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心が急に迷子になったわたしの話 【後編】

このお話しには前編があります。
どこで心が急に迷子になったのか、まずはその前段を書いたnoteがありますので、気になる方はそちらもぜひ合わせてお読みください。

さて、「心が急に迷子になった」のは、イベント当日、私がトークのモデレーターをやっていたまさにその時のお話です。前編で長々書いたので、何が起こったのか、早速に振り返ってみたいと思います。

ファシリテーション放棄?着地のズレたKEYトークの心理

言い訳になるのでこれは先に言っておきますがこれからお話しすることは全て私の「準備不足」に起因することでしかありません。
準備さえしていれば、話してる最中に迷子になることなんてなかったんだと思います。リアルイベントが久々だったこともあり、色々な段取りを怠ってしまったなと反省しています。
一緒に登壇してくれる皆さんがいつも忙しいのを知っていたので、打ち合わせの時間をもらうのもなあと遠慮してしまいました。だとしても、自分がどんな落とし所に持って行きたいか、何を伝えたいか、その点についてスピーカーのみなさんに共有して認識合わせはできたはず。
スピーカーだけのトークルームを作ったのも直前、そんな段取りもちゃんとしてなかったので、話し始めてから迷子になっちゃったんだと思います。

KEYトーク1のメンバー

「この道東は素晴らしい人が点在していて(ドット)、その一人一人に会いに行くことがコネクティングドッツであり、その一人一人の魅力こそが道東の魅力だ」という話をするということを、八子さん、小島さんと直前で軽くすり合わせ本番に挑みました。この時、こういう話で進めようという視点は私自身が「外からの視点」で、八子さん、小島さんと同じ目線でいました。自分は気が付いてなかったけれど、「東京に住む釧路を好きな私」が感じる、釧路の素晴らしさとか、大好きなところとか、この土地に何度となく来てくれているスピーカーのみなさんと話し、だから釧路の人もその魅力にもっと気づこうよ!っていう気持ちでいました。
それから、「ビジネスチャンスの可能性」については、ジョイゾーで経営戦略を立てる時のディスカッションをするような形で、マーケティングのプロである小島さん、地方DXの専門である八子さん、そして既に都会のビジネスセンスを取り入れながら実際に事業を起こしている板さん、全国のワーケーションに関わって様々みてきている古地ちゃんと話すのが、聞く人にも面白いのではないか、と考えていました。

けれど、セッションが始まってから自分の視点のズレに気がつきます。

・ビジネスの心細さ、自分の立ち位置の居心地の悪さ

「劣等感」
こんな言葉を使うと、叱られちゃうかもしれません。
現に東京のIT企業の経営者として「攻め」の考え方で戦略を立てること、マーケティング視点、その仕掛け方、メディア戦略など総合的に意識して動いているので、劣等感など感じる暇なくいるし、何より「地域」をそれほど意識するビジネスではないし、行政も絡まないし、そういう意味では思い通りにやれる自由さがあります。

それが、話をしているうちに、「そうは言っても・・・」みたいな気持ちと、まだ稼いでない釧路での自分のビジネスへの心細さ、波に乗っている人たちの眩しさ、自信に満ち溢れたみなさんの強い発信力と強い存在感、それにどんどんと萎縮していく自分が出てきたのです。

ファシリテーターとして自分が伝えたいと思ったことが、なんだか地元にいる自分に寄り添ってないように感じ、「私はどの立場での発言が、本当の私の気持ちなんだろう」と、急に心が迷子になったんです。
勝手に1人で2面ある私自身に遭遇してしまった。それがこのセッションで私に訪れたさざなみでした。

・まだ見ぬ自分に、いきなり出会った

「何話していいか分からなくなっちゃって、、、」
そう言ってしまったのですが、あのままだと私は時間内には伝えられない思いを語り出しそうで、東京でビジネスをする自分の目線と、地域でビジネスをし始めた自分の目線が混じり合って色んな感情が渦巻き、まさに「まだ見ぬ自分に、会いに行こう。」が現実に起きて混乱しました。

結果としては目の前にいる八子さんに助けを求め、そしてスピーカーの皆さんに助けられてなんとかトークセッションを終えられましたが、色々な部分で「やってよかった」という高揚感だけではない気持ちでいました。
それでも、沢山の方からの応援の言葉や、来てよかったという言葉に励まされ、「次は2月!」という期待に向けてまた頑張ろう!って思っています。

・道東のローカルプレイヤー

CLS道東のあとすぐに、私が尊敬する道東の女性経営者である、いただきますカンパニーの井田さんに会いに十勝に行きました。たまたま声をかけてくれていた日程だったのですが、これが私にとってもモヤモヤする気持ちに向き合える時間となりました。

麦わら帽子と長靴はツアーに入ってます

彼女の事業である農場ピクニックツアーに参加し、土と触れ少し心を癒してもらいました。

子供の頃以来の芋掘り。

夜は彼女のお家に泊めてもらって、今回の私のモヤモヤや、感じたこと、それ以外にも子育ての悩みや私たち女性の働き方などなど、カッコつけることなく語りました。
井田さん、オンラインでは会ってるけど、実はリアルは初めましてだったのに(笑)、一緒に銭湯にも行き、濃厚な2日間を過ごしました。

紫竹ガーデンの朝食のあと。アットホームな場所でまた行きたい!
六花の森で高知県ゆかりの坂本直行さんにも触れてきました

彼女のように、あちこちに点在する「素敵な人たち」がそれぞれの場所でいきいきと商売をしている。その点が私たち道東の良さであり、強さです。
大きく事業をしている人もいれば、小さな商売の人もいる。
小さな商売で、もっとうまくやればいいのにと言われてしまうこともあるかもしれないけれど、地元でしっかりと根を張りながら、地域の人たちとうまくやるため、時に我慢したり、時に出る杭になったりと、ずっと前向きに頑張って汗をかいてる人たちの「顔」がたくさん思い浮かびます。
私もその中の一人になっていきたい。

井田さんと話す中で、気づいたことがあります。それは、「劣等感」と感じたあの気持ちは、自分がどこか「カッコよくて憧れてるみんなに教えてもらう」ような気持ちだったのではないかと。
でも一方で、「地方で地道にやってきている自分自身への誇り」のような気持ちもあって、ちょっとだけ教えてもらうことに「でも私もやってるもん」っていう子供みたいな反抗心がでたのかなと(笑)
男女の差ではないのかもしれないけど、今回登壇者に革新的に物事を前に進めることができる男性が多かったこともあって、ちょっとだけ、ひるんだ自分だったのかもしれません。
それが、「心が急に迷子になった」理由だったんだな、と、やっとまとめることができました。
井田さん、ありがとうございました。またゆっくりお会いしましょう。

地元で久々のリアルイベント

このイベントのセッションはKEYトークとLT(ライトニングトーク)というCLS高知をテンプレートに構成しました。
タイムテーブルもそれに従いつつ、参画するえぞ財団のイベントでもよく行われる「チェックイン」という形で近くの人と自己紹介するのを取り入れてみるなど、工夫もしてみたりしました。

自己紹介タイム

強制的な自己紹介タイムですが、私はこれが割と気に入ってます。イベントに参加する方の熱量が一気に跳ね上がるのも、このチェックインのおかげかなと思ってます。
また、私の地元釧路で主催するイベントとしては、2020年2月に開催した地域クラウド交流会(ちいクラ)以来、久々でした。
イベント開催の手順や、過去やってきたノウハウが全て0に戻ってしまっていて、準備から当日までもう少しやれることがあったなあと振り返ってます。
運営メンバーとの振り返りも、本日行いました。
次はもっと上手くやれると思いますので、期待してください!

・アンケート結果

最後に今回のCLS道東のアンケート結果を載せておきます。まだまだ完全ではないけれど、ちょっと失敗もあるけど成功だよね!を繰り返しながら、アップデートしていきたいと思います!

参加してどうでしたか?
次回も参加したいですか?
参加者の年代
ありがとうございました(撮影:集合写真家 武市真拓さん)

10/15 CLS高知に登壇します!

スピンオフとして開催させてもらった、CLS道東の本家本元、CLS高知が2022年10月15日に「戻り鰹編」として開催されます!

私は地域とコミュニティというセッションに登壇します。今回のCLS道東のこと、地元釧路のこと、コミュニティのことについて、みなさんと楽しく話してきたいと思います!

今回CLS道東を開催した場所は、北海道釧路市にある観光施設フィッシャーマンズワーフMOOの2階に開設した、「港まちベース 946BANYA」です。
キックオフイベントとして、とても多くの方に参加していただき、知ってもらうことができました。
次回は2月開催を予定しています。ぜひまた多くの方に遊びにきてもらいたいです!


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