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みんな知りたい「イヤイヤ期」①

今までSNSやブログで投稿した中で、反響が大きかったテーマが「イヤイヤ期」

やっぱり、みんな苦労する時期なのだと思います。

さて、イヤイヤ期に関してこんな質問をいただきました。

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5歳になった辺りから、今まで出来ていた事ができなくなった(?)しなくなった(?)ことが多くて…そういう年頃なのかな?

※2歳頃のときにイヤイヤ期がなかった(気づかなかった?)そうです。

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個人的には5歳でやってきたイヤイヤ期なのかなと思います。

イヤイヤ期というと2歳のイメージが強いですし、2歳で起きることが多いのですが、運動機能や言語活動、身長体重の発達と同じように、イヤイヤ期にも個人差があります。

2歳のときに環境の変化があったり(引っ越しや兄弟の誕生など)、発達がゆっくりだったりすることも関係してくると思います。

大切なのは、どんなタイミングでもしっかり「イヤイヤ期」がくること。

1.イヤイヤ期とは

イヤイヤ期とは第一次反抗期とも呼ばれる「自我の芽生え」の時期のことです。

自我の芽生えとは、簡単にいうと「自分自身を意識し、自己主張するようになること」

何でもやってもらえていた赤ちゃんを卒業して、「ジブンで」決める・やる・言う…に挑戦する世界

つまり、「自立」と「自律」に向けて一歩を踏み出す時期です。

2.自己主張によって身につくもの

①人への信頼感

「こうえん いきたい」「ごはん たべたい」

今まで、出なかった言葉が出るようになり、それが空いてに伝わり、そして理解された・わかってもらえることで得られる信頼感はとても大きいものです。

大人が海外に行って、外国語が通じたときの喜びのようなものだと思います。

②相手との違いを受け入れる力

自己主張せずに、相手の言いなりでは違いも葛藤も生まれません。

違いや葛藤がないことは一見、生きやすいようにみえますが、いずれどこかでつまづきます。

子ども時代に、相手との違いや葛藤を経験し、それを受け入れる力を身に着ける必要があります。

③コミュニケーション力

①で得た信頼感や②で得た相手の気持ちがわかることは、言うまでもなくコミュニケーションの基盤ですよね。

3.自己主張とわがままはどうちがうの?

自己主張が大切なのはわかるけど…

自己主張ばかりしていたら、わがままな子になるのでは?と思いますよね。

「わがまま」を辞書でひくと

「他人の迷惑を考えず、我がまま、勝手気ままにふるまうこと」と書かれています。

3歳頃までは、自己主張したことが他人の迷惑になるかどうかの社会的基準がまだ育っていないようです。

つまり、この時期の子どもは「わがまま」を言っているつもりはなく、すべて「自己主張」なのです。

では、わからないから何をやってもいいのかというと、そういうわけにもいきません。

「自分さえよければ、人はどうなってもいい」という主張ばかりしていては、社会では生きていけません。

人は一人では生きていけません。

人との関わりの中で自分の要求が通されるものであるかどうか、知っていく力をつけることが必要です。

4.自立には順番がある

イヤイヤ期なしに自立はありえないと、私は思っています。

「イヤイヤ」の程度に個人差はあると思いますが、「イヤイヤ期」があったからの自立です。

子どもはイヤイヤ期を通して、人への信頼感・相手を受け入れる力。コミュニケーション力を獲得していきます。

これらの力がなければ自立することは難しいです。

なので、2歳でイヤイヤ期がなければ、次に「自立したい」と思った5歳で「イヤイヤ期」がくるのでしょう。

もっというと、「イヤイヤ期」がなかった子は小学生になっても、中学生になっても、その時期はやってくると思います。

その頃には自己主張の内容も「こうえん いきたい」「だっこして」といったものではなく、もっと複雑になってきます。

なので、「イヤイヤ期」を逃してしまった子には、なるべく早く「イヤイヤ期」を経験してほしいなとも思います。

ヨーロッパやアメリカでは、親に子育てで感動したときを尋ねると

「子どもが自分に初めてNo!と言えたとき」というこたえが返ってくるそうです。

「No!」と言えることが自立のはじまりだからですね。

5.「イヤイヤ期」の対応

これについては、以前投稿した「受け止めて、切り返す」

これ一択です。

自己主張することを受け止めて(尊重して)、要求を社会的な方向へ切り返す(促していく)

「受けとめて、切り返す」については、コチラの記事を参考にしてください。

「みんな知りたい「イヤイヤ期」②」に続きます。

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