二児のワーママが転職活動をした話
2021年11月1日Sansan株式会社に入社致しました。
私事のご報告にありがたいことに600を超えるいいねをいただき、とても驚きました。それだけ愛される・注目されている会社に入社したんだということに背筋を伸ばしながらも、私に何かお返しできることはないかなと思い転職活動の経験談を書いています。
なぜ入社エントリーでもなく、退職エントリーでもなく、転職活動の経験談なのかというと、先日こちらのイベントに登壇させていただいたことがきっかけです。
転職活動がもっとオープン&フラットになったら最高だよね!という想いにはとても共感しましたし、イベントで出た話が特に印象的でした。
就活は不安はあるけど孤独はない。
転職は不安と孤独との戦いだ。
現状はその通りだと思います。少しでも転職活動が孤独ではなくなるように、自分のできることをという思いでできる限りオープンに転職活動について発信してみようと思います。
いちワーママ、27歳社会人5年目の女性としてのリアルな転職経験談が何か参考になったら幸いです。
転職のきっかけ
前職では、新卒から約4年半お世話になりました。当時子持ち・ビジネススキルなしの大学生を採用し、営業・営業事務・営業企画・教育と多岐にわたる仕事に携わらせていただけたこと、深く感謝しています。
ただ、数ヶ月前の私は「次に登る山」がわからなくなっていました。
無い物ねだりかもしれないけれど、色々なことに挑戦している分、自分の特出した強みやスキルは何なのか。どこを目指してキャリアパスを繋いで行くのか。また、複業がようやく少し軌道にのってきたからこそ、本業がサブ・複業がメインとなっていくのは個人的には「ねじれ」的違和感を感じている時期でした。
そんな時にYOUTRUST経由で中途採用のオファーをいただいたのが、株式会社ワンキャリアさんです。
「いつかは」「20代のうちに」と漠然とした転職意欲はあったものの、いざ選考を受けていく中で「今なのか」「転職ってした方がいいのか?」「何の為に転職するのか」「そもそも何の為に働くのか」など改めて「働く」に向き合う時間となりました。
選考の結果としては最終面接で落ちてしまうものの、すっかりワンキャリアさんのファンになり「世の中には、本気でミッションに向かう会社がある!会社が目指す世界観に全力で共感し、目の前の仕事に向き合う大人がいる!」と肌で感じることができました。
(決して前職がそうでなかったわけではありません。ただ久しぶりに大人の「熱量」に触れて、私自身も会社の目指すミッションの方向性に全振りした仕事の仕方がしたいと思ったことは事実です。)
そして悩んだ末、転職活動をしよう。環境を変えることで、それが実現できるのか仮説検証してみようと決めました。
私のパーソナルな状況
いざ、転職活動をするぞと決めたところで私のパーソナルな状況としてはこんな感じでした。
27歳(社会人歴5年目)/女性/既婚/7歳と2歳の子持ち
転職市場的には第一次適齢期なのではと思いますが、年齢に対し女性/既婚/子持ちという状況に不安が全くなかったかと言われると嘘になります。
不安の要素としては、市場価値的な意味と転職後の両立ができるのかという意味のどちらもありました。
ただ今回の転職活動で叶えたいものが「ミッションドリブンな組織で全力で働きたい」という点だったので、絶対に働けない条件(例えば勤務時間がお迎えに全く間に合わない、通勤がとても現実的な距離ではないなど)以外は働きやすさやワークライフバランスが先に出てくるのではなく、やりがいを前に出した転職活動をしようと決めました。
そのため、面接では「子供がいること」をアピールするわけでもなく、過剰に遠慮するわけでもなく、聞かれたら答えるというスタンスを心がけていました。理由としては、前途した「絶対に働けない条件」は除いているので物理的には実行できる。その先の実現可否は人と人との擦り合わせだ、と思ったのでなるべく自分自身を見てもらい組織に合う合わないを判断してもらうためです。
また、転職前後の業界と職種は以下の通りです。
【業界】転職前:ネットワークセキュリティ製品を取り扱うNIer→転職後:クラウド名刺管理サービス等のSaaS企業(広く言えばITは共通しているけれど、領域はだいぶ変化する)
【職種】転職前:営業・事務・企画・教育→転職後:内定時はインサイドセールスまたはセールス(営業はかじっていたものの未経験に近い状況)
業界職種ともに全くの未経験という状況ではないですが、即戦力採用と言い切るにはスペックとして力不足という、どっち付かずな状況だったと思います。
そのため、面接では自分の職種スキルが別の職種においてどこが共通項になるかということ意識しながら話していました。
例えばインサイドセールスは人によっては作業的になってしまうということを聞いていたので、自分は今まで営業事務の業務を事務作業としてではなく、営業メンバーにどうプラスアルファの価値を提供できるかというところにコミットしてきたかというのを話すなど。
とはいえ、中途の転職においてそれだけだとアピールポイントとして弱く、数字の上げ方などセールス職としての能力は特出してないとはっきりフィードバックでもいただきました。その点においては職種についてどれだけ解像度を上げられるかということと、バイタリティでカバーしたところがあったかなと思います。
選考結果と使用媒体など
オープンな転職活動をということで、選考結果についてもぶっちゃけておこうと思います。
【応募数】15社/【書類落ち】6社/【辞退】2社/【最終選考】5社/【内定】3社
という結果になりました。期間としては短期集中で1〜2ヶ月でまとめてガッと受けた感じです。
また、手順としては以下のステップで進めてました。
①予め受けてみたい会社・好きかもという会社はリストアップしておく
②前途した「絶対に働けない条件」ではないか求人票ベースに確認
③憧れの人に告るのはタダ!w的な精神でダイレクトに応募(YOUTRUST・Wantedlyなど活用)
④好きな会社だけだと偏りが出ると思ったので並行してスカウト系媒体にも登録。直接オファーをいただいた会社さんと4社ほどエージェントさんとも面談。4社のうち、実際書類応募をお願いしたのは2社、最終的には1社の方と二人三脚的に転職活動を進めました。
普段からSNSなどをやっているとこの会社好きだな〜かっこいいな〜と思う会社ってありませんか?まずは恥を忍んでその会社の求人票で気になる職種があれば応募していました。
規模感にもよるかと思いますが、ダイレクトだと書類なしでカジュアル面談をしてくださったのがありがたかったです。実際に書類で落ちてしまった6社中5社はエージェントさん経由、残りの1社は超大手という感じだったので好きな人への告白は直接が大事だなぁと感じました。
ちなみにエージェントさんもたくさんいらっしゃるので、その中で面談してみたいなと思う決め手としては、提示してくれる求人票だったなぁと思います。
そういう意味では応募求人に好みや自分の視野によって偏りが出てしまった部分はあるかと思いますが、結果として内定をいただいた会社のうち2社はスカウト系媒体経由だったので、私の一方的な「好き!」だけではなく、人事の方やエージェントさんからいただくオファーは求める人物像として的確なんだなと感じました。
また、ママ系転職媒体も登録はしましたが今回の転職活動においてはほぼ使用しませんでした。あくまで私の転職目的が働き方重視ではなく、やりがい重視で好きな会社への転職活動をやってみようという気持ちだったのでフラットに活動しましたが、働き方もやりがいも重視したいというケースでは自分の知らない企業さんを知れるという意味でもとてもありだと思います。
私個人としては今すぐに転職したいという状況ではなかったという点と、分母が減らせるという点においてダイレクトと媒体のハイブリットが精神的にも戦略的にも合っていたかなと思っています。
面接でよく聞かれたこと
・私が思うミッションドリブンとは、どうやってそれを図るのか?
・今やっていることやスキル、周りの人にどんな人だと言われるか。
・ママとして現状どう両立しているか、これからどう両立していくか。
どの会社さんからもこの辺りは非常に多かったなと思います。今振り返ると、1つ目は自分の志望理由に対する思考の深さ、2つ目は自分の目線だけではなく他者からの目線を準備しておくこと、3つ目は働いていくということに関して擦り合わせる質問をしてくれたという印象です。(シンプルに「志望理由は?」というど真ん中!みたいな質問があまりなかったのも、転職活動初心者としては驚きでした。)
最終的な転職の決め手
前途した通り、今回の転職の目的としては「ミッションドリブンな組織で全力で働きたい」でした。最終的に内定をいただいた3社は、どの会社さんもそう感じる側面があり本当に本当に迷いました。
結論としては、私個人の想いである「人生の選択肢を増やす」には「誰と誰が出会うのか」ということの影響度が大きいと思ったのと、「ビジネスインフラになる」という社会的インパクトが必要不可欠なのではないかと思いSansan株式会社に入社を決めました。
もっと細かい理由も含めて悩んだ箇所はたくさんあります。物理的なメリット・デメリットも書き出しましたし、気持ち的な迷い・悩み・葛藤はとてもありました。
ただ色々書いてしまうと決めなかった会社さんがそうじゃなかったと思われちゃうんじゃないかという私のエゴがあるので割愛しています。(個人的に聞かれれば全然答えます!)
世の中にはたくさんの素敵な会社があって、選考の合否や自身の進む道だけに関わらず、そういった会社さんを知れたことも転職活動の収穫の一つになったと思っています。
退職交渉
転職は新たな人生においてスタート。けれど転職活動のゴールは内定だと思ってました。
そのため、初めての転職活動中にすっかり抜け落ちていたのが退職交渉です。
やってみて感じたのは、退職交渉はラスボスです。それは悪い意味ではなく、「転職しない」という選択肢も含めて検討する最後の時間なんですよね。
上司、上司の上司、上司の上司の上司、人事、社長と面談のお時間をいただき、「転職をしない」という選択も含めて改めて考えました。
ただ、ここで「転職をしない」を選んだ場合に、どうしても「あそこで転職していたらどうなっていたかな」と思うときが来ると思い、だったら挑戦してみようと決めました。
譲れない条件と譲った条件
当たり前かもしれませんが、転職に置いてやりがいだけではなく条件も今をベースに見つめなおすタイミングになりました。
【結果として譲らなかった条件】やりがい、年収、論理的な勤務時間
【譲った条件】フルリモート、フレックス、勤務地
最終的には今回の転職活動の目的である「やりがい」は譲らないと決めましたが、最初からそうだったわけではありません。
今の状態が辛いわけではない、明日仕事に行けない状況ではない。環境の変化で家庭を揺るがしてまでも、私のやりがいを追求して転職する意味があるのか?という葛藤があった時期もありました。
特にありがたいことに前職が非常に働きやすく「時短・ほぼフルリモート・通勤時間40分」という条件だったので家族負担を考えるとやりがいを追求するのはやはりエゴではないのかとも思いました。(また、コツコツ貯めて来た信頼貯金が0になるというのはワーママとしてかなりリスクもあるなと感じました。)
自分のやりたいことをやる人生か、やりたいことを諦める人生か。
働き方を重視して選ぶのであれば今の職場のままでもとても幸せだ。
けれどやっぱりやりたいことも諦めない、家庭も変わらず大切にしたい。
それが私が出した結論です。悩んだ過程に意味はあったと思っています。
決断をしたらあとはどう実現していくかでしかありません。
11月からは夫・両親に協力を頼んだり、ベビーシッターさんやファミサポさんにも依頼させていただき、ガジェットでいうとアレクサやキュリオロックなども駆使して両立を実現させていく予定です。
これが正しかったのかは誰にもわかりませんが、選んだ選択を正解にしていくのは自分次第なので、ワークもライフも諦めない生き方を作っていくぞと気合だけは十二分です。
最後に
気づいたら5000文字を超える経験談になってしまいました。あくまで一つの例でしかないですが、まだまだ孤独な転職活動において誰かの一助になったらすごくうれしいです。
転職はあくまでスタートラインです。
しかし、人生において期間は短いけれど濃密に悩み、たくさんの人と出会い得ることのできた選択肢の一つはこれから大切に育んでいきます。
これからはSansan株式会社の一員として「出会いからイノベーションを生み出す」ことに全力で取り組んでまいります。
この記事が何かの出会いになったら嬉しいなとも思いますので、転職活動やワーママ転職の経験談を聞きたい、具体的に受けた会社名15社教えて!など何かありましたらぜひこちらからご相談ください!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?