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小説「双校の剣、戦禍の盾、神託の命。」

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声プラが贈る、小説と音声ドラマによって紡がれていくファンタジー作品 ~あらすじ~ その国の名はシュバルトメイオンと呼ばれていた。  国内には東西に分かれた学園があり、互いに競い… もっと読む
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#西部編

80 もう少し、あと少し

 リオルグ事変から、しばらく経った頃、洞窟の中で一人、瞑想を続ける人影があった。  僅か…

79 おさげの元気少女

 高く切り立った崖の上から学園を俯瞰して眺めている人影があった。 「……この違和感は、な…

78 アダマイト流の師弟

 それからほどなく学園内を二分して行われる模擬戦であるギヴング、東部学園都市コスモシュト…

77 非在の青色鉱石

「あ、あの材質ならもしかして、えーと、どこに置いたっけなぁ」  トテトテと工房へと向かっ…

76 リリア剣を持つ

「うう~ん」  リリアはテーブルに並べられた3本の剣を見つめたまま腕を組んで、目をしかめ…

74 似た者同士?

 校舎裏の一画では戦いの傷が癒えた5人の生徒が集まってしばらく沈黙していた。    「んで…

73 休まらない日々

 西部学園都市の生徒会では騒乱後の混乱を落ち着かせるためにメンバー達が学園内で奔走しており、ようやく一段落がついていた。  ティルスが今回の事態を収拾に活躍していた事もあって彼女を連れた生徒会のメンバー達がトラブルの起きたという場所へ赴くだけで解決が出来ていた事は救いだった。  こうして学園内を巡り、多くの生徒を落ち着かせた。生徒会室へと戻った面々は今回のトラブルの残務整理を行っていた。  この所、まともに昼食も取れずに動き回っていたサブリナのお腹が激しくグゥ~~~~~

72 食と長髪と推し

 今回の事件はリオルグ事変として、学園の歴史の中でも教師が引き起こした事件として汚点の一…

71 特級剣ミラサフィス

 こうして、西部学園都市ディナカメオス内で起きた騒乱は幕を閉じた。  その後、リオルグの…

70 騒乱の結末

「これは……一体? 何が起きたの?」  ショコリーは魔法陣に目が釘付けになった。先ほどま…

68 死神の一閃

 黒いフードの人物はティルスへ向き直り告げる。 「いいか。今、俺が剣を振れるのはたった一…

67 いつか、きっとの呪縛

「どうして、どうしてっ、どうしてなの、なんで使えないの!? 今が『その時』じゃないの!?…

66 破鏡の失輝

 バチッ、パチッ、バチ、バチッ  肩で大きく息をするプーラートンの目の前に佇む怪物。元々…

65 剣技・乱降雪(エルハスノール)

 ティルスが怪物達の中でも大型のウルフェンに酷似した個体を切り捨てながら生徒達の乱戦の間の駆け抜けて通過した後。  未だに生徒達の悲鳴が周囲から上がりつづける。ドッヌに酷似した個体は一般的な力量の生徒では対処しきれない程の強さがあった。  巨躯を持つ個体はサブリナと連携しながら倒していくティルスだが流石に一人でこの場の全ての怪物を倒して回れるわけではない。  マキシマムは即座にティルスが駆け抜けた後にいる生徒達の助けに入り怪物を遠くへと蹴散らし時間を稼いでいく。  どこまで