デイヴィッド・ホックニー展:2 /東京都現代美術館
(承前)
龍安寺石庭のフォト・コラージュの裏の壁には、横長構図の絵画作品がいくつか展示されていた。中国の画巻から着想を得たものという。複数の視点・時間をひとつの画面に取り込むために、ホックニーは引き続き東洋の古典をヒントとしたのである。
解説のなかで「中国の画巻」というキーワードに出くわして、妙に納得するところがあった。だから、東洋人のわたしにも、ホックニーのこの種の作品が受け入れやすいのだ。
同様の感触は、エスカレーターを降りた下のフロアでより強く感じられた。こち