雉を7日間吊るしてみたことへの考察。
1/10に獲った2羽の雉。
昨日ようやく真空パックして冷凍庫へ。
昨日は1/18。
つまり8日間も放置していたということだ。
今回は肉の熟成ということについて、ちょっと素人っぽく考えてみようかと。
スーパーに並んでいる牛豚鶏肉。
新鮮なお肉たちに目移りするかと思うけど、これ、今朝〆たのだろうか。
多分恐らく絶対に違う。
魚は別として、これらは〆た後、しばらく「熟成」されている。
昔は獲った獲物はさっさと捌いて冷凍なり食べるなりしていたんだけど、これって全然美味しくない。
自分で獲った喜び分+α的なものはあるかもしれないけど。
鴨でも鹿でも猪でも、獲ってすぐ焼いて食べたのってやたら水っぽくて固い。
調理の仕方が悪かったのかもしれないけど、味も乗らないし旨味も薄い気がする。
なのでそれからは、獲った後しばらく吊るしておくことにしている。
猪、鹿はとにかく時間がないのですぐ捌いちゃうけど、ソロで獲れたらしばらく放置しとくと思う。
今回も良い感じで寒波がきていたので、雉2羽はしばらく吊るしておくことにした。
前提条件。
・雉2羽。
・散弾銃で捕獲。
・1羽は即死、1羽は飛んでった後動けなくなっていた所をナイフで〆。
・特に放血はしてない。〆た方はいくらか出血した程度。
・内臓は腸のみ取り出し。
・物置の中に吊るす。風の影響は受けない。
・1/10~17(解体日)の当地の平均気温は1℃程度。16日のみ11℃くらいまで上がった。
解体してみた。
吊るして7日目の17日、雉を解体した。
物置にしまって以来見てなかったので、久々の再開だ。
臭いは・・・無臭。
危惧していた腐るってことはなかったようだ。
でも腸を抜いた辺りはちょっとドロドロしてるかも・・。
死後硬直は解けていて、各関節は自由に動く。
解体方法は2通り。
1羽は羽根毟り、1羽は皮剥ぎ。
雉の皮ってそんなに美味しい訳ではなく、しかも破れやすい。
今回は比較の為に2通りの方法で。
1羽目は羽根毟り。
ブチブチ毟れる。
一番羽根を毟りやすいのは、死にたてのまだ温かい状態。
これはその次くらいかな。
でもとにかく細かい羽根が舞う。
河川敷とかでどんだけ散らかしても良いんだったら気持ちいいんだけど、住宅街で羽根が舞わないようにやるのはとにかくストレス。
2羽目は皮剥ぎ。
ナイフで切り込みを入れてベリベリ剝いでいく。
スイスイ剥けるのは良いけれど、剥きだしになった肉に細かい羽根がびっしりくっつく。
駄目だ、これがかなりストレス。
羽根の付いた肉を洗わなきゃいけないし。
ストレス度合いはどっちもどっちだけど、選ぶなら羽根毟りの方かなぁ。
で、解体してみた感じ。
肉は変な臭いとかは一切なし。
ただタンパク質の分解はそこそこ進んでいるみたいで(それが熟成なんだけど)、肉がかなり軟らかい。
感じとしてはちょっとした魚くらいで、肉が指で潰せる感じ。
握ったら肉団子になるんじゃないかな。
そしてこれは技術の話になるのかもしれないけれど、肉が軟らかいので捌いていてグズグズになる。
特にササミ。
そして内臓は、心臓と肝臓は割とそのまま。
砂肝がちょっと溶けてた。
内容物の差なのか、腸を抜いてしまったことが原因なのか。
念のため内臓を食べるのは止めといた。
溶けてる砂肝すら、別に変な臭いはしなかったんだけれども。
食べてみた。
解体したお肉。
全部真空パックにすると冷凍庫をまた圧迫するので、ちょいちょい食べた。
よだれ雉。
唐揚げ。
臭みは一切なし。
火を通し過ぎてしまった感はあるけれど、以前さっさと捌いて食べた雉に比べたらめちゃくちゃ軟らかい。
味わいは「ちょっと良い鶏」みたいな感じ。
美味しいわー。
その他の感想。
問題は、被弾部位。
熟成は空気銃の方が向くと思う。
1羽目は首~肩にかけて被弾してたので、肉の痛みも鬱血も少なかったんだけど、2羽目は腰~腿にかけて被弾してて、そこに血が溜まってしまっていた。
ナイフでゴリゴリやれば取れるんだけど、7日経ってるので若干臭いがあったかな。
羽根がふさふさなので、被弾の場所も分からないし。
最悪内臓(主に腸)を傷つけてたら、熟成はあきらめた方が良いと思う。
理想は空気銃での頭部への狙撃かな。
そしたら腸も抜かなくて良いかもしれない。
もしくはチューブ的なもので、雉の腸内を洗浄するとか?
そこまでやる?と思うかもしれないが、腸内洗浄熟成、ちょっと面白いかもしれない。
今度雉が獲れたらやってみよう。
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