見出し画像

3問とも正解できたら、あなたもデザイナー!? デザイナーが感じる「違和感」体験クイズ

とても、興味深いnoteを読みました。

デザイナーの前田高志さんのイベントレポ。主観と客観を絶妙に織り交ぜて、読み手をグイグイ引き込んでいくカミーノさんの記事です。

この記事を読んで、こんな呟きをしました。

違和感に気づけるのがプロ

誰の言葉かは分からないのですが、デザイン業界では良く聞く言葉です。ぼくも新人デザイナーの頃、先輩から「このレイアウト違和感だらけなんだけど??」と厳しくも愛ある指導をたびたびいただきました。おかげで「違和感」という言葉を聞くと、背筋がヒヤッとする違和感アレルギーになったくらいです。

突然はなしが変わりますが、ぼくが晩ご飯を作るときにですね。妻が言うんです。「おひたしの味が少し濃いね」「お味噌汁の温度が高いから香りが少し飛んでるかも」。料理に関して、妻の方が違和感に対する感度が高いんですね。少しの差に気が付けるのは大事なことです。

フォローするわけじゃないのですが、妻は感謝の言葉への感度も高いんです。「味は少し濃いけど、美味しいよ」とさりげなく言ってくれます。ちょっとしたひとことで、モチベーションは格段に変わりますよね。きちんと気持ちを伝えるの、大事!

-

違和感のはなしに戻りますね。

デザインの4原則というものがあります。それは、近接、整列、反復、対比の4つです。

近接

関連する要素をグループ化して、情報を整理すること。直感的な情報の理解を促します。

画像5


整列

複数の要素を、あるルールに沿って揃えること。綺麗で見やすいデザインを実現します。

画像5


反復

同じルールで要素を繰り返し使用すること。一貫性が生まれ統一感あるデザインになります。

画像6


対比

強弱をつけ要素の関係性を明確にすること。重要な情報が強調されメリハリのあるデザインになります。

画像7

*例文は、Wikipediaから引用しています

-

これは、完全に個人的嗜好ですが、ぼくは4原則の中で整列に一番こだわっています。揃ってる、揃ってない。同じ高さか、同じ大きさなのか。その違和感に気づけることが、デザインのクオリティに直結する、と思っているからです。

デザイナーの違和感ってどれくらいシビアなの?

そう思った人のために、クイズを作ってみました。3問とも正解できたら、違和感への感度は相当高い人だと思います。全部で1分もかからないので、ぜひチャレンジしてみてください!

ルール
・一問にかける時間は20秒まで
・時計で計らなくていいです。ざっくり感覚でOK!
・直感で答えるのが大事です(理由は後ほど)

では、スタート!!

問題1:楕円はどっち?

違和感 1

↓ 正解は10行後!







正解は、Aです。
Bは正円。Aは、横方向に97%縮小しています。これ、見た瞬間に「Aかな?」と思った人が多いと思います。でも、じっと見てるうちに、もしかしたらBかもしれない?? と思いなおした人もいると思んですよね。

違和感は、第一印象が大事なんです。考え込むと、脳が迷って何が正しいか分からなくなることは、デザイン以外の世界でもよくあることです(恋愛はその典型な気がします)。


問題2:楕円はどれ?

違和感 2

↓ 正解は10行後!






正解は、Cです。
A、Bは正円。Cは、横方向に98%縮小しています。これ、じ~っと見てると目がチカチカしてきませんか? コントラストの高い図形を長い時間見てると、網膜に残像が残ってしまい、正しい判断の邪魔をします。違和感を瞬間的に感じることは、デザイナーにとって必要な力です。


次が最後の問題です。重ねて言いますけど、直感で答えてくださいね。


問題3:楕円はどこ?

違和感 3

↓ 正解は10行後!







正解は、「楕円はどこにもいない」です。
上の図、四つとも同じ大きさの正円なんです。「なんだよー!ひっかけかよ」とイラっとした方ごめんなさい🙇‍♂️ 回答時間に20秒という制限をつけた、もう一つの理由がこれです。10分間考えて、答えがこれだったらマジで怒られるかな、と思ったので制限時間をつけました。

ただ、問題3を正解できるかは、とても重要なんです。デザイナーにとって、違和感を感じることよりも大事なことがあります。それは、違和感がないと断言できることです

もうこれ以上、修正するところがないと言い切るには、違和感に対して高い感度がないとできません。違いを見つけるより、違いがないと言い切る方が難しいんです。

-

今回は、文章のミスリードがあったので、デザイナーでも問題3は正解しづらいかもしれません。でも、「全部正円でしょ?」と即答できる目のいいデザイナーもいるんです。ぼくが最初に入った会社の先輩も、そんな人でした。

その先輩に原寸大で印刷した版下原稿を見てもらったら「この文字だけ100分の5ミリ下がってるぞ」と言われたことがあります。イラレで確認したら、ぴったり0.05ミリ下がっていてびっくりしました。まさに神業!と思いました。その姿に憧れて、違和感への感度を高める努力をしてきましたが、どれくらい追いつけたでしょうか。その先輩は、もう現役を引退されましたが、今回の問題を解いてみて欲しいですね。

きっと即答で全問正解して、「問題のアルファベットのレイアウトに違和感があるぞ」って怒られそうだけど。

---

フリーランス向けのWebメディアで、デザインに関する記事を連載しています。ご興味があれば、ぜひ!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?