見出し画像

情報コスト高症候群

症状

会議が多すぎる
会議の着地点がわからないまま終わる。議論が些末に、迷走・脱線する
議事録作成に時間がかかる
プロジェクトの報告・管理ツールやルールを習得・遵守しきれていない

症状の概要と症状が招く結果

プロジェクトを進めるなかで交わされる情報量は膨大です。情報の発信者は自分の脳から受信者へ情報を移し、自分の問題解決や期待する行動を起こしてもらわなければなりません。これらの情報を表現・解釈・議論・記録・伝達する手段として、会議、プロジェクトマネジメントツール、議事録・WBS・手順書など各種ドキュメントがありますが、それらを作成し、更新していくのは認知負荷の高い行為です。また、みなそれぞれに忙しく、議論・確認すべきことが多い場合、知らず知らず情報の省略が行われ、それによって誤解が起きたりします。
本当は実施しなくてもいい会議、出席しても自分に関わりのある内容は1時間のうちほんの数分といった会議への参加は生産性を下げてしまいます。会議における情報の共有、交わされる情報の進行管理、参加者の認識合わせが適切でないと、容易に議論が迷走・脱線します。着地点のわからないまま時間オーバーになり、大事なことが決まらないまま終わってしまいます。ドキュメントは作成だけでなく、それを閲覧して理解するコストがかかります。わかりづらい形式、整理されていない情報も生産性を下げる原因になります。

問題の全体像

情報コスト高症候群

随伴症状

使うべき仕事に時間を使えない

本症候群が原因となって発生・強化される症状、症候群

アパレルヘイト症候群コミュニケーション不全症候群
変化への対応など意思決定のプロセスを記録・共有していない

原因

プロジェクトの仮説・全体像・関係性・状況・過程を表現・対話・記録・更新・共有する認知コストが高い
俯瞰不全症候群

予防のためのお勧め図書

ミーティングのデザイン エンジニア、デザイナー、マネージャーが知っておくべき会議設計・運営ガイド
人間が保持できる情報の容量や頭に留め置いた情報を理解するプロセスなど、記憶のメカニズムの観点から 、限られた時間のなかで効率的にミーティングを進めるための方法が解説されています。キックオフ、定例や中間地点のミーティング、セールスやソフトウェア開発のミーティングなど、事例も豊富。

みんなではじめるデザイン批評―目的達成のためのコラボレーション&コミュニケーション改善ガイド
ミーティングの場において、話すべきことがらについて素早く集中させ、脱線を防ぎ、より良い対話ができるようになるための考え方(批評)と手順を紹介しています。
プロジェクトに関わるメンバー全員が批評し・されることを経験することで、良いチームづくりにも発展する可能性を感じさせます。

ジグソー法を考える―協同・共感・責任への学び
「ジグソー法」は一つの学習方式ですが、大きな所帯になりがちなミーティングを小さなグループに分け、プロジェクトを進める過程で得る情報や知恵を効率的に流通させ、意思決定していくヒントを得られます。ジグソー法はまた、メンバーが主体的かつ共同的にプロジェクトを進める方法としても活用できます。

その他の問題症候群はこちらからご覧ください。


未知なる目標に向かっていくプロジェクトを、興して、進めて、振り返っていく力を、子どもと大人に養うべく活動しています。プ譜を使ったワークショップ情報やプロジェクトについてのよもやま話を書いていきます。よろしくお願いします。