目です。 前回は「プロットを作り、原稿なしで話す」ということを言いました。今回は「聞き手の目線で話す」ということを言いたいと思います。 この連載では「話す技術」について書いていますが、本当は文章を書くことが私の仕事の中心です。ですから本心としては私の書いた書籍やWeb上の記事を読んでほしいのです。たぶん、皆さんが知りたいことはほとんどそこに書いてあるんじゃないかなと思います。また、そう思うからこそ時間を割いて

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【連載】みんなの前で話す技術(第6回):原稿なしで話す。プロットは作る。

金曜日は「みんなの前で話す技術」講座を連載しています。 前回は「前置きなしに本題に入る」ということを言いました。今回は「原稿なしで話す」ということを言いたいと思います。 あらかじめ時間の決まった話を依頼されると、自分用の原稿を作って、それにしたがって話そうとする人もいると思います。話のための原稿を書くことそれ自体は問題はありません。しかし、話すときに原稿を読むのはダメです。 話し手が原稿を読み始めると、聴衆は寝ます。もし原稿そのままを読むのであれば、それを印刷して配れば

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【連載】みんなの前で話す技術(第5回):前置きなしに本題に入る「結論ファースト」

金曜日は「みんなの前で話す技術」講座を連載しています。 前回は、15分の話を一区切りとして、話の続きはあるとしても、そこで何か別の活動を聞いている人にしてもらうといいということを言いました。別の活動というのは、質問カードを書いてもらったり、隣の人と組んでペアトークをしてもらったりすることです。いずれの活動でも2、3分で十分です。長い時間を取る必要はありません。話を聞くということから別の活動をすることでリフレッシュして集中力が回復することを目的としているからです。 私の講演

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【連載】みんなの前で話す技術(第4回):15分話したら別の活動を入れる

(金曜日は「みんなの前で話す技術」講座を連載しています) 前回は、15分の話を一区切りとすると良いことを言いました。それくらいの長さであれば、聞き手は集中力を維持することができるからです。20分を超えると、どんなに面白い話でも集中力が切れて、飽きてきます。 では15分でひとまとまりの話をしたとして、次は何をするのか。人の話を聞くという活動が別の活動に変わればなんでもOKです。たとえば、ここで一息入れて「質問カード」に質問を書いてもらうのはどうでしょう。手を挙げて質問するの

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【連載】みんなの前で話す技術(第3回):15分で一区切りする

(金曜日は「みんなの前で話す技術」講座を連載しています) 前回は、自分が聞いてほしいと思っている内容を、相手が聞いて面白く思ってもらえるような形にすることが「みんなの前で話す技術」だということを説明しました。  (1) 話し手が「これについて聞いてほしい!」という内容を持っていること  ↓ 【みんなの前で話す技術】  (2) それを聞いている人が面白そうに聞いていること これから「みんなの前で話す技術」の具体的な方法について説明していきたいと思います。今回は「15分で一

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【連載】みんなの前で話す技術(第2回):「これについて聞いてほしい!」ということがあれば話すのが楽しくなる

(金曜日は「みんなの前で話す技術」講座を連載しています) 前回はこの連載で「おとなの Show and Tell」をやっていきたいということを言いました。幼稚園の子供が Show and Tell をやっている様子は、YouTubeを検索して見ることができます。みんなすごく楽しそうに話していますね。なぜ楽しそうに話しているのかというと「このお人形について聞いてほしい!」「このオモチャのパトカーについて聞いてほしい!」という気持ちがあって、Show and Tell の時間に

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【連載】みんなの前で話す技術(第1回):おとなの"Show and Tell"

(金曜日は「みんなの前で話す技術」講座を連載しています) 今回から毎週金曜日は「みんなの前で話す技術」の講座を連載していきます。ただし、出張のときはお休みになることがありますのでご了承ください。 この連載講座に「みんなの前で話す技術」というタイトルをつけてみました。「みんな」というのはどれくらいの人数なのでしょうか。多いところでは数百人、少ないところでは3人くらいの人数を想定しています。 私は大学の授業で100人とか200人くらいのクラスを持って、その人たちの前で話して

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