事実が歪められて伝えられている群馬の森朝鮮人追悼碑問題 5 〜敵対的聴衆の法理もわからずに愚論を述べる野間易通さんと安田浩一さん~
朝鮮人追悼碑の問題は敵対的聴衆の法理とは無関係である
群馬の森朝鮮人追悼碑問題について、様々な問題についてしばしばおかしな見解を述べている野間易通さんと記事広告屋と化したジャーナリストの安田浩一さんがおかしなことを述べています。専門外のことについて語ろうとするなら、「法律相談に自信があります」と広告する武蔵小杉合同法律事務所の神原元弁護士あたりに法律相談料5,500円を支払って「敵対的聴衆の法理が適用される事案かどうか」をお聞きすればよいのではないかと思いますが、この程度の費用を惜しんで出鱈目なことを述べているのがこのお二人です。
なお、北朝鮮へのシンパシーから韓国や韓国人へ憎悪を抱いて韓国産業経済研究所へ爆破を行ったという桐島聡容疑者の一丁目一番地のヘイトクライムに対して野間易通さんと安田浩一さんが非常に親和的であることから、彼らの言論が反差別などではなく、特定のイデオロギーの側に属して発言しているということがわかるのは非常に興味深いと思います。また、No Hate TVの動画の中でしばしば一般社団法人Colabo代表理事の仁藤夢乃さんの姿がしばしば映っているのも非常に興味深いです。
なお、トップの画像は群馬の森一帯にかつて存在した岩鼻火薬製造所事務所の写真です。
敵対的聴衆の法理は、山花郁夫元衆議院議員のnoteに詳しく説明されています。
ただ、群馬の森朝鮮人慰霊碑の設置許可が更新されなかったのは、そよ風などが抗議して混乱が生じることが理由などではなく、設置許可を得て建立されている朝鮮人慰霊碑が政治性を帯びることにより公の施設の管理者である群馬県の政治的な中立性が疑われることになるというのが最大の理由であることは判決文からも明らかです。
なお、群馬の森で政治的な活動を行うために占用許可を申請すれば、ほとんどの事例において群馬県は許可を出しますから敵対的聴衆の法理の問題ではありません。
慰霊碑を守る会はどうすれば朝鮮人慰霊碑を守ることができたのか
本題に戻りましょう。群馬の森朝鮮人追悼碑問題は、公の施設である公園の施設が特定の政治的な色彩を帯びてはならないということに終始します。朝鮮人追悼碑は、県が設置を認めた施設であるわけですから、そこで、具体的な事例を挙げて群馬県が認めるか否かについて論じていこうと思います。
1 群馬の森の慰霊碑前において通りすがりのレイシストしばき隊メンバーが占用許可を取って「徴用工の強制連行」や「朝鮮学校の無償化反対」を唱えて政治活動する
群馬県は、公園の運営に支障がない限りレイシストをしばきメンバーの認め、朝鮮人慰霊碑の設置許可を更新するでしょう。この公園の運営に支障が生じる事例として考えられるのは、朝鮮人慰霊碑近くで同時刻にすでに別の団体が占用許可を取っているという物理的に不可能な事由とともに、群馬の森の別の個所で同時刻にレイシストをしばき隊と対立する日本第一党、そよかぜなどが占用許可を取って衝突などが生じるおそれがある場合が該当するでしょう。
2 群馬の森の別の個所において、慰霊碑を守る会のメンバー有志が「朝鮮学校の無償化を実現させる会」などと名乗って朝鮮学校の無償化を訴える
1の事例と同様に群馬県は朝鮮学校の無償化を実現させる会の政治活動を認め、朝鮮人慰霊碑の設置許可を更新するでしょう。この事例においては、朝鮮人慰霊碑が政治性を帯びることがありませんから、群馬県が設置許可を更新しない理由がありません。
3 追悼碑を守る会が朝鮮人追悼碑を「朝鮮人慰霊碑」と名称変更する
群馬県は設置許可の更新を拒否するでしょう。「慰霊」は宗教的な色彩を帯びる言葉で、国や地方公共団体が行う儀礼では「追悼」に統一されています。なお、著述家の菅野完さんはかつて「菅野完事務所」アカウントで「無宗教の施設で慰霊している」という意味不明の発言をなしていました。
追悼碑を守る会は、弁護士に相談してどのような活動であれば群馬県が設置許可を拒否するのか法律相談で聞き、あれほど大切な朝鮮人追悼碑を守ろうとしなかったのでしょうか。それが一番大きな疑問です。