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ポジティブな目標設定のすすめ

デザインコンサルタントの古長(@kocho_katsuhiko)です。

2019年も最終日となり、今年の振り返りとともに、2020年の目標を立てている方もいると思いますが、今回は私が今まで実践してきた「ポジティブな目標設定」についてお話しします。

目標設定というと、振り返りの際に、未達成の部分にばかり目が行きがちです。そうなるとモチベーションが保てず、毎年目標にしていながら、何も進んでいないという状況も少なくないと思います。

ここでいうポジティブとは、達成できない目標は無意味という考え方を変え、達成できた部分に焦点を当て、モチベーションを持続させることを意味しています。完璧な目標達成は初めから想定していません

もちろんネガティブな側面である、達成できなかった部分を反省することも重要ですが、達成できた部分を認めることで、自己の成長がより豊かになるのではと思います。

このポジティブな振り返りは、目標の設定の仕方を工夫することで自然にできるようになります。

まずは、私が若かりし頃にやっていた、あまり良くない目標設定の例についてお話しします。

振り返りが難しい目標設定

多くの企業では、半期や年の周期で、個人の目標を設定をしていると思います。私の前職も例外ではなく、新卒で入社して以降欠かさず、半期目標を設定し、上司と振り返りを行った結果が評価となっていました。

社会経験が浅く、上司から仕事を割り当てられ、それをこなすだけだった当時の私の目標は、「プロジェクトの完遂」、「成果物レベルの向上」、「技術スキルの向上」というかなり漠然としたものでした。目に見えて達成の判断ができるのは資格の取得くらいでしょうか。

当然ながら振り返りの場では、抽象的な目標はどうにでも解釈できます。当時の私としては、達成度合いは上司に判断してもらい、フィードバックをもらいたいという気持ちがあったかもしれません。

その状況で目に見えて成長できたかは甚だ疑問ですし、私としても上司からの評価に実感が沸かず、成長に対するモチベーションを維持できていなかったように思います。

しかし、自身の裁量で仕事を管理するようになってからは、上司が完璧に評価をすることが難しくなってきました。そのため、抽象的な目標ではいけないと考え、より具体的な内容に切り替えていきました。

さらに私は、副業でジャズシンガーをやるようになったり、プライベートで子供を授かったりと、生活のバランスを考えながら多忙な日々を過ごすようになり、強いメンタリティを維持しながら、自分の成長を考える必要がでてきました。

そこで自分なりに編み出したのが「ポジティブな目標設定」です。この設定にはポイントが3つあります。

1:多くの目標を設定する

前述した「成果物レベルの向上」、「技術スキルの向上」という抽象的な目標は、達成するための過程が明確でないため、何から手をつけていいか分からず頓挫してしまうことがあります。

大きな目標を細かく分解しプロセス目標を置くと、内容が具体的になり、どの順番に達成すればいいかが見えてきます。達成の進捗もハッキリするので、成長を実感しやすくもなります

例えば、「デザインスキルの向上」であれば、「デザインのトレースをする」、「デザイン知識に関わる本を読む」、「優れたデザインを多くインプットをする」などの細かい目標を設定できます。

こうすると、結果的に目標の数は多くなるわけですが、目標の具体化というアプローチとは別に、単純に数を増やすことも同時に考えるといいかもしれません。それは、すぐには達成できなくてもいい先の目標でも、些細な目標でも構いません。

途中経過で優先度の高い目標の達成が難しいと感じたら、その他の目標に目を向けてみましょう。これなら達成できそうという目標があるはずです。代わりの目標を達成すれば、全体での達成割合が上がります

これはある意味、逃げの発想なので賛否はあると思いますが、モチベーションを維持するための方法として、私はありだと考えます。

結果として、目標は数が多いほど、進捗がわかり、途中で優先順位を柔軟に変えられるので、多くの目標達成に繋がるのです。

2:全ての目標に数を設定する

数を設定することも、目標をより具体化する方法の一つです。これにより、一つの目標での進捗がより鮮明になります。

同じく「デザインスキルの向上」を例にした場合、「デザインのトレースを年に12回する」、「デザイン知識に関わる本を年に6冊読む」、「優れたデザインを見つけて考察を記したブログを年に10回書く」などとすれば、数の目標を設定したことになります。

ここで私が大切にしているのは、この数を自身が達成できそうな数の1.5~2倍に設定しておくことです。最近では「目標値は達成できる値にすべき」という考え方が一般的ではありますが、前提として私は、目標は必ずしも達成しなくていいと考えています。結果、多くの進捗、成長ができていればいいのです。

自分の達成できそうな数を目標にすると、それ以上の数は行いませんし、その数すら達成できない可能性もあります。あらかじめ高い目標を設定しておくことで、より多くの数をこなし成長を促す考えです。

例えば、私は現在、自社のTwitter道場という企画に参加しており、1日10ツイート、年間で5,000フォロワーという目標があります。私は、企画目標を確実に達成するために、個人目標を1日20ツイートに設定しました。実際には20ツイートに満たない日があるものの、ツイッター開始2カ月で1,400フォロワーを超えており、推移は上々です。(フォロワーの皆様に感謝!)

このように、自身の成長を見据えた戦略的な数を設定することで、達成への意欲を掻き立てたり、エンジンのかけどころがいつかの判断ができたりします

3:仕事だけでなくプライペートの目標も設定する

これは、ワークライフバランスを考えた私なりの工夫です。仕事の成長だけが自身の成長ではありません。プライベートで大切にしていることの時間を確保するために目標を設定すると、生活全体が潤うのではと考えています。

例えば、音楽の趣味があった場合「年間10曲をマスターする」、「年間4回ライブに出演する」というような目標が設定できます。家族に関わるものであれば「夕食を週に4回作る」、「子供の写真を年に100枚撮る」、「家族旅行を年に2回する」というような目標です。

プライベートの目標まで設定できれば、仕事とプライベートのバランスが考えられるようになります

私の2020年の目標

そんなこんなで、2020年の私の目標を立ててみました!

(1) Twitterで7,000フォロワー様を達成する
(2) Twitterの20名のフォロワー様と直接会って意見交換する
(3) 自社オウンドメディアでの寄稿を10回する
(4) noteでの寄稿を12回する
(5) 本を30冊読む
(6) SaaSのユーザビリティ評価を(勝手に)10回する
(7) 何かしらのデザインイベントに12回参加する
(8) 何かしらのデザインイベントで1回登壇する
※ プライベートの目標は非公開
※ 目標値が低いのでは?というご意見は甘んじて受け入れます

全て、社外の皆様との関わりを増やすための目標です。

2020年末での振り返りが楽しみですし、半期で途中経過を評価してみても面白いかもしれません。

皆様も有意義な目標設定で、素敵な2020年を迎えましょう。


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