私が起業を止める3つのケース
若者の夢は壊したくない、小林です。ただ、公庫さんや商工会などを通じて創業セミナーなどで講師として関わらせていただいている身からすると、以下のような場合は全力で止めます。
なぜなら絶対にうまくいかないから。
1.今の仕事が嫌だ
仕事って大体イヤなもんです。上の人が居て、怒られるとか。
営業の数字出さないから怒られるし嫌だ。
お局さんがうざい。
同僚に挨拶してもらえない。
大体イヤなことって人間関係です。
でも営業の数字出せることを前提に営業職で雇われてるのだから、数字出してなかったら怒られるのは当然。
その数字が根拠がない無茶なものなら、ブラック企業なので、転職しましょう。
上に誰もいないから「怒られない」=起業したい、だったら痛い目を見ます。
会社は全体で儲けてるから、あなたが数字を出さなくても、誰かが出してくれるからお給料がもらえているわけ。
あとは誰かがしたくない仕事だから、高いお金を出してでもやってもらうとか(家事代行やごみ処理など)だから3Kのお仕事は給料高いですよね。
めちゃくちゃ専門知識がないと出来ないから、高いお金もらえる。(要はあなたが専門職なら、それをやってきたことを認められているわけ)
もしくは社長がやりたくないこと、できないことをみんなにお金を払ってやってもらう(私の会社のケースw)。
もちろんホワイト企業やカリスマ経営者で従業員を幸せにしたいから、給料バンバン払うし、だからもモチベーション上げて儲けよう!ってところもあると思う!けどそういう企業は少ない。
でも人間関係が嫌とか、怒られたくないって言われても、起業なんてしたら、ダイレクトにお金くれる人から、怒られたりそっぽ向かれたり、バックレられることもあるから、勧めません!
それは単純に転職で解決するはずです。
2.未経験の業種だ
経理しかやったことがないけど、カフェを開きたい。
プログラマーだけど、洋服屋をやりたい。
うん。SNSですでにフォロワーが何万人もいる、とかなら成功する可能性はある。
だけど、そうでない場合、なかなかキツイ。以前、ディスプレイでサポートさせてもらった洋服屋さん(男性)がいたんですよ。
その人は工場勤務で、若いころから夢の洋服店をやりたかった。
ので、退職金300万円を握り締め、家賃が安かったシャッター商店街に店を出した。
商店街にはおばあちゃんしか来ない。だから焦った。
「ディスプレイでなんとかなりませんか!」
と商工会を通じて(本人の金銭負担はゼロで)私に依頼が来た。
しかし、そのお店は
・お金がないからDIYで作った素人丸出しの内装(上手だったらDIYでもいいんですよ全然)
・自分が着たい、好きなブランドを買い集めただけのセレクトショップ(原価率や売れ筋、リピートを考えていない)
・奥さんが3人の子供を育てながら、パートをして、その店の家賃と借金を払っている
うん・・・伺って話を聞いて、正直、もう・・・
ダメだな・・・
って思って・・・半年後くらいに潰れました。
せめて同業種で2年くらいバイトしよう!
そうしたら、在庫の計算とか経営とか、いろいろ見えてくる。
300万失ってむしろ借金600万背負うより、2年お金もらいながら勉強するのは遠回りに見えて、近道です!
3.得意なことがなにもない、起業したいけど何でしたいかわからない
おいおいおいおい!ちょっと待て!起業って、夢があってするもんじゃないの?
でも最近若い子と話してると
「いやー、いつか起業したいんですよ。何でするかは決めてないんですけどね」
って言われることが多くてびっくりする。
まだ、「2」の、いつか洋服屋やりたいとか、カフェやりたいって決まってる人のほうがまともに見える。
「でも在庫とかなくても、コンサルで起業できますよね?!」
って。(だいたいこういう子はコンサルで起業、という)
コンサルタントはそんなチョロいもんじゃねー!
お前以上に何十年もキャリア積んで、ガチで現場でやってきたクライアントさんにアドバイスしないといけないんだぜ?
あ、そうそう。起業したい人のコンサルはチョロいわ。そういうのならいいかもね。
だからゆるふわで起業しよ~!みたいな人は、お金持ってるOLさんのボーナスとか狙って、儲けてると思う。
私も雑貨店開きたい人向けに講座やるときあるけど、原価計算とか資金繰りのシミュレーションをガチでさせるから、女の人とか泣きそうになってる。
まとめ
ただここでも書いたように、失敗は早くやっておいたほうがいいと思います。
起業に関しては特に。
「あー、人間関係嫌で辞めたけど、あんな俺でも給料もらえて幸せだったんだな」
って経営者に感謝して、次の仕事に就けるかもしれないし、次はうまく経営できるかもしれない。
店を一回潰したくらいじゃ失敗じゃないし、借金背負うのが失敗だったら、住宅ローンや車のローンあるサラリーマン全員失敗かっていったらそうじゃないし。
自己破産しても、生きてたら何度でもチャレンジできる★(例えば前アメリカ大統領のトランプさんも複数回破産?してたはず)
やらずに60歳くらいで後悔するくらいなら、やっちゃってもいいと思いますよ!がんばれ!
この記事が参加している募集
小売店のブランディングから一歩踏み込んだ、理念や想いを形にするお手伝いをするコンサルティングをしています。店舗ディスプレイ、POP、ラッピング、ライティングで見せる発信のコツをお伝えしています。