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レバニラ炒めをもっとみんなに食べてほしい

おはようございます。料理人小坊主です。

YouTube チャンネル「小坊主クッキング!!」では、「レバニラ炒めの作り方」をご紹介しています。

note では、YouTube でお伝えできなかったレバニラの話をしていきたいと思います。

レバニラ? ニラレバ?

レバーとニラの炒め物。食材名がそのまま料理名になっているケースはいくつもありますが、そんな食材名料理の代表選手とも言える料理ではないでしょうか。

ルーツを辿って中国語の表記を確認してみると、"韮菜猪肝"。思いのほか、オリジナルは"ニラレバ"でした…。
一説によると、"バカボンのパパ"が作中で"レバニラ"とあべこべ言葉で言っていたほうが、定着したとかしないとか…。
真偽のほどはわかりませんが、僕はレバニラの方が聞き馴染みがあるため、ここでもレバニラと呼ばせていただきます。バカボンのパパと同じでも……。

レバニラと聞くと、残念ながら苦手な人も多いかもしれません…。
そもそも「取っ付きにくくて食べたことがない」、「臭いレバニラを食べた記憶がありイメージが悪い」などの理由で、スーパーでレバーを買ったことがないという人も多いかもしれません。

そんなレバニラの良くないイメージを少しでも変えるきっかけになれれば嬉しいです。

レバーの栄養価

レバーは栄養価の面では言わずと知れた孤高のパワーヒッター(とっても優秀)です。
鉄分が多いことは有名かと思いますが、肝臓自体が栄養素を蓄える貯蔵庫のような役割を果たす部位のため、意外にもビタミンや葉酸などの栄養素も豊富です。
栄養成分を見ると、栄養価が高いともてはやされるのも納得がいきます。

その上、多くのスーパーでは鶏レバーの場合、100gが50〜70円。美味しく調理さえできれば家計にも、身体にもとっても優しい素敵な食材なのです。

豚レバー、牛レバー、鶏レバーとありますが、最も食べやすく、スーパーなどでも買いやすいのが、鶏レバーかと思います。
(豚や牛のレバーはクセが強いため、ここでは鶏レバーに限った内容とさせていただきます)

レバーの下処理

今回の動画では、レバーを洗わずに調理しましたが、調べてみると僕が思っている以上に世間ではレバーを洗うようで、少し驚きました…。

とはいえ僕も水ではなく、少量の酒で周りの血を流し捨ててはいます。
水で洗ってしまうと、その後いくらレバーを拭いたとしても水分はレバーの細胞に残りやすいように思います。

「砂糖と酒と時々みりん」の note でも触れましたが、酒は揮発性が高く、仕上がりは水と比べると水分が残りにくいです。

また酒の香り成分が臭みも抑制してくれます。

そしてレバー自体の味の観点からも、何度も水を取り替えたり、牛乳に漬けたりしてしまうと、臭みと共に味や香りも失ってしまうように思います。

良いレバーの見極めも、美味しさを左右する大切なポイントになってきます。
見た目ではカドが立っていて、ハリツヤのあるレバーを選ぶと良いと思います。

それから、レバーに限った話ではないのですが、賞味期限の近くに表記されている"加工日"をチェックしてみるのも良いと思います。
加工直後の鮮度抜群か、折り返し地点か、見切り間近の危篤状態かといった、そのレバーの"今"を知ることができると思います…。

もうひとりの主役、「ニラ」

レバーばかりに気を取られましたが、レバニラのもうひとりの主役、「ニラ」も栄養価たっぷりの野菜です。食欲をそそる独特の香りは、レバーの臭みを抑えてくれたりもします。

特に、玉ねぎの"涙の素"と同じ成分である、アリシンに注目です。
ニラの独特の香りの元でもあり、たっぷりと含まれています。

このアリシン、レバーや豚肉に多く含まれているビタミンB1の吸収率を高めてくれるため、栄養的な相性も非常に良いです。
特に根本には葉先の4倍ほどアリシンが含まれているため、捨てずに是非使ってください!!

身体をあたためてくれる野菜でもあるため、寒い冬にもピッタリのお野菜です。

レバニラの美味しい炒め方

炒める際は、"炒め分け"方式です。
普段から我が家では、野菜や肉を別々に炒め、味付けのタイミングで全てを合わせて調味をしています。
火力、フライパンのサイズに見合わない量の食材を一度に炒め上げようとしてしまうと、どうしても火の入り方にムラができてしまうためです。
少し手間に感じるかもしれませんが、場合によっては結果的に加熱時間が短くなり、調理の効率化、省エネ化も図れると思います。

香りを残す仕上げ方

刻んだ生姜は調理後半に加えましたが、僕は加熱し過ぎない生姜の香りが大好きです。

調べてみると、ジンゲロールという成分が関係しているようでした。
この成分、加熱により減少し、その一方でショウガオールという成分は増加するようです。
それでもショウガオールも高温で加熱し過ぎると壊れてしまうため、栄養価の面でも適度な加熱が良いのかもしれません。

YouTube で最後に加えた黒こしょうやごま油も、それと近い理由(香りを残すため)で仕上げに加えています。

また中華料理では化粧油といって、最後に加える油は料理にツヤを与えたり、保温性を高める狙いもあるそうです。

是非この機会に、ご家庭でも美味しいレバニラを作って、免疫力をアップして疫病を乗り越えていきましょう!!

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