春、秋の交通安全運動の期間中にもらったことはないでしょうか。街頭キャンペーンで配るチラシやグッズです。そこに印刷された標語を考えるのはコピーライターではなく、現場の警察官です。ダライバーらの記憶の片隅にとどめてもらい、事故を減らそうと日々頭をひねっています。そんな努力の成果を播州人3号が紹介します。
事故をどれだけ減らせられるか、どうやってなくすか―。
すぐに思いつくのはこちらではないでしょうか。
紙面でも数多く登場していました。「ナシ」です。
「梨」で事故は「無し」にして
たつの国道沿い、小学生らが配布
香美 梨で交通事故〝ナシ〟に
運転者に「二十世紀」配布
「梨」と「なし」。直接的な表現ですが、インパクトは十分です。
干支にかけたものも多く見つかりました。
無事故でワンだふる!
犬のお巡りさんがPR
加西署前
署員らの応募作から厳正に投票で決められていることが分かります。
二つの干支を掛け合わせたものもありました。
子、丑、寅、卯、辰…。ただし順番は逆です。
交通事故を「とりサル」
干支にあやかり呼び掛け 豊岡署など
ひねりを利かせたものもあります。
長田署 こ「まめ」に安全確認を
ナッツ配り市民に呼び掛け
「ナッツ」を「まめ」ととらえました。
「シートベルトは締めナッツ」よりは「こまめに安全確認」の方が記憶に残りやすそうです。
チョコっとゆとりを
阪神高速など安全運転啓発
須磨の商業施設
チョコと絡めた標語はバレンタインの季節に多く見られました。
「方言系」もあります。
「赤信号でトマっトぉ~?」
加古川署員、稲美で啓発
春の全国交通安全運動スタート
標準語よりも、ふだん使う言い回しの方が「宣伝」効果が高そうです。
「名人芸」とも言える標語の記事が見つかりました。
兵庫に学校名を織り込む「折句」の技法です。
球児の応援に全国から聖地を訪れた人々の記憶に刻まれたはずです。
甲子園 交通安全も56代表
校名もじった標語 観客の話題に
<播州人3号>
1997年入社。駆け出しのころ、警察署の交通安全キャンペーンを何度も取材しました。標語以外にも交通課員の考えた紙芝居や腹話術による啓発、作詞作曲した交通安全ソングの披露などを取り上げました。当時と比べると交通事故の死者数は大幅に減っています。啓発だけの効果とは思いませんが、時代劇の主役姿で高齢者らに反射材の活用や斜め横断の禁止などを繰り返し呼びかけた警察官の顔が浮かびます。
#交通安全 #おもしろ標語 #ダジャレ #折句 #高校野球 #甲子園 #球児