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こべこべ
2024年3月2日 11:24
降水確率は九十パーセントと今朝の天気予報は言っていた。ぼくが仕事を終えるころには、窓を這うしずくの群れが、ちらちらとふるえながら音を立てはじめていた。ちょうど夜の十時だ。腕時計と壁にかかっている時計の針を見比べると、会社の時計は三分早いことがわかった。今日の業績をぜんぶパソコンに入力したら帰れる。あと少しだ。そう自分に言い聞かせながら指の関節を曲げ伸ばししてキーボードを押しつづけるが、頭はぼんや