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手作り豆腐を楽しもう!

豆腐は日本人にとってとても身近な食品。毎日のお味噌汁に、晩酌のつまみに。お鍋にも欠かせなかったりしますね!そんな豆腐ですが、実は意外と簡単に作ることができるんです。豆から作ると美味しいオカラも楽しめます。豆乳を使い、たったの5分で手作りできちゃう方法もご紹介。さあ、あなたも気軽に手作り豆腐を楽しんでみませんか?

豆腐について

よく知ってるようで知らないかもしれない
豆腐についての解説です。

そんなウンチクどうでもいい!
という方は、目次から作り方に飛んでくださいね!

【語源・由来】

漢語の「豆腐」をそのまま借用した語。

 「腐」は「腐敗」の意味ではなく、
中国でヨーグルトを「乳腐」と言うように
固体でも液体に近いものを指すことから、
「豆腐」と書かれるようになったそう。

【歴史】

豆腐発祥の地は、中国とされています。

奈良時代(710~784年)に、
中国に渡った遣唐使の僧侶等によって
日本に伝えられたとされていますが、
明確な記録はないようです。

豆腐が記録として登場したのは、
寿永2年(1183年)。
奈良春日大社の神主の日記に
お供物として
「春近唐符一種」の記載があり
この「唐符」が最初の記録と言われています。

最初は寺院の僧侶等の間だけで
食べられていた豆腐。

精進料理の普及により
貴族社会や武家社会に伝わっていきました。

室町時代になって、
ようやく全国的にも浸透。

製造も奈良から京都へと伝わり、
次第に全国へと広がっていったそうです。

本格的に庶民の食べ物として
取り入れられるようになったのは
江戸時代。

天明2年(1782年)に刊行された
豆腐料理の本「豆腐百珍」
爆発的な人気を呼び
翌年には「豆腐百珍続編」
「豆腐百珍余禄」が出版されました。

当時ブームとなった料理本〈百珍物〉の
さきがけとなったと言われてます。

豆腐製品は
日本の気候、風土、水、
日本人の繊細な気質等に育まれ
独自の製品に発展してきました。

近年欧米でも人気が高まっていて
「Tohu」は国際語になっています。


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木綿豆腐の作り方
<大豆から作る本格派>

本格派、と言っても
シンプルな作り方なので、
コツをおさえれば誰でも出来ます!

ただし、必要な器具があります。

ミキサーかフードプロセッサーなど
大豆を砕く機械をご準備ください。
(昔は石臼を使ってました)

また、温度計があると失敗しません。

材料
大豆:600g
水 大豆浸し用:1800ml
水 煮込み用 :3000ml
にがり(液体):25ml

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【※にがりの種類は問いません。
マグネシウム量として1400mgに
なるよう調整してください】

①大豆を軽く洗い
浸し用の水に1晩浸します[

②何回かに分けて水と一緒に
ミキサーなどにかけ
大豆を細かくドロドロにし
鍋に入れていきます。

※この時残る固形物がオカラです。
ドロドロ状態の豆乳は「呉(ご)」
と呼ばれます。

③ミキサーなどに残った「呉」は
煮込み用の水で洗いながら
鍋に入れていきましょう

④なべ底が焦げないように
木べらなどで混ぜながら
ゆっくり弱めの中火で加熱していきます

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泡がぶくぶく出てあふれそうに
なりますが次第におさまります。

この泡は大豆サポニンという
抗酸化作用を持つ
ポリフェノールで、
大豆の甘みの元にもなる成分。
できれば取り除きたくないので
大きな鍋を使うことをおススメします!

市販品は、この泡を消すため
「消泡剤」が入ってることが
ほとんどのようです。

⑤大豆の青臭さが消えて
甘い美味しそうな香りがしてきたら
火を強め、沸騰直前で止めます。


⑥細かいザルでこして、
オカラと豆乳に分けます

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裏ごし器がオススメ。
上からギューッと押して
豆乳を絞り切ってください!

出来立てのオカラは
フワフワでとても綺麗!
美味しそうです!!

⑥絞った豆乳が冷たくなっていたら
お鍋で再加熱します。

⑦80℃くらいで「にがり」を入れます
<ポイント1>
にがりは100mlの熱湯で薄めておきます
<ポイント2>
にがりを入れる直前に、豆乳をグルっと
かき混ぜ、渦巻きの流れを作ってから
薄めた「にがり」を入れます
<ポイント3>
「にがり」を入れたらすぐに
豆乳の流れを木べらなどで
グッと止めます

※温度計がない場合、湯気がたくさん上がって
いる状態を目安とします。
湯葉ができちゃったら温度が高すぎなので、
少し冷ましてください!

⑧フタをして15~20分放置。

⑨水分が黄色っぽくなって、豆乳が
プルンと固まってたら大丈夫!

⑩このまま、お玉ですくってザルなどに盛れば
「おぼろ豆腐(汲み上げ豆腐)」

⑪いったん崩して、さらし布やガーゼを敷いた
型に入れて固めます

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ご自宅に専用の型はないと思いますので笑
使い終わった豆腐容器に穴を空けたり、
穴を空けた牛乳パックなどを使って下さい。

水分が抜ければいいので、ザルとかでもOK。

重しを乗せて長い時間水分を抜けば抜くほど
固いしっかりした木綿豆腐になります。

⑫できた豆腐を、たっぷりの水に
つけて冷やせば出来上がり
600gの大豆から2丁できました。

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たったこれだけ?
と思うかもしれません。
でも、しっかりと中身の詰まった
美味しい豆腐になります。

大豆は100g100円以上しますので、
600gの大豆を使ったこの豆腐2丁で
600円以上

とっても貴重だと思いませんか?
そして市販の豆腐の値段と比べて
どう思いますか?

ヒント
豆腐製品の大豆自給率は約25%。
最近は増えてきてはいますが...

絹ごし風豆腐の作り方
<豆乳から作るお手軽派>

材料
無調整豆乳:1リットル
<大豆成分10%以上のもの>
にがり(液体):小さじ1+1/4
<マグネシウム量350mgに調整>

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①冷たい豆乳に「にがり」を入れ
よく混ぜます。
豆乳パックに「にがり」を入れ
こぼれないように振ってもOK

②①を電子レンジにかけられる容器に
入れます。
大きな容器に全部入れても
茶碗蒸し容器やカップなどに分けて
入れてもOK

③フタまたはラップをする。
(ラップはふんわりとかける)

④電子レンジにかける
小さいものは2分くらい
2分くらいずつ、様子を見ながら
かけてください

⑤やわらかいプリンのように
なったらOK。予熱でも固まります。

⑥あたたかいままでも
冷やしても美味しく食べられます


豆腐の作り方
おまけ<呉どうふ風>

材料
豆乳(種類問わず):500ml
くず粉:50g
(片栗粉・タピオカ粉でもOK)

①豆乳と粉を鍋に入れよく混ぜる

②中火にかけ、こがさないように加熱

③水分が少なくなってきたら
練るようにしっかり混ぜる

④プルプルになったら、
少量の冷水を入れた容器に入れ
上からラップを張り付かせ形を整える

⑤冷やし固めれば出来上がり

※お好みでゴマを入れて胡麻豆腐
出汁や具材を入れても美味しい



まとめ

今回紹介した作り方は
学生の実習用にアレンジしたものです。

再現性は高いので失敗しにくいと
思いますが、
まだまだいろいろな作り方があります。

是非ご自身で
お好きな大豆を使って
(青大豆や黒大豆でも出来ます)

またはお好きな豆乳を使って

作って楽しんでいただければ
と思います。

そして、少しだけでいいから
大豆を作っている農家さんのこと
日本の農業のこと
頭の片隅に置いていただければ
嬉しいです。

最後までお読みいただき
本当にありがとうございました。



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