見出し画像

煮物で大事なことは、煮汁の量。かぼちゃの煮物の作り方

材料はかぼちゃだけ。
今回は『かぼちゃの煮物』のおいしい作り方をご紹介。

野球選手でいうなら奈良原浩選手みたいな、いぶし銀ですね(野球選手で言うな)。

材料
かぼちゃ:600〜900g(皮と種をとって、500〜750g)
水:320〜400ml
砂糖:24〜28g
醤油:18〜23g
鰹節:2〜2.5g
梅干し:少量

まずは、かぼちゃの種をとります。

種を取ったあとの、わた。
これ、甘みがあっておいしいんですが、わたが残っていると腐りやすいです。
お弁当にしたい方や、しばらく保存したい方は、全部取ってしまいましょう。

見てもらうとわかるように、かぼちゃは上と下で厚みがだいぶ違います。
上と下で分けるように、半分に切ります。ちょっと硬いのでかんばりましょう。

皮は好みです。写真では「とらむき」のように、半分ほど剥いています。
色が白っぽい部分は硬いのでとってしまいましょう。

皮を剥く理由は、硬いから、味が染みやすくなるから。ただ、皮は栄養豊富なので、βカロチンがお目当ての方は剥かないほうがいいかもしれませんね。

厚みが違いますね。

かぼちゃを切り分けていきます。

今回はフライパンで。
かぼちゃを並べるときのポイントは、厚みのあるかぼちゃを外側に並べること。
コンロの火は外側が強くなりやすいです。お鍋でお湯を沸かすときも、外側から沸いてきますね。

今回は、我が家のフライパンが埋まるくらいの量で。
写真の場合は、かぼちゃ900g、フライパン24cmです。

水で洗うのを忘れてました。

かぼちゃはウリ科の食べ物。洗ってあげることで、かぼちゃの青臭さをすこし抜きます。この青臭さが嫌いな方は、先に湯通しすると良いです。

フライパンに水を加えます。
水は、かぼちゃが半分より少し浸かるくらいが目安。

水を入れたら、ふたをして沸騰するまで火にかけます。

沸騰したら、砂糖を加えます。今回は上白糖とキビ糖のブレンド。
砂糖は最初に加えても良いですが、温かいほうが溶けやすいのでこのタイミングで。

そのまま、沸騰後はふたを外します。ふたをとったほうが、かぼちゃの青臭さも抜けていきます。

煮物で大事なことは、煮汁の量。

具材が全部浸かっていてほしいのか、頭が出ていてもいいのか。
魚などは頭が出ていてもいいですが、大根は全部浸かっていないとだめです。かぼちゃも頭が出ていていいですね。

その煮上がりをイメージして炊きあげることが、煮物の最大のポイント。煮汁の量。それに尽きます。

慣れてきたら、具材(特に野菜)から出る水分も計算に入れると良いでしょう。

あくが出てきたら、とりましょう。青臭さの原因にもなります。

ここで、鰹節を加えます。

鰹節、あってもなくても作れます。でも、ないと難しくなります。
砂糖と醤油と水だけで作れるんですが、逆に言えば砂糖と醤油と水だけでバランスをとらなくてはいけません。

鰹節の旨みに頼ることで、料理がすこし簡単になります。

こんな感じでくるんで。

フライパンに投入。

あくが落ち着いてきたら、落し蓋。
クッキングシートにはさみで切り込みを入れると、簡単に作れます。

落し蓋をすると、かぼちゃに対しての火入れは強まります。火は少し弱めて、ことこと沸くくらいで。ぼこぼこ沸いてると崩れちゃいます。あんまり弱すぎても火が入らないので、様子を見ながら。

かぼちゃの繊維を破壊するんじゃなくて、やさしくもみほぐすような火加減。そのへんが奈良原さんなんですよね(野球選手で言うな)。

目安として、醤油を入れるまで、砂糖と水だけで10〜15分くらい炊きます。
ただし、あくまで目安です。ぺらぺらなかぼちゃもあれば、肉厚なかぼちゃもあるので、かぼちゃに聞いてみてください。

10分くらい煮て、かぼちゃを確認。

皮のすぐ下がひび割れてきていて、火が入ってきている証拠です。これをぼこぼこ炊いてるとすぐに崩れちゃいます。

大量のかぼちゃをいっぺんに煮るときに大事なことは、全体に均等に火が入ること。フライパンの場所を動かしてあげたりして、火の入り方を調節することも大切です。

全体的に色が深くなってきました(写真が悪いですね)。竹串がかぼちゃに抵抗なく入るくらいです。

ここで醤油。

そして隠し味。梅干しをちょっと加えます。
実じゃなくてもいいですし、なんなら種だけでもいいです。今回はしその部分だけ入れます。ほんとちょこっとだけ。

梅干しの効果としては、砂糖に対して梅干しの酸味があることで、甘みがくどくない、すこしすっきりした味わいになります。また醤油を入れすぎた場合に、しょっぱさを打ち消してくれる役割もあります。

あくまで梅煮じゃなくて、隠し味。ほんのすこしです。

味もいい感じ。

かぼちゃは個体差が大きく、ものによっては甘さが足りないと感じる場合もあります。少しだけかぼちゃ自体も味見をして、煮汁の味を調節をするとより良いです。

かぼちゃが炊けたら、あとは冷ますだけ。

完成です。
かぼちゃが出汁を吸ってるんだけど、ちょっと残ってる、理想の状態。

もっと旨みのある仕上がりにしたい場合は、昆布をひとかけ鍋底に敷いて炊くか、煮上がりにみりんを加えるといいでしょう。

ぜひ、みなさまの定番の味を確立していってくださいね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?