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空き缶から花火が作れるってホント? こども防災協会のキャンプで挑戦してみよう!


こども防災協会では、自然の中でアクティビティを楽しみながら防災について学べる「こども防災キャンプ」を全国各地で開催中です。子どもたちは遊びを通して自然の楽しさと怖さの両面を体験し、非常時に役立つ知識や判断力、行動力を主体的に身につけていきます。

夏の楽しみといえばたくさんありますが、花火もその一つですよね。実は、身近なとある材料から花火が手作りできることをご存じでしょうか? その材料とは「空き缶」です。今回の夏のキャンプでは、空き缶を使ったオリジナルの花火作りにチャレンジしてみました。

空き缶から花火を作るには?

空き缶から花火を手作りする大まかな手順は次の通りです。

①空き缶をやすりで細かく削る
②削ってできた金属の粉をテープにくっつけ、持ち手となる割り箸に貼り付ける

言葉にすると簡単そうですが、やすりで空き缶を削る作業はなかなかの力仕事。子どもたちにとっては少し大変そうでしたが、オリジナルの花火作りを目標に、みんな必死に削っていきました。


そして、ついに花火が完成! ドキドキしながら点火し、小さな火花が散るのを目にした子どもたちからは歓声が上がりました。粉の量が少なかったりうまくテープにくっつかなかったりして失敗してしまった子もいましたが、自分で花火が作れると分かり、「家でも試してみたい」という声を聞くことができました。


家にある材料でもチャレンジできる手作り花火ですが、火の扱いには要注意! また、空き缶で手を切らないように軍手などを着けるのも忘れずに。おうちで試してみる場合は、必ず保護者の方と一緒に、安全に楽しんでくださいね。

防災キャンプでなぜ花火作り?

ところで、今回のキャンプで手作り花火にチャレンジした背景には、防災キャンプならではの理由もあります。

地震などの災害によって電気やガスなどのライフラインが絶たれてしまうと、課題となるのが火の確保です。マッチやライター、カセットコンロなどが無い場合でも、身近なものを使って安全に火を起こす方法を知っていれば、冬場に暖を取ったり温かい食事を作ったりするのに役立つかもしれません。

実は、金属には塊の状態よりも粉末状の方が着火しやすい性質があります。今回は空き缶を削って金属の粉を手に入れましたが、この性質を利用して火起こしができる「ファイヤースターター」というアウトドアグッズも販売されています。

一般的なファイヤースターターは、マグネシウムなどでできた棒と、それを削ったりこすったりするための金具がセットになっています。金具で棒を削って少量の粉末にしたら、次は火打ち石のように棒を金具でこすって火花を出し、粉末に着火する仕組みです。火が点いたら乾いた紙や木くずなどを少しずつ足し、火を大きくしていきます。

燃料いらずで火起こしができるため、本格的なアウトドアではもちろん、災害時の備えとしても役立つアイテムです。興味のある方は、ぜひ調べてみてくださいね。

遊びを通して知識を身につける大切さ

今回のキャンプでも、金属は粉末状にすると着火しやすくなることを初めて知る子どもたちがほとんどでした。子どもたちはこうした知識を、実際に遊びや体験をする中で自然と身につけていくのです。それこそが、私たちこども防災協会が防災キャンプを開く大きな狙いの一つです。

今後も、楽しみながら防災について学べるアクティビティを企画していくので、どうぞお楽しみに!

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