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となりのキントーン

🍎小学4年生の物語。フィクションです。
🍎タイトルの画像は生成AIで作成しました。(黄色、雲、生き物)
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さいきん、なにかに見られているように感じる…

お母さんが大きな荷物をもって帰ってきた。
それ以来、なんだかとても楽しそう。

私は今日も明日も学校でなんだか楽しくない。
学校に行きたくないと思うようになったのはいつからかな?
今の時代に子どもでいる私は
お母さんの子どもの頃より幸せでない気がする。
だって明るい未来がぜんぜん見えない。
子どもの数が減って、遊び場も減って、変に気を使われている感じ?
元気なさそうな大人、無力な子ども、自分のことで精いっぱいな感じ?
未来がどんなかわからないのに勉強なんて無駄。
だから学校が嫌い。

お母さんから聞いた話。
田舎のおばあちゃんは、子どものころにボロボロのお家に引っ越してきたんだって。自然が豊かで川遊びをしたり不思議な生き物にあったり、幸福な子ども時代を過ごしたって。
年を取ってからそういう昔話を時々してたらしい。

おばあちゃんの家はもっと小さいころの記憶で
ぜんぜん覚えていない。
同年代の子がたくさん遊んでるなら
いまよりもっと楽しかったんじゃないかな。
昔はよかった、ぜったいそう思う。

お母さんは朝早くからお仕事に出て、遅くまで働く。
帰ってきてご飯を作ったり色々している。
お母さんの時間だけ流れが速いのかな。とっても忙しそう。
ロボットが仕事を代わりにやってくれる、
働かなくてもいい時代はいつ来るのかな。

そんなお母さんが、このところ
休みの日にもパソコンを使ってなんか仕事してるみたい。
私はゲームしながら横目で見て、意外にも楽しそうなのに気づいた。

何してるの?と聞いてみた。
kintoneの勉強してるの

あ、こないだコマーシャルで見たあれだ。
kintone
そういえばお母さんが持って帰ってきたたくさんの荷物、
パンフレットとかグッズとか
kintoneって書いてある。
これで働く時間が短くなるのかな?
いとこのきとむくんの学校でも使ってるって言ってたような。

「あんたのランドセルにこれつけておいたよ」

いつの間に…。気づかなかったよ。
黄色いくもみたいなキャラクターがこっちを見ている…。
見られている感じはこれだったのか?

おろしたてのカップでお茶を飲みながら
お母さんが話し始めた。

「お母さん、最近楽しそうだと思う?
これのおかげだよ。こないだね、
cybozu daysっていうイベントに行ったんだよ。
お友達でもない、他人でもない、たくさんの知り合いができて
おしゃべりして本当に楽しかった。
自分の心地よい居場所はたくさんつくるといいよ」

「お母さんも学校は嫌いだった。
お母さんの子どものころは学校に行くのは当たり前だったから、つまんなくても毎日通っていたよ。当時のことはあまり覚えていない。
だから未来は明るく見えてなかったかも。
昔の方がよかったとは思わないよ。
今の方がキラキラした未来が見える。
大人になってからの方が勉強するようになったし、人前で話をするようになったから、学校で習うことってそんなに重要じゃないのかもしれない」

「大人になってから気づいたことは
学校って、たぶん子どもが初めて体験する社会なんだよね。
納得いかないこともあるし、嫌なこともあるし、仲良くなれないかもしれない。そういう社会を体験して、居心地の良い場所を自分なりに学ぶところかな。
生物として弱い人間がなぜ生き残ったのか?
こないだ説明してくれたよね。
人間は協力して知恵があったから生き残れたのだと。
社会は人間が生きていくために欠かせないものなんだよね。
もちろん学校に無理して行く必要はないけど、有限な人生。
たくさんの体験をしてなにかを学んでほしい」

「自分の頭で考えること。自分の声で発信すること。
昔よりも一人の声が届きやすくなっていると思う。
拡声器を使わなくても、話したい人に届けることができると思う。
あなたの思うことをたくさん話してほしい。
声は未来を照らしてくれる。
明るい未来を一緒に見よう」

12月は寒いな。
おやすみなさいと電気を消して布団に入る。
学校嫌いは相変わらずだけど、私もキラキラした未来を見たいな。
目を閉じようとしたら黄色いなにかが瞼の裏にチラついた。
…キントン…
…?

(おやすみなさい。
布団に入るといつもすぐに寝ちゃうね。
いい夢がみられますように。
あなたたちの未来を見守っているよ。)


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