芸術家たちの南仏:2 /川村記念美術館
(承前)
本展で注目すべきポイントと思われたのが、出品作のすべてを日本国内の所蔵品でまかなっていること。殊に、地方の公立館からの借用が目立つ。
私立館では大川美術館(群馬)や池田20世紀美術館(静岡)などもあり、所蔵先は全国各地にばらけている。
ピカソに関しては彫刻の森美術館(箱根)、Kanzan gallery(東京)からまとまった数の立体造形を借りており、また川村記念美術館の館蔵品もそれなりに含まれているが、基本的には特定のコレクションに依存しない、総力戦のよう