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私の地域活動のこれまでとこれから

私は半導体エンジニアと地域団体の代表という二足のわらじを履く者です。こちらの記事で、私のざっくりとした自己紹介をしましたが、本記事では地域活動人としての側面をより詳しく説明します。

3歳で地域活動に参加

私は3歳のとき、家族と共に流山おやこ劇場の会員になりました。家族が入会したきっかけは下記の2つだったと認識しています。

1. 母親が小学生の兄姉の友達関係を広げたかった
2. 母親が子育てについて語れる場が欲しかった。

1つ目については、兄姉が小学生だったこともあり、転校生として新しい学校に入る難しさを感じてたのではないかと思っています。学校でも家族でもない、第3の居場所として流山おやこ劇場という場を選んだのだと思います。

2つ目については、どの家庭の親にも共通することかと思いますが、誰かに子育ての話をしたい、という思いの現れだと思います。ここでポイントだと思うことは、「子育ての悩みを相談したいわけではない」ということです。もちろん悩みを相談することもあるのでしょうが、子どもがとった面白かった行動について、子育てで感じた喜びについてなど、プラスの感情も含めて子育ての話をしたかったのだと想像しています。

また、どちらの点についても、主語は「母親」です。兄姉も結果的に喜ぶことになったのですが、きっかけは母親だったことでしょう。これは私の経験とも一致します。つまり、地域活動に参加するきっかけのほとんどは保護者が起点であること、そして保護者が満足や納得を得ることができない活動に子どもが参加することは難しい、ということです。いずれにしても物心なき私の妄想の域でのお話でありますが。

18歳でキャンプの実行委員長として参画

私は順調に育っていき、小学4年生以上が対象の毎年8月に3泊4日で開催する「子どもキャンプ」に参加しました。子どもの数は20〜30人程度、保護者は延べ3人程度が毎年参加します。部活で本格的に野球をしていたので、毎年の参加とは行かずに歯抜けの参加になりましたが、キャンプで過ごす日々はかなり充実した日々だったと記憶しています。だいたいが群馬の山奥で開催するこのキャンプは、自分たちだけの新しい世界にのめり込んだような、不思議な感覚に浸る日々でした。

そんなこんなで小学4年生から参加し続けていたキャンプですが、大学1年生の時には実行委員長として参加しました。保護者は付き添いでいますが、基本的に実施する内容は高校生以上の青年スタッフで決定します。そのスタッフの取りまとめをするのが実行委員長です。

この実行委員長は、とても充実したものであったと同時に、非常に大変なものだったと記憶しています。1番、難しいと感じたことは、「価値観を尊重する」ということでした。自分の考えだけを実行することは簡単でした。しかし、スタッフや参加する子どもには様々な価値観があるなかで、その価値観を無視すべきではないだろうと考えていました。同時に、なぜそのような価値観を持つのか?という疑問との葛藤があったことを覚えています。

この経験で学んだ重要なことの一つは意見を尊重すること以上に、価値観を尊重することが重要である、ということです。例えば、スタッフの会議の中ではこんな会話がありました。

毎回のキャンプで実施するキャンプファイヤーでは、みんなが大声を出して踊ったり歌ったりします。その中で踊らず、声もほとんど出さない女の子がいました。彼女の意見は「みんながみんな必ずしも踊ったり大声を出したりする必要はない」ということでした。それを意見を尊重した上で捉えると「言っていることはわかるけど盛り上げるためには踊ったり大声出すことが必要だよね」となってしまいます。つまり、意見が対立する構造が生じてしまいます。

しかし、彼女には「その場の雰囲気を感じることが言葉にならないほど楽しい」という価値観がありました。価値観として尊重すると「そういう価値観もあるよね。あなたとしての楽しみ方、自分としての楽しみ方って違うんだね。なるほど!」という結論になります。つまり、お互いが認め合うことで正しさを追求する議論が生じません。良い悪いでは説明がつかない、この価値観の違いに触れることができたのは今となってはとても幸運だったなと思います。この学びは、後に社会人になりシリコンバレーや台湾のエンジニアやビジネスマンと対峙する上で大いに活用しています。

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25歳で市民団体設立

流山おやこ劇場で上記のような貴重な経験をし、25歳の時に地域団体LforLを設立しました。こちらでは代表として、これまでの4年間で10以上の団体や行政とコラボしてきました。具体的な活動紹介はこちらをご参照ください。活動には、シビックパワーバトルなど流山市の地域を代表する立場としての活動もあり、仕事や私生活では体験できない機会をいただいております。そんなこんなで私は自分のことを「地域活動のネイティブ」だと思っています。そんな私ですが、団体運営、地域活動への参加では様々な困難がありました。そしてその困難を乗り越える過程で、下記のようなコツをキーワードとして得てきました。

地域活動のキーワード
・人生への近接感
・課題の分離
・私私混同しない

団体運営のキーワード
・衛生要因と誘引要因の見極め
・敵を作らない

詳しくは、別の記事にて紹介していきたいと考えています。

いまとこれから

現在は流山市からでは職場が遠いということもあって、東京都目黒区内に移住しました。育った場所を離れるのは寂しいものがありますが、私にとって出身地はいつまでも流山市ですし、住民でなくとも流山のコミュニティーに属しています。今後もそれらは変わらずに続けていきたいと思っています。

なぜ地域活動を続けるのか?

この問いに対する私の答えは明確です。それは「自分にとって価値があるから」です。自分が地域活動に参加することで喜びや情報や経験を得ることができる、それが私が地域活動を続ける理由です。言い換えれば、自分が楽しいと感じることができなくなったり、新しい気づきを得ることができなくなったり、自分にとっての価値がなくなったら地域活動をキッパリと辞めるでしょう。それが私の価値観です。また、社会貢献は活動の目的ではありません。結果的に貢献できれば良いと思っていますが、これを目的にしてしまうと、どうやら自分の場合は継続性に力を注ぐことができないようなのです。

他人の価値観を尊重することを覚え、近頃は自分自身の価値観を尊重することの大切さにも気づき始めています。

今後の地域活動の目標

特にありません(笑)
自分にとって価値があれば続けることを続けるのみです。ただ漠然と、世界を動かしている技術の動向を地域に伝えたいなとか、価値があることにお金の流れを作ることができたら良いなとか、なんとなくの思いはあります。それがソーシャルグッドにつながるんじゃないかと思っています。目標は明確に決まっていないですが、目的は明確なので、ブレブレになることなく、のんびりと充実した地域活動を送っていければ良いなと思っています。

引用
・第1回シビックパワーバトル@Yahoo! LODGE(東京)発表資料, p2

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