見出し画像

希望の轍(KOGADOの冒険ワークショップ vol.24 マネミの復習の巻)

北川
 昨日のマネージャーミーティングで、後半の辺りだったかな? 非常に大事な論点だねって社長が言ってた話がありましたよね。あれを復習したいんですけど、流れを追う形でもう一度話してみませんか?


 難しいこと言うね

北川
 何か大事な話をしてたなあっていう記憶があるのですが


 どんな話だっけな。……僕は、会社の未来の進む方向っていうのをずっと前から悩んでいるので、そこの話ができたってのは重要だったなぁという感想を述べたね。

北川
 会社の理念という話にもなりましたっけね、そこに「あ」って思ったんですよね。変わる部分と変えてはいけない部分、のような話。


 それもあったと思う

北川
 話の流れとして、仕事が「属人的である」という単語が出てきたじゃないですか。


 キーワードにはなっているね。全て密接につながっている部分じゃないかと思うので。
 あの話で、僕自身が悩んでいるっていうところを今一度思い出してみると、やっぱり……

北川
 はい


 悩んでいるのは、工画堂という会社がどっちの方向を向いて走るべきなのか。で、それは何でそう思っているかっていうと、今の業務形態が、労働集約になってる部分が大きいから。
 企業として当たり前に売り上げを伸ばしましょう、ってなると今はみんなパンパンに仕事詰まってますと、じゃあ人を増やしましょうと、

北川
 はい


 人を増やしたら当然新しい仕事を取ってこなきゃいけません、営業さんが大変です、営業入れましょう、みたいな感じで拡大していく、つまり人を増やす、仕事を増やすということしかできないんだよね。

北川
 そうですね


 一方で労働集約じゃないところっていうのがうちの会社ではSWDのB2Cのロイヤリティモデルのところだよね、と。作品を作れば、そのあと3年も4年も10年も、配信で売れて収益ができるっていうのは凄く良い訳だし、労働集約に悩んだ、先代の人達がそこに手を伸ばした結果、今のような組織形態になっているわけで。

北川
 はい


 何とかそっちの考え方を共有できるような、新しい非・労働集約のモデルっていうのを常に意識しなければいけないなって考えている。どうすればそういう思想というか、考え方の癖みたいなものが習得できるのか。

北川
 なるほど。
 あとはおそらく森君とかはそのモデルの中間というか、B2Cであっても提案型というか、もっと最適化できるんじゃないみたいなことを考えているのだと思うですよね。


 うんそうだね。
 先日、Hさんとお話したでしょ、来社くださって。彼と話しててすごいなぁって思ったんだ。やっぱりね、僕みたいにB2B一色で育った人とは発想が違うんだよね。

北川
 うん


 必要なのはスキーム作りや提案であって、誰かの手足になってアセットを作ることじゃないんだよね。でも俺たちはそっちに視点がいかない。ミクロな発想に寄りがちってところに問題があるなと思ってる。

北川
 そうですね。


 ちょっとショックを受けてね、改めて世の中を見てみると、気が付けば周りにはそういう会社がたくさんある、というかむしろそれが今は主流。みんなそこを目指している。

北川
 アセットはコモディティ化しますからね、競争が難しいし。


 どんな事業でも山あり谷あり谷あり谷ありだから、いい時もあれば悪い時もあるんですよ必ず。
 今みたいな時期っていうのはギリギリで業務形態の移行をしていくべきではって言ったでしょ。極端に縮小することも極端に拡大することもしてはいけないんじゃないかと思うんだよね。今ぐらいの規模感で、でこぼこしながらギリギリ維持していって、何年か経った時に生き残れているかどうかっていうところに価値が出てくるんじゃないかと。

北川
 今の時期っていうのは、社会的に?それとも会社の歴史的に?


 社会情勢的に、社会経済的に。
 AIだったりロボティクス話だったり、あるいはコロナなりが起きてどう転んでいくのかがわからない、予想されないことがたくさん起きるじゃないですか。戦争もそうだし。だから今は、やれることをギリギリ必要な範囲だけ増やしていって、それを維持していくことの方が重要。色んな所の情報を取りながら自分たちの進む道っていうのを見極めつつ、覚悟を決めつつっていう風にやっていかなきゃいけないんじゃないかなあというふうに思います。

北川
 なるほど


 よく「選択と集中」なんて言われてたけど、選択と集中だけで判断するなら、工画堂はDA部門だけでよくなっちゃう。SWDはやめましょうになっちゃうでしょ。
 だけど、どんな形でも維持するっていうことは重要なことで。選択と集中だけじゃないやり方だってまだあって、今の我々にとっては、方法論よりもまずは理念が重要だってことなんです。

北川
 理念ですね、ここで理念です。


 工画堂の歴史っていうのは、最初は画工さん、いうなれば職人、労働集約型ですよね。

北川
 そうですね


 その上に投資型のビジネス、B2Cの考え方が追加されたわけですよね、上乗せされた。
 B2BとB2C、それがその両輪で走っていくことが大事なんだと僕は考えていて、工画堂の強い理念になってるんだっていうところをまず一番に考えたい。

北川
 そうですね


 労働集約はきついから脱却しようとしている、その一歩がソフトウェア開発なんだって受け取られては困る。両輪で進んでいくことが重要だってこと。



 毎週木曜日に実施されている、工画堂スタジオのマネージャミーティング、その延長というか、復習?補習をおねがいしましたという一幕です。

 すごく白熱した対話になり、自動テキスト起こしのサービスを使ったところ、この5倍くらいの分量の会話になりましたので、……もう疲れてぶった切りましたw
 結構まじめな話もしてるんですよ、たまにですけど。

それでは、また。

※「KOGADOの冒険ワークショップ」では、レポーターでもある求道者(浪人改め)北川にやってもらいたいことを募集しています。
 もちろん「読んでるよ」とか「私はこう思ったよ」とかの感想なども大喜び。
 コメント欄、またはTwitterメンション、DM、またはユーザーサポートメールまでお寄せください。お待ちしてます。

頂いたサポートのおかげで、明日も工画堂文庫を開店できます。