【入国管理法】外国人労働者に寄り添う / @ゲゲゲの鬼太郎
『俺きめた!楽チンな生活させたい!』
正義感の溢れる南方妖怪が日本に出稼ぎに来る!
ゲゲゲの鬼太郎84話が、日本の外国人労働者問題に切り込んだので、この話の本質をゆる~く鋭く解説します!
労働者はいつだって立ち上がる
南方の山奥で、とある妖怪が決意しました。
「オレ、村のみんなに楽チンな生活させたい!」
日本に行き、貧しい故郷の村の為に働こう!と。
そんな彼の名前は…!?
日本にやってきたチンさん。(略称)
正義感溢れる彼は、ラーメン店でヤクザを追い払います。
しかし、彼には弱点がありました。
素っ裸なのです!
チンさんが過ごしてきた環境下では、全裸が普通でしたので、文化の違いを表していますね。
日本でも駅に礼拝所が設置されたり、異文化への理解が進みつつあります。
もちろん日本社会に入るためには全裸ではなく服を着る必要がありますが、彼の文化を否定してしまうのはよくないと思います。
しかし、警察としては放っておくわけにはいきません。
チンさんは、警察に逮捕されてしまったのです。
警察官と妖怪、シュールな組み合わせですね。
このままチンさんが捕まって終わり、とはなりません。
身元引き受け人として、鬼太郎たちが現れたのです。
チンさんの全裸に驚くマナと猫娘。
*犬山マナ(左)は鬼太郎6期のヒロインの一人です!猫娘と人気を二分しています。ぐう可愛い中学生。
しかし、ここでマナは持っていた「布」をチンさんに渡しました。
そして、それを巻いたおかげでチンさん無事に釈放されたのです。
チンさんは鬼太郎たちに事情を話します。
「貧しい村のために、日本でお金を稼ぎにきた」と。
そして、布を渡してくれた恩人のマナのために、「働くときは裸にならない」と約束した。なんか、シュールですよね。
南方妖怪チンさん。素直でいい奴!!
さて、翌日。
面接に向かったチンですが、とある理由でいくら受けても不採用。
(20社)
名前を言っただけで落とされる!?
そこでチンさんは、本名ではなく(本名は劇中では明かされませんでした)
略称の「チン」で、面接を受けることにしたのです。
名は体を表す?とでもいうのでしょうか。チン名義で面接に挑むと、彼は内定をもらい、工場で働き始めたのです。
しかし、工場で過酷な労働実態を目にします。
日本人は定時で帰っているのに、外国人労働者は残業…
*
ここ最近、外国人労働者の実態が目で言あでもとりだたされていますね。
これは、2019年4月1日に施行された 改正入管法 が原因です。
外国人労働者受け入れ拡大、改正入管法施行
外国人労働者の受け入れを拡大する改正出入国管理法が1日、施行された。人材不足が深刻な14業種で就労を認める新たな在留資格「特定技能」を導入し、5年間で最大約34万5千人の受け入れを見込む。
「外国人が日本で安心して暮らせるよう、地域社会との共生を後押しする」といった法律でしたが、実際の過酷な実態が表面化しています。
みなさんも、近所のコンビニの従業員さんが、外国人労働者だらけになっているのをよく見ませんか?
*
チンさんから相談を受けた鬼太郎は、別の職場を探ようにアドバイスをしました。
しかし、チンさんは神妙な面持ちになりました。
真面目でまっすぐなチンさんは、すぐに職場を変えるという決断はできなかったのです。
さらに翌日、マナは就職祝いとしてチンさんに食べ物をあげました。
改めて、やる気を出すチンさん。
その後、初めての給料をもらうのですが…求人情報とまるで違う金額にチンさんは怒ります。
「求人情報に載ってたのと違う!」
「俺たち日本人労働者より働いているのに…」
しかし、チンさんは、マナの顔を思い出し、日本人の上司を殴ることができなかったのです。
そんなチンさんですが、ついに怒りが爆発する事件が起こります。
夢を持って日本に出稼ぎにきた外国労働者の同僚パウロが過労で倒れてしまったのです。
高熱があるのに誰も助けてくれない状況に、ついにチンさんの怒りが暴走!!
「こいつ、俺たちにいった。
「黙って働け!それができなきゃ死ね!」
と」
そして、
「聞け!これがお前らに捧げる鎮魂歌だ!!」
そして、チンさんは素っ裸になって、日本人従業員たちをタコ殴りにしてしまったのです…
(映画・ジョーカーと少し展開が似ていますね)
そこへ現れたのは鬼太郎。
どうしたんだ?と理由を尋ねますが、「パウロのためだ!」と鬼太郎に殴りかかる。
今日の鬼太郎は殆ど見せ場なしですので、ここでキーとなるのはマナです。
マナは、チンさんを必死に止めます。
チンさん「マナ、なぜ止める!?」
マナ
「友達だから!
嫌な目にあったのかもしれないけど、これ以上はやめて!?
暴力では何も解決しないよ!
これ以上は取り返しがつかなくなっちゃうよ!これ以上人間を嫌いにならないで…
マナの言葉をきき、チンさんは怒りを鎮めました。
*
これはアニメですから、チンさんは従業員をタコ殴りにした段階で怒りを鎮めました。しかし、実際の社会では、さらに深刻な問題に発展することも…
*
ラストシーンで語ったチンさんの言葉は、
全世界の出稼ぎ労働者の方の気持ちを代弁しているのかもしれません。
「俺、村のために夢持って日本に来た。もっと楽しく、もっと稼げると思っていた」
チンさんは、出稼ぎ労働が甘くはないということを痛感したのです。
ただ、チンさんが幸運だったのは、周りの人に恵まれていたということです。
「でも、
優しい人(マナや鬼太郎)にも出会えた。
だからこの国、人間を、嫌いにならない」
最後に目玉の親父(CV:レジェンド野沢雅子さん)が言いました。
「世界中が少しでも寄り添えるようになれば、
争いも怒らんのにな…」
*
月日が流れ、チンさんが働いていた工場は労働基準法違反で摘発され、
チンさんは別の職場へ移動することになりました。
マナには、給料で買ったマフラーをプレゼントして、「人間を嫌いにならないこと」を再度伝えます。
そして、旅立っていったのです。
チンさんはめちゃくちゃ善い妖怪でした。
このブログでは、本名は伝えることができませんが、
この妖怪は「水木しげる」さんが考えた妖怪のようです。
*
今日の #鬼太郎 は、間違いなく神回です。
人への思いやりの心、社会の問題を、コミカルにまとめながら視聴者に問いかけたものだからです。
ぼくは、去年まで 国交省の美保空港事務所 水木しげるさんゆかりの鳥取県の境港市で働いていたこともあり、ゲゲゲの鬼太郎シリーズのファンです。
朝ドラのゲゲゲの女房もみましたし、鬼太郎は前の5期も見ましたが、
今回の6期は、どの回も、質が高いです。
戦闘、ギャグ、シリアス、社会問題、本来の鬼太郎っぽい怖さ、
バランスよく、散りばめているのです。
キャラデザインも良く(ヒロイン二人が可愛い…)
鬼太郎の戦闘能力が高いのもいいですね!
5期では、みんなで協力する、という社会性もあり、鬼太郎があまりにも弱かったんです。
ただ、6期の鬼太郎は、彼自身が高い戦闘能力を持ちつつも、
人間と妖怪の狭間で、精神的に揺れ動くことも多く、
正義について深く考えさせられます。
今日の記事では、ゲゲゲの鬼太郎84話を通して、外国人労働者問題を取り上げました。
外国人労働者問題は、これからも取り上げられるでしょう。
ひとつひとつのケースや社会構造が複雑なため、解決は非常に難しいかもしれません。
しかし、日本国民一人一人が、この問題を
他人事ではなく自分事
と頭に置いておくこと。
外国人労働者に寄り添う姿勢
(レジなどで多少仕事ぶりが悪くても温かく見守る)が大切なのではないでしょうか。
日本は現時点では、GDP世界3位の裕福な国家ではありますが、〇十年後に外国に出稼ぎに行かざるを得ない社会になるとも限りませんし…
多忙な日々で、ぼくもイライラすることは多々ありますが、
優しさや寄り添い、忘れないようにしたいですね。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!
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