偏見のない社会へ。ファイターには敬意と花束を。(逢坂さんありがとう)


【出会いは人生を変える】

昨年末、noteで仲良くなった逢坂さんとお会いしてきた。

逢坂さんは詳細を、丁寧に書き記してくれた。
↓ ↓ ↓

今回、非常に楽しい時間を過ごしたが、伝えたいことがあるので、それを綴ろうと思う。

【双極性障害】

逢坂さんは双極性障害を患っており、現在リハビリ中だ。

双極性障害は、精神疾患の中でも気分障害と分類されている疾患のひとつです。 うつ状態だけが起こる病気を「うつ病」といいますが、このうつ病とほとんど同じうつ状態に加え、うつ状態とは対極の躁状態も現れ、これらをくりかえす、慢性の病気です。


私は、双極性障害の方と話す機会は初めてだった。

知識も疎く、どう接すればいいのかわからなかったからこそ、「いつもどおりでいこう」と思った。


逢坂さんは、私との出会いについて、こう記してくれた。

喜多さんからは、オレが働いていないこと、病気で社会からドロップアウトしていることに対して先入観のようなものを感じなかった。フラットな目でオレを見てくれていると感じた。

この文章を読んで、私は胸がズキリと痛んだ。

きっと逢坂さんは、今日まで様々なことを言われたんだろう。

「病気で社会からドロップアウトしている」と、劣等感を抱いてしまうような悲しい出来事があったのだろう。

その詳細は私にはわからないし、「大変でしたね」だけで、その悲しみを昇華できるとは思えない。

しかし、声を大にして言いたい。

逢坂さんはドロップアウトしたわけじゃない

いや、もしたとえ現状がドロップアウトだったとしても、

【ドロップアウトは悪いことじゃない】



逢坂さんは、大学卒業後、広告業界に就職した。

1社目は東京、2社目は関西。

しかし激務の末、病を患った。

その当時の詳細は私にはわからないが、広告業界が想像を超える激務ということは有名だ。

その世界に入る人々は優秀で、高い志を持つファイターだ。

逢坂さんは、きっと、食らいついたのだろう。

しかし食らいついた末に、心が、体が、悲鳴をあげてしまったのかもしれない…



ボクシングというスポーツで例えようと思う。

ボクシングは非常に危険なスポーツだ。
華やかなリングに至るまでに壮絶なトレーニングがある。
パンチドランカーや網膜剥離、生命の危機に至る重病に陥る可能性も高い。


井上たいドネア

出典:カメラマン福田直樹 ボクシングWBSSバンタム級決勝、井上尚弥対ノニト・ドネア戦


あくまでもイメージだが、
広告業界や、外資系営業、霞が関の官僚は、
サラリーマン界隈のボクサーだと認識している。

ワークライフバランスよりも、
その一瞬の仕事に命を懸けて戦うファイターだ。


もちろん、広告業界に飛び込んだ逢坂さんもファイターだ。

しかし、必死に戦えど、広告業界で働き続けることは叶わなかった。

心身の疲労が限界に達したのかもしれない。

【セコンドがタオルを投げた】


それをドロップアウトと言うのだろうか?


本当のドロップアウトは、ボクシング漫画「あしたのジョー」にて、カーロスがパンチドランカーになって廃人になってしまうようなことではないか。
現実世界で例えるなら、終身刑以上の刑罰を告げられることではないか。

いや、それさえも、ドロップアウトだとは思わない。
パンチドランカーだって、まだ必死に戦っている。カーロスだって、意識はある。
終身刑だとしても、いや、死の直前だとしても、まだ人生は終わらない。

戦国武将の例を挙げよう。

関ヶ原の戦いで敗れた石田三成は、捕縛されて斬首を待つ身となった。
処刑場の警備兵に対し、「喉がかわいたので、白湯でもくれないか」と頼む。「柿でもかじって我慢しろ」とすげなく言われるが、三成は「柿は喉に悪いからいらぬ」と断った。

「処刑される直前なのに、今さら体を気づかって何の意味がある」と笑うだろうか?

いや、石田三成は自分の志を遂げることを、死の直前まで諦めていなかったのではないだろうか。


私は、「生きている限りドロップアウトはない」と思っている。


逢坂さんにお会いした時も、あなたから熱く滾るものを感じ取った。

逢坂さん、私はあなたに言いたい。

あなたは「ドロップアウト」したわけじゃないのではないでしょうか。


【まだ燃え尽きていない】

無職作家志望。

あなたは自嘲気味にそう言ったが、決して恥ずべきことではないと思う。

「職業に貴賎なし」

無職作家志望だって、立派な職業、胸を張ってほしい。


【`傷`がつかないことが良いという社会の風潮】

今の日本は、「傷がつかないことが良い」とされている。

受験浪人、学生の留年、就職浪人は白い眼を向けられることが多い。

現代日本の美徳は、

「ストレートで大学に進学、新卒ですんなり就職、
転職をせずに、一つの会社で勤めあげる」

ということだ。

その一本のレールからはずれた人は、「異端」とみられ蔑まれる。


私は現職で採用面接を担当したことがあるが、
履歴書をみて、職歴に空白時期があると、多くの人は疑問符を投げかける。

退職回数や、職歴の空白期間は、悪いイメージを与え、「この人は大丈夫か?」というレッテルを貼られてしまう。

逢坂さんが綴った言葉から、それを痛感した。

喜多さんからは、オレが働いていないこと、病気で社会からドロップアウトしていることに対して先入観のようなものを感じなかった。フラットな目でオレを見てくれていると感じた。

逢坂さんはこれまで、先入観というレッテルに苦しめられてきたのだろう。


病気からの治療、そして復職を目指している人は、逢坂さんだけではない。

しかし、今の日本はそれらの人々に対して、「偏見のない目」で接することができているだろうか?


就職活動は、新卒が圧倒的に有利で、鬱等の病気を発症して離脱経験がある人はお断り。

新卒一括採用が日本停滞の原因と言われることもあるが、実態は、こうなっている。


欧米諸国と違い、日本は、

【失敗や経歴の傷に厳しい国】

と言わざるを得ない。


だが、どうだろう。
この流れはそろそろ終焉を迎える可能性が高い。

大企業でも早期退職募集が続出しており、中小企業は人手不足に悩む。

職歴に傷があったり、障害を持っているから弾いていられないはずだ。


私はこれらのマガジンで政治経済について記しているが、日本の未来を悲観した目で見ていることが多い。しかし、悲観しているからこそ、今までのようなモデルでは社会が成り立たなくなる。変革を望み自分の力でもムーブメントを起こしたい。




【職歴の傷や障害の有無より、その人の情熱や能力を見てほしい】

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「何が嫌いより 何が好きかで 自分を語れよ!!!」
出典:集英社 尾田栄一郎 ONE PIECE

「この人は、職歴に傷があるから負け犬だ」
「この人は病歴がある、障害があるからだめだ」

そういったものの見方をする社会からの脱却へ。

誰にでも適材適所がある、
どこか輝ける場所は必ずある。


【インフェルノを体験した人は強い】

「インフェルノ」を英語のアルファベットに戻すと "inferno" 。 "inferno" には「地獄」という意味のほか、「地獄のような状態・場所」や「(強烈すぎて消せない)業火」という意味がある。
出典:Mrs. GREEN APPLE 「インフェルノ」


挫折を知らないエリートより、地獄から這い上がってきた人の方が強い

最後に笑うのは、どちらかだろうか?

少なくとも私は、挫折を味わって、
地獄から這い上がってきた人にエールを送りたい。


逢坂さんはこのように綴ってくれた。

恐怖を全く感じさせない気さくな人柄こそが喜多さんの魅力だったのではないだろうかと。そういう結論に至った。

とても嬉しかったが、褒められてないのでむずがゆかった。

現実世界の私は、ボコボコにされる弱小ボクサーだ。

無駄で理不尽な業務命令が大嫌いで、上司や先輩にも噛みつく。
「会社員なんてやってられねえ」とすぐに愚痴を吐く。そのくせ、公務員と任意団体しか職歴がなく、サラリーマンとしては底辺の実力だ。
前職や現職の裏事情も「ネタ」として、ネットに発信しまくる。
最低限は守るものの、コンプライアンスよりも、面白さを重視する。
私にとって、職場というのは、「手段」に過ぎない。そこで人に出会って、ある程度の経験を積んだら、新たな「経験」と「出会い」を求めて、渡り鳥のように別の場所へ行く。

そんな生き方しかできないから、年配者からは蔑まれるし、常識的な会社員世代からは、あいつは何をしてるんやと嘲られる。


「SNSで知り合った人と会う」
ということも、リアル世界の知人の大半は、「相変わらずわけわからんことしてるなあ」と首をひねる。


だが、胸を張りたい。

逢坂さんと出会って、本当によかった。

あなたのまっすぐな人柄と、燃え上がる炎、
そして私と同じくスケベな欲望(笑)、
そのどれもがかけがえのないものだ。


逢坂さんは俺に会う直前、恐怖を感じていたそうだ。

直前はすごく元気でそんなこと忘れてしまっていたし、当日会っている間もけろりとしていたのだが、本当に怖かったのだ。

それでも、勇気を出して会いにきてくれた。

ありがとう、そう言いたい。

そして、来年からもよろしくお願いいたします。

まずは1月25日(土)
お会いできることを楽しみにしております。

最後に、逢坂さんへ。

病に苦しむ人へ。

病にかかったわけではないが、何かの傷が原因で引きこもっている人へ。


国家公務員と任意団体でしか働いていない私が偉そうに言う資格はないのかもしれない。


しかし、伝えたい。

あなたたちは「ファイター」だ。

強敵に阻まれ、ノックアウトされ、一度リングを去ったとしても、胸を張ってほしい。


多くの人々が蔑んだとしても、どこかに味方はいる。

その仲間は、すぐには、見つからないかもしれない。

どこかに隠れているかもしれない。

しかし、きっといる。

少なくとも、私は、
私たち、道楽舎は、そんなファイターの味方だ。

これからも、ともに人生を、楽しんでいこう。

最後に逢坂さんの記事から特に心に留まったものを紹介します。

本当に変えたことは一つなのだ。言葉だ。言葉で人生は変わるんだと、僕は体現していきたい。
人を幸せな気持ちにする、人を大切にする。そんな『気』が伝播させられるような人間でありたいなと思う。
あなたの『気』は僕が『直す』から、安心していいよ。

逢坂さんはブーツが似合う男だった。

小説「凸凹」
逢坂さんは、女性の繊細な心理描写が得意だ。

リハビリ施設で人気者だ。その雰囲気はお会いした時に伝わってきた。

なおきさん、これからもよろしくお願いします。


最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!

この記事を書いたのは、エンタメライター 喜多です。自己紹介記事はこちら




国家公務員⇒経営者団体⇒民間企業で営業 人生は喜劇を合言葉にブログ毎日投稿 全ての経験をコメディ・ノウハウに昇華! 【野望・展望】 ワクワク・笑顔・本質の捉え方を届ける! 創作=エンタメ映画製作 お仕事改革=教育システム構築 サポートのお金は皆様を笑顔にする事業の資金にします!