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決めゼリフぶちあがり映画『ギャラクシー・クエスト』を何度も観てしまう 〜こがけん映画レビューはじめました〜

僕がもしブログなどで映画をとりあげることがあったら、一作目は名作でありながら、いまいち一般的に知名度が低そうな作品を紹介したいと思っていて、今回はまさにその条件にぴったりな本作を。

『ギャラクシー・クエスト』!!!!

どうですか?

DVDのジャケがズバ抜けてダサいでしょう?

少なくともレンタルショップの棚にあっても、初見では絶対に手に取らないビジュアル。

およそ名作と呼ばれている作品は、手に取ってジャケを見たときに「あれ? これ、名作っぽいな」と思わせるオーラを不思議と纏っていたりするものだけど…それもない。

なぜなら、この地味〜な色味。

カラーの印刷物って、日に焼けて色あせると最後は青系の色だけが残るんだけど、このジャケはまさにそんな感じ。

というか最初にこのDVDを見たとき、本当に退色してこんな色になっちゃってると思ってたから!

なんだこの謎ジャケ演出。

(昔バス停に貼ってあったビックリマンシールとか、青味だけが残ってたよね)

作品を観てしまえば、このダサさも意図的かもしれないと思えなくもないけれど、狙いすぎてただただダサいだけのジャケになっているのだ!

…にも関わらず、

内容は最高に面白い。

だからこそ、

だからこそ!

この場を借りて声を大にしてこの作品をオススメしたい!

■あらすじ

タイトルの『ギャラクシー・クエスト』というのは、本作の劇中劇として登場する、1979年にヒットしたSFドラマのタイトルのこと。物語はそのドラマがヒットして20年後となる1999年が舞台。

ある日、往年のドラマ「ギャラクシー・クエスト」で宇宙の英雄プロテクター号の乗組員を演じていた俳優たちが、彼らを本物の英雄だと信じるガチ宇宙人・サーミアン星人に助けを求められ、あれよあれよとリアルの宇宙戦争に巻き込まれていくというSFコメディ。

〝偽物が本物と間違われて活躍するストーリー〟が軸となる本作。

実はこの〝偽物活躍ムービー〟は過去にもたくさんあって、『独裁者』『サボテン・ブラザーズ』『デーヴ』 『ザ・マジックアワー』などがそれにあたるのだけれど、中でも、西部劇の俳優が村を守るために村人から用心棒を依頼される『サボテン・ブラザーズ』と設定が激似。

そう。

『ギャラクシー・クエスト』は、

ま さ に 、 S F 版 『 サ ボ テ ン ・ ブ ラ ザ ー ズ 』 な の で す ! !

…いや、そんなこと言われても…


そもそも、知らん映画を知らん映画で例えるなよ…!


…というあなた。


ごめんね!!!

 


ただ、『ギャラクシー・クエスト』を観賞後、もし作品が気に入ったら、好きな芸能人の親御さんが営む居酒屋に行ってみるぐらいの感覚で観てみるのも悪くないですよ!

■こがけんの「ここを観ろ!」

こがけんが選ぶ、本作の胸アツな「ここを観ろ!」ポイントは〝決めゼリフ〟!

「ネバーギブアップ! ネバーサレンダー!(諦めない! 屈さない!)」
「トカゲヘッドにかけて必ず復讐を果たす...」

これは1979年の劇中劇ドラマ「ギャラクシー・クエスト」の中で主人公たちが使っていた〝決めゼリフ〟。

ドラマのヒットから20年の月日が経って、俳優業も思うようにいかず、中年の危機に直面した彼ら(自己肯定感がバリ低状態)にとって、この〝決めゼリフ〟はとうに〝言葉〟としての意味を失って、ファンイベントで収入を得るためのただの〝道具〟になっちゃっている。

そんな彼らが、彼らを心から尊敬するサーミアン星人(ガチ宇宙人)に信頼されることで、自己肯定感がバリ高になって自信を取り戻し、

さらに悪玉の宇宙人に立ち向かうという目的に真剣に向き合うことで、空虚になっていた〝決めゼリフ〟に再び〝言葉〟としての命が宿る展開はもう最高に胸アツ!!

最後には

「ネバーギブアップ! ネバーサレンダー!」

と一緒に叫んでいること間違いなし!


ちなみに…

「トカゲヘッド〜」の決めゼリフを言うのは、

ハリポタの、みんな大好きスネイプ先生こと故アラン・リックマンの演じるドクターラザラス。

個人的にアラン史上1、2位を争う大好きな役! 1位はダイハードの敵の親玉ね。

■まとめ(実はパロディだったあのネタも)

本作中のドラマ「ギャラクシー・クエスト」の元ネタは『スター・トレック』。

ただ、この作品の優れているところは『スター・トレック』を知らなくとも十分に楽しめるところにある。

また〝偽物活躍ムービー〟といっても、ただの地球人で俳優だった人たちが、宇宙で超凶暴な宇宙人に立ち向かうというというスケール感は、過去に作られた〝偽物活躍ムービー〟の中でもダントツで、心底ハラハラできる。

そして、ジャケからは想像できないくらい物語が丁寧に作られていて、コメディとしても秀逸! 伏線回収の気持ち良さもあり。

オスカー俳優のサム・ロックウェルが脇役で良い味出しているし、艦長役のティム・アレン(元々舞台役者らしく、言われてみれば舞台役者顔)は表情、演技全てが神がかっている。

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最後に、この作品が好きすぎて、パロディさせてもらったネタを。

(細かすぎて伝わらないモノマネ 大統領が襲われるヤツ ※3分05秒くらいから ※ネタバレを含むので、映画を観てから見るのをオススメします)



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