花粉症をかんがえる『子どもの権利』はどこに?
小春日和のポカポカした天気のいい日。
子ども達は、おひさまの下、校庭での遊びを楽しんでいました。
「楽しかった!」と久しぶりに興奮して報告してきました。
これが花粉症。
…しばらくして子どもは「目がかゆい」と言い出し、くしゃみをして、それ以来鼻水がとまりません。
「花粉なんてなければいいのに」「なぜ自分だけがこんな苦しい思いをするの?」「一生治らないなんてひどい」と悔しさと悲しさをぶつけますが、毎日薬を飲んでも完治しません。
挙句の果てに、外に出たがらず、遊ぶことにも警戒します。
保護者は「なぜこんな日に遊ばせてしまったのだろう?」
「アレルギー体質にしてしまったのは、何か習慣がいけなかったんだろうか」あれこれと罪悪感と悩みを持ちます。
本来は、春に近づく一番気持ちの良い季節。
それなのに、きれいな風景を見に外に行くこともできず、日常生活すらままならない。
子どもが学校に行きたくなくなる、子どもの楽しみを奪う。子どもの権利はどこに?
これが花粉症です。
「花粉症」で調べるとだいたい次のようなことが書かれています。
1・代表的なものはスギ花粉によるアレルギー反応
2・原因:スギをやたらに植えた時期があった
・戦後の木材の需要と公害による環境保全を目的としてスギやヒノキが多く植樹された。
・その結果、森林の約4割が人工林に(うちスギの人工林は4割)
・スギの樹齢が20年を超えると花粉の量が多くなる
対策
これだけ原因がはっきりしているから、もう一目瞭然です。
多すぎるスギを伐採して、広葉樹などに置き換えていけばいいのです。
林野庁もそういっています。
国民の4割が、り患しているのを把握していて根本的な原因もわかっているのに、難しいと言っているのはなぜだろう?
森林管理の予算がないから?木材の需要を確保しなければならないから?
「花粉症対策」で調べると、もうひとつの対策がでてきます。
治療法や民間療法、花粉を寄せ付けない対策、花粉を飛ばせない技術などです。
ここには相当な予算や時間が注がれているようです。
先日見たクローズアップ現代の花粉症対策で紹介されていました。
番組で最後に「スギを伐採し広葉樹を増やして、土壌を豊かにすることが一番の対策」と言っている方がいて、その通りだと思いました。
政府の取り組みが長期的すぎて期待できそうにない一方、花粉症の市場が年々拡大しているのを見ると、うがった見方もしてしまいます。
(利権とかビジネスとか絡んでいるのだろうとは薄々思ってた)
学校で学ぶ。外で遊ぶ。子どもの最善の利益。
子どもの権利を保障するのが大人の役目なのに。
それが公害(人災)だと思うと、怒りがわいてきます。
実際に30年前に訴訟を起こした弁護士もいるようです。
これだけ花粉症が認知されてきた今、同じ訴訟を起こしたらどうなるでしょうね。
今回調べてみて、スギの研究記事が面白かったことは収穫でした。
スギの使い道を考えるなら、全国のすべての市区町村におもちゃ美術館を作ったらどうだろう?
子ども達を苦しめているスギが、子ども達が喜ぶ施設に生まれ変わったら、どんなにいいでしょう。
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