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小説「双校の剣、戦禍の盾、神託の命。」

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声プラが贈る、小説と音声ドラマによって紡がれていくファンタジー作品 ~あらすじ~ その国の名はシュバルトメイオンと呼ばれていた。  国内には東西に分かれた学園があり、互いに競い… もっと読む
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#群像劇

155 ささやかなる興味

 ウェルジアは食堂へと今日も足を運ぶ。  心なしかその足取りが軽い。  彼にとって食堂と…

153 才能というもの

「ティルス会長」  ドアを開く音と共に小柄な人影が室内へと入ってくる。 「リヴォニア、お…

152 突拍子もない話とこれから

 話を進める中、ドラゴがこれまでのことを全く話を理解していないかのように首を傾げる。 「…

149 完成した試作品

 西部学園都市内にある商業区画の路地裏で細々と営まれている武具店「ラグナレグニ」その店内…

117 職務怠慢ではにゃい

「「ええええ、この人が九剣騎士の1人!?」」  メルティナとミレディアは二人して驚いてい…

114 無数の傷跡

「生徒の諸君!!! 遂にこの日がやってきたァアアアア!!!!!」  司会の生徒の大きな声…

100 天才(天災)少女アイギス

 暗い室内で、男は一人手紙を読み返していた。  何度も、何度も。  カサリ、カサリと微かに響く紙の音が物悲しく耳を撫でていく。  小さな手元の蝋燭が手紙と少年の横顔を照らしている。無表情のままで文面を見つめる男の頬を涙が一筋ツーっと伝っていく。    所々が擦りきれている手紙。もう何度目か分からない位に読んだそれを閉じると共に瞼も静かに下ろした。 「アニス」  耳に入る自分の口から溢れた名前、小さな泣き顔が脳裏に焼き付いて離れて消えない。その後悔は今でも彼の心の中に

99 異質と異質

 日がゆっくりと落ちゆく頃、地面を踏み鳴らす静かな音に包まれる道を歩いていた。  ジャリ…

98 激情の連鎖

 工房として使用している部屋の一角が炎の熱によるものと明らかに異なる揺らめきを映しながら…

97 結実せざる誓い

「見事……あれが? 見事だって?」  シュレイドの表情が苦渋に曇る。悲壮感が漂う中、身体…

96 封じし剣身

 まんまるな身体が思った以上の速度で駆けていく。  メルティナもカレッツとは異なる方向で…

93 東部学園都市の変化

 西部学園都市ディナカメオスで起きたリオルグ事変、一人の教師が起こしたというその出来事は…

92 蒼い瞳との出会い

 歩いている途中、微かに視線を感じて辺りを見回した。誰かが付近にいる気配はないようだけど…

87 ゆめってなぁに

「……そうですか、わかりました。報告ありがとう。下がって結構です」 「はっ」  西部学園都市ディナカメオスへと向かう道中の村で滞在していた私、クーリャ・アイスドールは部屋を出ていく部下の後ろ姿を眺めて見送る。  扉が閉まる音が鳴る前には既に目を伏せ視線は床へと落ちていた。 「……アレクサンドロ様が……それにこの箝口令の一報をしてきたのがリーリエさんだとは、あの人がこんな手間のかかる仕事をしてくれるだなんて、にわかには信じられないわね」  コンコンとノックの音が小さく