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「デブ猫」新章、猫好き落語家、猫助けの酒…最近の猫ニュースから

こんにちは、ぶらっくまです。この「うっとこ兵庫」で先日、神戸新聞で連載した創作童話「かなしきデブ猫ちゃん」の新作絵本の発売をお知らせしたところですが…

その「かなしきデブ猫ちゃん」の新シリーズのスタートが決定しました!連載開始は5月11日。第1、第2シリーズと続いてきた兵庫県内各地を巡るマルの旅も、いよいよラストシーズンとなります。

 2022年から本紙で連載してきた人気創作童話「かなしきデブ猫ちゃん」(文・早見和真、絵・かのうかりん)の最新シリーズが5月11日から毎週土曜日の朝刊でスタートする。
 最新作のタイトルは「マルの怪盗Xを追え!」。兵庫県内を2巡した主人公のオス猫マル(3歳)は、ある日、街中で自分の顔が描かれたポスターを発見する。そこには「ウォンテッド(指名手配)」の文字が。身に覚えのない容疑を掛られ、訳も分からないまま、追われる立場となるマル。県内を逃げ回りながら、マルは確信する。これは真犯人「怪盗X」の仕業に違いない、と。
 第1、第2シリーズと続いてきたマルの冒険だが、今回の旅がいよいよ兵庫編ラストシーズンとなる。これまで県内21市町が冒険の舞台となったが、今回は、まだ訪れたことのない市町が登場する予定。読者からもマルに立ち寄ってほしい場所を募集している。オススメの場所を教えて!

2024年3月5日配信 電子版「神戸新聞NEXT」記事

「デブ猫ちゃん」をご存じない方は、特集サイトもぜひご覧ください。

なんだか猫派のイメージの神戸新聞ですが(そういうわけでもないのですが…)実際、日々の神戸新聞紙面を繰っていると、猫にまつわるニュースが結構あります。少し前にもこんな話題がありました。

本紙「イイミミ」に投稿/神戸・垂水小の発掘調査日程表 かわいい猫が予定案内/神戸市学芸員考案「イセキにゃん」「レキシにゃん」

垂水小学校の発掘調査事業の週間予定表に描かれた「イセキにゃん」と「レキシにゃん」の絵

 「垂水小の工事現場に描かれた猫がかわいくて、毎日楽しみ」。神戸新聞の読者投稿欄「イイミミ」に1月、こんな声が寄せられた。記者が垂水小学校(神戸市垂水区日向2)に向かうと、グラウンドは発掘調査中。ヘルメットをかぶった猫2匹が、愛らしくおじぎする姿を見つけた。調査予定を記すホワイトボードに描かれており、小学校などに尋ねると、1月末の調査終了まで毎週、新しい絵に更新されていたという。なぜ、猫の絵を―。

 ボードそばの学校掲示板によく似た猫の絵を見つけた。「地下にねむる垂水日向遺跡のひ・み・つ」と題したパンフレットに登場しており、2021年秋に児童向けにつくられたものだという。
 考案したのは市文化財課の学芸員、石島三和さん。2匹には「イセキにゃん」と「レキシにゃん」という名前もある。石島さんに2匹のキャラクターが誕生した秘話を聞いてみた。
 きっかけは、垂水小があるJR垂水駅北側で実施された、縄文から中世にかけての遺跡「垂水日向遺跡」の発掘調査。その一環で石島さんが垂水小での調査を担った。すると、低学年くらいの男児に声をかけられた。「工事をやめてください」。校庭の遊具を撤去する必要があり、石島さんは「学校が壊されているように見えたのかも」と考えたという。
 「調査が楽しい記憶として残してもらえるように」と、石島さんら有志3人が、調査を解説するパンフレットを製作。「単純に猫が好き」という石島さんが猫の原案を考え、メンバーの女性がイラストに仕上げた。遺跡にちなみ、イセキにゃんとレキシにゃんと名付けた。小学校周辺で縄文時代からの遺跡や出土品が多く見つかったことを解説させる形にし、子どもたちにも好評だったという。

 猫の絵は、垂水小での調査が再開した昨年10月から予定表に登場。石島さんが下絵を示し、メンバーの女性が毎週月曜の朝に描いた。おじぎしたり、「人力掘削」が予定されているときは地面を掘ってみたり。今年1月末に調査を終了するまでに、合わせて20種類近いパターンを考えた。
 反響は想定以上だった。石島さんは「大規模な発掘調査で、子どもや住民からも心配の声はあった。それを地域の歴史への理解や愛着などにつなげたいと思っていたので、手応えを感じることができた」と話した。

2024年2月27日付 神戸新聞朝刊記事

なるほど、かわいいイラストの効果で、工事に対するイメージも変わりそうですね。近隣に住む方からも「癒やされる」との声が本紙に寄せられました。

2月は、猫の日(2月22日)に絡めたニュースもいくつかありました。下の記事のイベントは、今年は既に終了しましたが、2022年に始まり恒例になりつつあります。

猫LOVEはなし大集合 神戸・喜楽館で

桂佐ん吉(左)と月亭遊方=神戸市兵庫区新開地2、神戸新開地・喜楽館

 猫の飼育数は犬をも上回り、猫がらみの商品や企画は勢いを増す一方だ。そんな猫派のはなしたちがそろうイベント「猫LOVEウイークハート」が19~25日、神戸市兵庫区新開地2の神戸新開地・喜楽館である。保護猫の黒猫「ソロモン」(雄)と過ごして10年の月亭遊方らに、落語と猫のマリアージュ(相性)を語ってもらった。
 「ニャン(2)」の語呂合わせにちなんだ22日の「猫の日」に合わせた催し。
 遊方は幼い頃、犬の散歩で出合う猫を目で追っていることに気づき、猫好きを自覚した。ソロモンは生涯4匹目で、茶トラの「ミカエル」と一緒に奈良県の保護猫団体からもらった。
 「きょうだいではないが、2匹でプロレスごっこするほど仲良し。でもミカエルは腎臓病のため4歳で亡くなった」。相方を亡くして落ち込んだソロモンだったが、妻と全愛情を注ぎ込んだ結果、立ち直った。
 「子どももいないし、猫は随分、支えになっている。『子はかすがい』ならぬ、『猫はかすがい』やね」
 動物が登場する古典落語は数多いが、猫はいつもぞんざいに扱われていると感じる。「ひげを抜かれたり、はりの試し打ちをされたり。猫の目って美しいけど、神秘的。昔の人には怖い存在やったようで、落語でも化け猫や妖怪のたぐいになったんでしょう」
 現在は、猫好きの落語家ら10人でつくる「はにゃしか」をまとめ、企画も打ち出す。喜楽館のイベントでは、猫が登場する新作を中心に、笑福亭鶴笑によるパペット落語や笑福亭松喬の古典のパロディーも披露される。「猫がテーマのトークもあり、お客さんと盛り上がりたい」
 3匹を飼う桂佐ん吉は、「人間がかわいい、面白いと思う普遍的な部分が猫には多くある」と語る。昨今の猫人気で市場自体の大きさも感じる。「殺処分や捨てられる猫もいる。笑いも大事にしつつ、真面目な話もしたい」

2024年2月7日付 神戸新聞朝刊記事より抜粋

「保護猫」という言葉も、すっかり浸透しましたね。

西宮の辰馬本家酒造 飲んで野良猫保護/「ネコダスケ」発売 売り上げの一部寄付

「黒松白鹿ネコダスケ特別純米山田錦」をPRする田中美紗さん=兵庫県西宮市建石町

 「猫の日」の22日を前に、西宮市の酒造会社辰馬本家酒造が16日、「黒松白鹿ネコダスケ特別純米山田錦」の限定販売を始めた。猫を愛らしく描いたオリジナルラベルが特徴で、売り上げの一部が野良猫の保護活動に充てられる。
 猫好きの同社商品企画部田中美紗さん(41)が考案し、2022年から猫の日に合わせて毎年販売している。ラベルは保護猫の書籍を出版しているイラストレーターのオキエイコさんが担当。木升の中で楽しそうにしている4匹を優しい色合いで描いた。
 幼い頃から猫に囲まれて育ったという田中さん。不妊去勢手術を受けていない野良猫が殺処分されることに心を痛め、5年前から自身でも保護猫3匹を飼うようになった。ただ個人で救える命には限りがあり、「企業として何かできないか」と考えたという。
 猫の日の語呂合わせにちなみ、720ミリリットル入りで2222円。兵庫県産の山田錦を100%使い、すっきりとした飲み口の中にうまみとこくが感じられる味わいに仕上げた。オンラインショップと直営店「白鹿クラシックス」(西宮市鞍掛町)で限定600本を販売し、売り上げ1本につき222円を西宮市の動物愛護基金に寄付する。
 23年は450本を売り上げ、約10万円を寄付したという。田中さんは「飲んだり、飾ったりして楽しみながら、さりげなく猫を助けられるお酒。気軽な気持ちで手に取ってもらえるとうれしい」と話していた。白鹿お客様相談室☎0798・32・2727

2024年2月19日付 神戸新聞朝刊記事

最後も保護猫の話題です。

保護猫、動物園で会える/捨てられたり、売れ残ったりの悲運/神戸どうぶつ王国 触れ合って飼い主探し

展示されている保護猫を見守る飼育スタッフの桧山皐月さん=神戸市中央区港島南町7

 捨てられたり、ペットショップで売れ残ったりして行き場がなくなった猫の新しい飼い主探しに、神戸・ポートアイランドの「神戸どうぶつ王国」が取り組んでいる。民間団体が保護した猫と来園者が触れ合える機会を設け、一匹でも多くの命をつなぐ。環境省によると、動物園が保護猫の譲渡に関わるのは全国でも珍しいという。
 犬や猫と触れ合える園内のスペース「ワンタッチ・ニャンタッチ」。計約30匹が走り回る一室に置かれたケージの中で2匹の猫がじゃれ合っている。いずれも雌で、やんちゃな「そら」とおっとりした性格の「うみ」だ。販売用として生まれたが売れ残り、今はここで飼い主を待っている。
 飼育スタッフのひのきやまつきさん(27)は「さまざまな理由で捨てられたり、流通に至らなかったりと保護への入り口は多い。けれど、新しい飼い主にたどり着くまでの出口は少ない」と打ち明ける。

ケージには保護猫の紹介文が張られている

 同園で動物の診察を担当する「エルザ動物医療センター」(姫路市)の愛玩動物看護師河口香織さん(43)は、動物保護に取り組むNPO法人「姫路キャンフェル」(同市)で活動している。河口さんらからなかなか新しい飼い主が見つからない保護猫の現状を聞き、同園も9月から協力することにした。
 同法人から猫を預かり、環境に慣れて人前に出られるようになれば「ワンタッチ・ニャンタッチ」に置いたケージで新しい飼い主を探すため展示される。ほかの猫や犬と相性がよければ、一緒に放すこともある。
 こうした取り組みに環境省の担当者は「大きい動物を展示する動物園で、保護猫を取り扱うという発想はなかなかない。けれど、ウサギやモルモットといった小動物と触れ合える動物園もあり、猫も親しまれるかも」とし、他の施設への広がりを期待する。
 同園では、長距離移動による猫へのストレスを考え、保護猫を引き取れるのは京阪神在住者に限る。希望者は同法人との打ち合わせなどを経て迎え入れることができ、すでに1匹が、来園者の下で新生活を送っているという。
 「保護猫の存在を知らない人たちにもアピールできる。いい家族に巡り合えるチャンスが広がる」と河口さん。桧山さんは「悲しい境遇の猫がたくさんいることを知ってもらいたい。そして、この子たちの今後が良い方向に向かってくれれば」と願う。
 神戸どうぶつ王国☎078・302・8899、姫路キャンフェル☎079・269・1115

2023年11月29日付 神戸新聞夕刊記事より抜粋

上の神戸どうぶつ王国の記事には、「神戸新聞NEXT」内に会員向け(無料会員含む)の動画もあります。

〈ぶらっくま〉
1999年入社、神戸出身。私もどちらかというと猫派で、学生時代に飼っていたこともあります。ところが今から15年以上前、「猫カフェ」が初めて神戸にできたと聞き、取材に行った時のことです。店内でかわいい猫たちの写真を撮っていたら突然、くしゃみと鼻水と涙が止まらなくなりました。なんとか取材を終えて記事にはしましたが、以来、猫カフェには行けていません。思えば花粉症を発症したのも、この頃でした。