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やっぱりこういう人にはかなわないよねの最たる例をみせるタイプ(KOGADOの冒険ワークショップ vol.9 新入社員二人目に突撃取材の巻)

浪人:
 今日はちょっと怖くて避けてた、ソフトウェア開発部のもう一人の新人に突撃してきます。
 逃げたら一つ!進めば二つ!!(言いたいだけ

編集長:
 いや二つはいらないから、一つ早く仕上げてください(もう金曜午後)


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浪人:
 えーと、入社して3か月くらいがたったのですが、調子はどうですか?

n:
 良い調子だと思います!指示を聞いてお仕事するのも慣れてきました。周りの皆さんが優しくてとてもいい環境だな、と。お仕事しやすくて嬉しいです!

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今日のゲスト:n(本名は非公開)
ソフトウェア開発部所属グラフィッカー。この春入社した一年目、期待のルーキー。
グラフィッカーいない、女性少ない、の過酷な現SWD環境下で可憐に咲く小さな小さな花は、みんなに大切にされながら今日も風に揺れています。
いつものランチ仲間からは「末っ子っぽい」扱いをされているが、実際はお姉さん。結構しゃんとしたところがお姉さんだなーって感じるけどな。
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浪人:
 指示か。それは、学生時代は課題や目標はあっても自由度が高かったってこと?

n:
 学生時代よりも、合わせるものがあることが多いというのでしょうか……。 ここをもっとこういう感じに、という考えに合わせて制作していくことに慣れてきた、という感じです!

浪人:
 なるほどね。 楽しめてる?「合わせる」ってことを。

n:
 最初は難しいんじゃないかと不安だったです……。 でも実際は相談しあって進める工程もあるので、それが新鮮で楽しいです。

浪人:
 恐怖みたいのはあった? 持ってない引き出しを求められたらどうしよう、とか。

n:
 それは常にあります!出来なくてもやらない訳にはいかないので……。でもここまでは、筆を進めたらなんとかなってきていて、割と自信につながってます!笑

浪人:
 そうなんだよね。ここまで、スポットでいろいろイメージイラストとか頼んでるけど結構「一発OK」っての、多いように感じるね。

n:
 そうですね、つい先日も一発OK貰ったものがあります!笑
 相談しあって進めていくのも楽しいのですが、一発OKもらうとやっぱり嬉しくなります。

浪人:
 そんなにたくさんの例があるわけでもないので判断するのは早いとは思うけど、なんだろね、勘がいいのか、意図を読んで落とし込むのが上手いのか。
 なにか意識したことってあるの?

n:
 うーん、なんと言うのでしょうか……。そこまで何かを意識してる訳じゃないんですけど、相手に合わせすぎず自分の好みにしすぎず……?ですかね。相手の考えてるものにちょっと自分の考えを足して描いてみると言うか。それがコツなのかはわかりませんが!ただ偏りがありすぎないようには、してるとはおもいます!


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一発OK案件をスニーク公開。これはまだ企画段階の作品のイメージイラストです。

本当はカラーイラストを見てもらいたかったのですが、それはもう少し先のお楽しみということで。彼女の描くイラストは色彩感覚がとても繊細で、ポート フォリオを拝見させていただいてすぐ、この人に描いてもらいたい! とお願いして、これがあがってきた時には、本当に小躍りしてしまうほどでした。(コメント:西川真音

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浪人:
 パラメータが多いからできるのかもしれないね。どうやってパラメータ増やしたんだろう。 今までで一番見てきたり読んだり、触れてきたものってなに?漫画とかアニメとか小説、映画とか。

n:
 アニメはそんなに見ませんが、元になった漫画とかは昔から読んだりしています。 ただ好みに寄りすぎてみんなが見た事あるのは逆に見てなかったりですが、一番多い、というとゲーム、ミュージカル、アイドル、あたりでしょうか。

浪人:
 へえー、ミュージカル?それっていわゆる2.5次元的な?

n:
 いえ、2.5はほぼほぼ見たことないです。東宝ミュージカルによく母と行っています。代表的なのだと「エリザベート」とか「マリーアントワネット」とか、他にもいろいろ。

浪人:
 お母さんが観劇とかが好きなの?

n:
 元々母が宝塚が好きで、その時に推していた役者さんが東宝ミュージカルに行ったので、そのまま見てハマった感じらしいです。ちなみにその女優さんは今や私の推しでもあります笑
 母も祖母から宝塚を勧められてハマったようなので親子三代というか……。

浪人:
 お父さんも?

n:
 父はあまり。でも「レ・ミゼラブル」だけは大好きなようで、母と何度も行ったようです。前に弟含めた家族全員で「レ・ミゼラブル」を観に行ったこともあります。

浪人:
 家族みんなで楽しめることがあるって、素敵ね。

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浪人:
 自分は絵を描くんだ、描けるんだって思ったのは、いつくらい?

n:
 難しいですね……。実は、絵に触れたのはたぶんまだ物心がつく前で、確か2歳でした笑
 私3歳までテレビ禁止されてて、最初は塗り絵で暇つぶししたりしていたのが絵に触れる始まりだったんですが、テレビ解禁されてからプリキュアとかを観たりしてるうちに、あ、すごく可愛くてかっこいい、自分でこれを描きたい!ってなりました。
 今思うと、テレビ禁止されてたからこうなったのかもしれないです。

浪人:
 溜めて溜めて、みたいな。

n:
 溜まったもの全部描いちゃおうっていう気持ちにストッパーが効かなくなったんですかね?笑
 なので、絵を描いたり色を塗ったりして暇を潰していることが多かったので、ペンを握って何かを描くことはごく自然の行為だった感じです。

浪人:
 作品のような形で描いてた?一つのまとまった漫画であったり、一枚の完成した絵であったり。

n:
 いえ実は、最初はあまり作品にするのはすきじゃなかったんです。落描きというか、好きな部分だけを描きだすのが好きでした。自分の想像が形になるのが嬉しくて、ずっと好きな部分だけを描きたいって描いてました。漫画も同様で好きなコマだけ、みたいな……。

浪人:
 え??なにそれ、どういうこと??

n:
 例えば一枚の絵を最後まで完成させるとではなくて、ノートに描きたい顔とか、ポーズとか、そういう部分的なのばかり描いてたんです。

浪人:
 その時書いてみたいものだけ、部分的にたくさん描くの?

n:
 沢山かどうかはその時の気分ですが、ほんとに描きたいものだけ描いてた記憶はあります!でも中学生あたりでちょっとこれじゃまずいな、って思い始めました笑

浪人:
 そればっかりずーっと描いてるってのが、なんかすごいなって思っちゃったw
 中学くらいからは、次はどんなトレンドが来るの?

n:
 中学生あたりになると一枚絵に興味を持ち始めた気がします。背景まで何もかも完成された絵がかっこいいなって、ネットの絵を見ながら思ったりしてました。
 あと中学に上がる頃に丁度パソコンとペンタブを買ってもらったので、それがきっかけかもですね。

浪人:
 道具が一気に進化したわけだね。自転車を手に入れたから遠くの街まで行けるようになったような

n:
 そうですそうです!環境が変わると興味も変わって、やっぱり描くものって変わってくる気がします。幅が広がるからですね。

浪人:
 専門的な学校にいって勉強をしようって思ったのは、これを仕事にできたらいいなって思ったから?

n:
 うーん、これもちょっと難しいんですが……。言っていいのかわからないんですけど、仕事に出来たらいいなって実は思ったことはあまりなくて。どっちかというと、絵をずっと描いているにはこれを仕事にするしかない、っていうのが近いと思います。

浪人:
 んんん???どういうことだ??

n:
 分かりづらいですよね、すみません

浪人:
 ずーっとそればっかりやっていたくて、趣味で絵を描くってことでは、ちょっと足りないなと?

n:
 一般の会社じゃ多分耐えられないんだと思います。絵に対しての情熱が過ぎるから、これを仕事にしていくしかない、みたいな。
 言い方は悪いかもですがはっきり言ってしまうと妥協に近いのかも。おそらくこれ、絵を仕事にしている方の中に結構多くいらっしゃると思うんです。

浪人:
 妥協……??

n:
 妥協とはちょっと違いますかね、ほんとに「選択肢がこれしかない!」みたいな……

浪人:
 表現者としての妥協なのかな

n:
 そんな感じです!おそらく。

浪人:
 自分が描きたい絵だけを描いてて、どうやって生きていくかとかそういうこととか全部考えなくていられたらいいなと思うけど、そうもいかないから、絵描きを仕事にしよう、ということ??

n:
 結構近いと思います!ありがとうございます。

浪人:
 本当は働きたくないとw

n:
 出来れば絵を描いて過ごしていたいです。
 毎日会社で絵を描いて、出勤退勤の電車の中でも絵を描いて、家帰ってから寝るまでもずっと描いてます。
 でもやっぱり描きたいもの全部描く時間が足りたことは一回もないです。

浪人:
 おおおおおおおお

n:
 絵を描かない時間があると、あ、描きたいなってすぐ思います。ちょっとの時間も惜しいのかもしれないですね。いつも無意識ですが。

浪人:
 ずっと描いてるって前に聞いたことあったけど、そこまでだとは思わなかったw 電車の中でって、何にかいてるの?メモ帳とか?

n:
 スマホです。絵をかけるスマホアプリがあるので、スマホに指で描いてます。

浪人:
 指で!へえぇーーー! ……今日は、数時間ほど前の時間だと思うんだけど、何を描いたの?

n:
 実は今日はまだ描けていないんです。満員電車だったのですが、中に盲導犬連れてる方がいらっしゃって、ちょっと迷惑になるかなと思って大人しく立っていました

浪人:
 え立ったままでも描くの!?

n:
 満員電車では危ないので描きませんが、帰りの空いてる時間だと立ったままでも描いてますよ笑

浪人:
 すごい……これって絵描きさんの中ではあるあるなのかな。ちょっと圧倒されてしまったw

n:
 どうなんでしょうね、私は自然な感じですけど笑
 でも前に電車で隣に座った女性の方が大胆にiPadにペンつかって描いていたので「おぉ……っ」となりました笑

浪人:
 うらやましい?w

n:
 いえ、あまりにまわりの目を気にせず描いていたのでビックリしました笑 でも羨ましいのもあります、わたし人に見られて描くのがとても苦手なので。

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浪人:
 この先、工画堂でこんなことができたらいいな、こういう作品を作ってみたいなとか、ある??

n:
 あ、実はあります!
 ホラー系のゲームを作ってみたいなって学校に通っていたころから思っていたんです。

浪人:
 ホラー好きなの?

n:
 ホラー苦手なんですけど、YouTubeでホラゲーの実況はよく見るんです。消費者視点で驚かされるのは苦手なんですが、制作側として演出を見たりストーリーを見たりするとやっぱりホラーっていいなってなります!
なので私も1回作ってみたいです

浪人:
 ホラーは、ゾンビとか幽霊?サイコホラーってのもあるか。

n:
 ゾンビ系も幽霊系も見ますが、好きなのはメタ系?ですかね。プレイヤー側に干渉して来るタイプの。「UNDERTALE」とか「ドキドキ文芸部」とか、一概にホラーでくくられないものでも、ちょっと恐怖を感じる要素があるとすぐいいなっておもっちゃいます。

浪人:
 じゃあ西川さんの時間をもらって、企画に落とし込んでもらうといいよ。メタ系ライターなのでw

n:
 是非やって頂きたいです!!

浪人:
 おれもみてみたいw
 それでは最後!読者の方に、メッセージをどうぞ。

n:
 メッセージですか…?!あまり得意ではないので……。
 ……。
 もし工画堂からホラーゲームがでたら是非やってください!
 とだけ笑

浪人:
 わかりましたw
 時間とらせちゃってごめんね、ありがとうございました。

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 長く生きていると(笑)、その人とちょっと話をすると「この子はこういう子だな」「こういう考え方をするんだな」ってのがなーんとなくわかってくる。だから合わせたりちょっと外したりしてコミュニケーションができる。そういうのありますよね?
 でも恥ずかしながら、nちゃんはそれがわからない。奥行や天地左右が、どこまでいくんだこれ??ってのが本当にわからなくて、つかめない。それはもはや私にとっては恐怖なんです。これジェネレーションギャップで片付けられる問題じゃないような気がするんですよね。
 でも話すととっても気さくで気遣いが優しくてユニークでチャーミングで、いや!いやいや!騙されないぞ!(騙すって)おっちゃんは騙されへんで!(だから騙すって)って警戒がねw

……しかしクリエイティブに対してはおそろしくストイックですね。ナチュラルボーンにストイックです。

怖いが10、楽しみが100くらいで、nちゃんの活躍を皆さんも期待してください。私も期待してます。

それでは今日はここまで。
また来週!

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