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なぜ私たちは貧乏を抜け出せないのか?

イギリスの言い回しで"Born with a silver spoon in one's mouth"というものがあります。直訳すると、「銀のスプーンをくわえて一緒に生まれてきた」という意味です。

このことわざの意味は、生まれながらのお金持ちという意味で、特に生まれながら裕福で経済的によい教育を受けてきた人たちのことを皮肉って使われることが多いです。階級精度の根強いイギリスでなかなかよい教育を受けることができなかった人たちが皮肉を込めて言ったのかもしれません。

以下から3つの理由について説明します。

理由1 貧乏だと勉強ができない

多くの場合、裕福な家に生まれた子どもたちは当然のように高水準の教育を受け、高収入の職を得ることができます。親の年収と学力には大きな相関があることは世界でも有名な話です。

東大を例にデータを見てみましょう。

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450万円未満はセグメントを分けていないことからも、貧困には底がないことがわかります。東大は国立であるから学費が安いので選ぶ人が一定数いますが、私立の早稲田や慶応になるとこの水準がさらに上がります。

450万未満の世帯はだいたい12%前後ですが、この数字を多いとみるか少ないと見るかは人によって違います。ただ、私は多いと感じました。親の年収に左右されず奮闘したモデルケースで、ある種希望のような数字と見ることができます。

一方で、ぼーっと生きていると相関の力にやられてしまうというのも事実です。数字の上で神は平等とも言えますが、現実は残酷です。

人間は自分の置かれた状況が普通だと思い込みがちな側面があります。しかし、大学生に限って言えば、多くの場合は普通どころか相対的にお金持ちのケースがほとんどです。

例えば、日本の大学進学率は直近ですらたったの57.9%です。

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40%は短大、専門学校、就職、あるいはアルバイトか無職となります。なぜか?それはお金がないからです。学力の問題もあるかもしれませんが、先ほど申し上げたように多くの場合、親の年収と学力の間には相関があります。

つまりこの残酷な壁は容易には超えることができないことを暗に示しているのです。

私はこのグラフを高校で見せられたときに、それなりに学校の勉強はできた自分のラッキーを一人で喜びながらも、不利な戦いに対して親に憤りを感じました。お金さえあれば... 何度この思考に入ったかわかりません。

理由2 貧困層は自分が貧困だとわかっていない

さらに悪いことに日本は貧困を貧困と感じさせないような仕組みがよくできています。

安くて美味しいものがあふれていますし、電気、水道、ガス、病院、公共機関など安価なインフラは整い、自分勝手に生きようと思えばそれほどお金は必要にならない場合もあります。

最悪借金は制度を使って、踏み倒すこともできますし、家でネットサーフィンでもすれば単純に生きるコストはかなり低く抑えることができます。

さらに、条件を満たせば国や自治体から給付金をもらうことも可能です。しかし、貧困だとそういった情報もほとんど入ってきません。そのため、無自覚に貧困が加速する負のサイクルに入ることはかなり簡単という状況になっています。

理由3 お金持ちは貧乏人が嫌い

どこの国でも貧困層からの躍進は美談とされ、賞賛され、希望を与える逸話として扱われます。しかし、これは少しおかしなことです。

賞賛の数が多く見えるのは、貧困層の人間がそれだけ多いからであると見ることもできます。実際にあなたがお金に困ったことがなかったとして、成り上がりの人間のケースを目撃したら、直視できないはずだからです。なぜなら自分の努力を否定されることになり、当然の結果だと思われてしまうからです。

簡単に言うと、富裕層は貧困層の人間が嫌いなのです。さらに嫌いな理由を挙げるなら、貧困層からの叩き上げはタフで根性が強い人間である傾向があるからです。

叩き上げの人間はタフで怖い。そのような人間をお金持ちは正直受け入れたくないのが本音なのです。

あなたがまず知らなければならないこと

物事には適正価格(フェアバリュー)が存在します。

相場を知るということはどの場面においてもとても重要な作業です。相場を知らないとぼったくられてしまうというのは、経験がある方ならわかるのではないでしょうか。

では、あなたは自分のフェアバリューを把握していますか?現実を直視できますか?「頑張り」というものを定量的に捉えることができていますか?

フェアバリューを知らないばっかりに、世界中の貧困層がありえないほど負のサイクルに停滞している状況を私は直視できません。今私はその重さを置け止められないから知らないふりをしています。

今あなたが、お金に困ったいるのはお金のことも、世の中の仕組みのことも、そして自分自身のこともわかっていないからです。現状から抜け出し、そして貧困から抜け出すには並々ならぬ努力が必要なのです。

富裕層が当然のように持っている権利や、教育や、お作法について、自力で身につけていくしかありません。そのためには現状を把握し、現実を受け止め、世の中の仕組みを知り、行動する必要があります。

口に銀のさじがないのなら、自分から銀のさじを取りに行かなければならないのです。

本当に困ったら「わかっている人」に相談する

私には運良くも、仕組みを教えてくれた師匠がいました。

そしてお金はなくとも励ましてくれる両親や友人のおかげで負のサイクルにハマることなく生きてくることができました。

もし、漠然と現状に疑問を持ち、経済的に苦しく、どうしようもなく未来が暗い状況で泣きたくなってしまったら、この文章を何度も読み、踏ん張ってください。世の中は不公平なんだとまず受けとめてください。

この文章はお金がなく、本当に困っているのに何もわからなかった過去の自分に向けて書いています。貧困が原因で他人からバカにされているなら、まずはあなたが変わらないといけない。そして負のサイクルから抜け出してください。方法は必ずあります。

本気で変わりたいと思い、貧困から抜け出したいなら私に連絡をしてくれてもいいです。

私は必ずあなたのことをどんなに忙しかったとしても優先します。

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