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【神話の現場】#3 伊勢神宮のアマテラスさんに、お墓があった?!

こんにちは、イトウです。

20年近くブラブラ全国の一の宮を中心に神社をお参りしています。そこで出会した古事記&日本書紀で描かれている出来事の現場、つまり「神話の現場」について書いています。同じく神社・神話好きの方からも情報いただけたらうれしいです!

今日は、誰もが知る天照大神(アマテラスオオミカミ)さまに関する「現場」をご紹介します。

アマテラスさんといえば伊勢神宮。そして皇祖神さまといわれている通り、今日まで126代続く天皇家の祖であられます。このアマテラスさんのお墓があったと知ったら....あなたは信じられますか?

吉野川のほとり、阿波国の中心地

徳島県にある天石門別八倉比売神社を訪れたきっかけは、阿波国一の宮といわれている神社の一つだからです。

国府町という地名からもわかる通り、昔はこのあたりが阿波国の中心だったようです。船と足が当時の主な交通手段だったと考えると、確かに納得の場所にありますね。

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現在の地図では吉野川や海から少し離れているように見えますが、神社の略記によると古代は赤い線で示したあたりまで湾が入りくんでいたそうです。そうなりますと、海を見渡すには絶好の場所になりますし、もしかしたら、神社近くの鮎喰川が海に流れ込む地点だったのかもしれません。吉野川と鮎喰川に挟まれた要所....妄想は膨らみます。

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八倉比売神社の奥の院

私は数年前にここを訪れました。木々に囲まれた細く長い参道と、きれいに手入れされている境内。地方の一の宮神社では決して珍しくない光景です。

現場は本殿の奥。少し離れたところに短い階段があり、それをのぼると石が積まれた台が現れます。その上に、祠(?)のようなものがありました。

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「なんじゃこりゃ?」

このような石積みは見たことがありません。一段目までは大人の膝くらいの高さです。これがアマテラスさんのお墓?五角形というのが不気味ですね。

葬儀の詳細が伝えられている

石の祠だけではよくわかりませんが、先ほどの略記を読むとこの神社さんの古文書にはアマテラスさんのお葬式の詳細が書かれているそうです。

以下、略記より:

(当神社の古文書は)天照大神の葬儀執行の詳細な記録で、道案内の先導伊魔離神、葬儀委員長大地主神、木股神、松熊二神、神衣を縫った広浜神が記され、八百万神のカグラは「嘘楽」と表記、葬儀であることを示している。

このような具体的な説明やエピソードにはつい信憑性を感じてしまう私です。だって、もしこれが本当だったらと思うと、ゾクゾクしませんか?

葬儀委員長」という肩書きも面白いですね。実際に古文書に書かれていたのでしょうか、気になります。大地主神さんが、にわかに人間味をもち始めます。

ご祭神は大日孁女命(オオヒルメノミコト)

八倉比売神社では、ご祭神であるアマテラスさんのことをわざわざ昔のお名前である大日孁女命(オオヒルメノミコト)と表記しています。他の神社でアマテラスさんをお祭りしているところは「天照大神」と記すのに、なぜここでは別名をつかっているのでしょうか。葬儀、お墓とどうも関係がありそうです。

もしかしたら、後世に伝えられたアマテラスさんというのは複数の神さま(人物)をモデルにしていたのかもしれません。

ゾクゾクしますね。

そしてここまで書きましたが、気づけばこれは記紀にも書かれていないことでしたので「神話の現場」ではありません。日本古代ロマンの現場とでもいいましょうか...気になった方はぜひ訪れて想像を膨らませてください。

追伸:前回の投稿でご紹介した香椎宮。訪れたのはもう4年も前。昨日、調理用のお塩がきれたのでお浄めの塩とお砂を一緒にストックしている箱を1年ぶりにあさりにいきました。20袋近くランダムに入っている箱の中に手を突っ込んで最初にとったのがたった1袋しかない香椎宮の「祓塩」でした。

ゾクゾクしますね。

次回も、神さまと縁の深い現場をご紹介したいと思います。


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