そうだ、公認会計士になろう④(ラスト)

そうだ、公認会計士になろう③の続きです。
約1年半ぶりに更新となります。今回で最後です。

◆短答に受かった

短答に受かったので、ようやく論文の勉強に取り掛かることが出来ました。
1年前に論文の答練をほぼ全てライブで受けたので、少しはアドバンテージがある状態でした。そのため、適度に休みをいれつつ、のんびり勉強をやっていました(それでも朝から晩まではやっていた気がする)。

◆答練スタート

年明けごろから徐々に答練が始まりだし、毎日答練を解く日々でした。
論文に向けての答練は、主に以下の2種類に分かれていました。

・計算科目(3科目):応用、直前
・論文科目(6科目):基礎、応用、直前

計算科目はテキストの応用論点部分+直前に出そうな計算がメインに出題されていました。
計算科目の答練は得点できる箇所を見極め、全力で解きにかかっていました。
自分が知らない問題は完璧に解けないので、何かしら解答欄に書いてすっ飛ばしていました。そして解けなかった原因分析をして次解けるように復習するというサイクルをひたすら繰り返していました。

論文科目は計算問題に加えて、記述も求められます。
最初何書いたらいいかよくわかりませんでしたが、やっているうちに徐々に慣れてきました。

すごく大雑把ですが、論文の記述問題は主に以下の3つに分類できると思っています(基準の番号書いたら点もらえるやつとか記号の選択問題はあえて書くまでもないので除外)。

・知識はき出し型問題(定義や取り扱いを暗記していれば解けるもの)
・応用型問題(他の論点とのつながりを書かせるもの等)
・誰も知らない問題(考えるだけ時間の無駄なので部分点狙いで少し書いて時間を割かない問題)

知識はき出し型問題は絶対に落としてはいけない問題で、仮に落としたとしたら致命傷となります。いわゆるAランク論点です。これは定義を一言一句書くことが出来るレベルまで暗記のレベルを高めていた記憶があります。この時の暗記のおかげで概念フレームワークの資産の定義だけは未だに空で言えます(他は忘れましたが)。

応用問題については、考え方の根底を書いてみ、とか取り扱いの共通点を書いてみ、とか○○の定義に照らして書いてみ、系の問題だと思ってます。
この論点とこの論点、全然ちがうけど根底の考え方は一緒やから、どこが共通してるか書いてみ、みたいな少し考えさせられる問題です。
いわゆるAランク後半~Bランク問題というやつです。この辺は予備校のテキストでカバーしてる論点もあれば、その場で考えさせられるパターンの問題もあります。
予備校のテキストでカバーされているのであれば、覚えるべきで、自分は覚えていました。ただ、Aランク程精度は高くなく、ここに点来るなっていうポイントを押さえて覚えていた記憶があります。

後は我々がそもそも知らない、ゆえに誰も書けない問題です。こういうのに時間を割くのは無駄なので、部分点もらえたら御の字ぐらいのレベルでいいと思い、解答欄空白にしないようにだけ心がけてました。いわゆるCランク問題ですね。

答練のうち、上記分類に沿ってなぜ間違ったかを紙に書きだして、次どうしたら間違えないかということを意識して復習してました。

ここでなぜ間違ったかを分析する理由を記載したいと思います。
人はPDCAサイクルを回さないと忘れる生き物です。
なぜ間違ったかを分析して次の行動に活かしていかないといつまでも同じミスをしてしまいます。
間違いといってもいくつか原因があって、自分の場合は以下の2つに分類していました。

・知っていたけど本番で間違えた
・そもそも知らなかった

知っていたけど本番で間違えた、は一番罪が重い間違いです。

知っていたけど本番で間違えた要因はいろいろありますが、例を挙げると、以下の通りです。解答用紙の記載場所を間違った、単位を間違った(千円単位なのに円単位で書くとかあるいはその逆)、四捨五入する箇所を間違った、切捨・切上なのに四捨五入した、計算ミスをした、漢字を間違えた、論点ズレ、などなど。それぞれ対策が違うので、次どうしたらミスしないかを自分なりに分析して対策を講じることが有効です。
単位の書き間違いであれば、問題文の単位をハイライトしておく、解答用紙の単位を今一度よく見る、計算ミスであれば下書きを改善するなり電卓の集計方法を変えてみたり、論点ズレはそもそも学習不足なので再度論点の整理が必要、などなど。

これらの分析を実施し、可能な限り穴ができないようにしていました。

そもそも知らなかった、というやつは覚えるか切り捨てるかどちらかです。
脳みそにもキャパがあるので、あまりに些末な論点まで詰め込むと基礎的な論点がおろそかになるという理由からです。ちなみに自分は比較的切り捨ててました。

上記の視点を意識しながらひたすらに答練をこなしていきました。

◆校舎移動

3月の論文答練の途中、キャンパスの移転問題という大人の事情で、以下の2つの選択肢を提示されました。
・今まで通り大学のキャンパスで答練を受ける
・予備校校舎で答練を受ける

正直、大学の授業もほぼ終わっていたため、特に大学に残る理由もないことから、
校舎を移動することにしました。家からも近かったので。

答練で名前しか見たことがなかった上位層の顔を初めてみました。
だんだんと打ち解けていき、お昼とかも一緒に食べるようになったり、勉強の論点を話し合ったりととても刺激的な毎日でした。外部者なのにうけいれてくれて本当に感謝しています。物理的な距離はあるものの、今でも何名かとはご飯行ったりする仲です。ありがたい話や。

◆公開模試&答練も終わり…

公開模試は自分の予備校ともう1つの予備校合計2つを受けました。

これに関しては2つ受験しておいてよかったと思います。
出題形式や問題の出し方に各予備校の色がでるので、出題形式含めて慣れておいた方がいいなと思ったからです。

2つを超えて受けると復習が大変になり、精神的に追い込まれる可能性が高くなるため、自分は辞めてよかったです。

年明けごろから続いていた答練ラッシュでしたが、6月か7月頃にいったん終わりを迎え、その後第2回の公開模試も無事受け終え、本番までは知識のチューニングに努めるだけとなりました。

◆想定外のアクシデント

論文式試験1週間前に体調を崩しました。腹痛と熱、さらに肩こりもひどく、1週間予備校にいけませんでした。最も大事な時期に体調を崩したので、体調管理の甘さに怒りを覚えましたが、論文を受験できる状態まで回復させるのが第一でしたので、1週間全くペンを持ちませんでした。休んでいたおかげで(?)無事本試験は受験することが出来ました。

◆いよいよ本試験

受験会場は非常にきれいな場所でした。
最初の監査論で久々に字を書いたので、手が震えました。租税、会計学、企業法、経営学と3日間無事に受験し終えることが出来ました。
終わったその日は解放感でいっぱいで、朝まで飲み倒してました。いつの間にか肩の痛みはなくなっていました。

◆合格発表

財務局まで見に行きました。名前を見つけたら自然と涙が出てきました。
取り立てて勉強が出来る方ではなかった自分が、まさかこの試験に受かるとは。
と同時に、ようやく専門家としてのスタートラインに立てた喜びをかみしめました(今でも覚えてるな)。

◆成績

今となっては過去の栄光ですが、租税法だけやたら成績が良かったです。
逆に企業法が一番悪かったです。

ひとまずこれで二次試験受かるまでのざっくりした内容を書いてみました。
意外と記憶って残ってるもんなんやな。

次は修了考査編かな。ひとまずいったんおわり。

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