ICCサミット FUKUOKA 2021のプログラムの創作プロセスは「コンテクストデザイン」
2021年2月15-18日開催予定のICCサミット FUKUOKA 2021のプログラムの企画も本格化しております。すでに登壇者も100名以上内定し、セッションの企画をどんどん決まっております。
通常のカンファレンスやイベントは登壇者の写真や経歴などが綺麗にデザインされたWebサイトに公開されていますが、ICCサミットの場合はシンプルにGoogle Documentで作成しています。
公開されているGoogle Documentは僕が実際に企画のために使用しているDocumentであるため現在公開されているものの未完成であり、メモみたいな記述も多数あります。この時間帯には「サステナビリティ」をテーマにしようみたいなメモをいれています。
「コンテクストデザイン」のセッションを聞いていると「作り手と使い手がともに編む」というのが創作プロセスの議論があるのですが、ICCサミットでも実践しているということになります。
例えば、モデレーターが検討中という記載があると「モデレーターやりたいです」とか「残り1名募集してみるみたいですが、僕も美食大好きなので登壇したいです」といったオファーをいただくことがあります。一緒に企画が進むようになります。
僕の企画の進め方は「探索型の企画」です。セッションを聴講したり、いろいろな体験をすると「これは面白い」「これは素晴らしい」と感じるトピックや体験があります。
セッションであればそのトピックをベースにセッションの企画をするのです。
「大人の教養シリーズ 人間を理解するとは何か?(シーズン3)」というセッションがICCサミット FUKUOKA 2020(2020年2月)で行いました。そのトピックが「帝国の作り方」です。
このトピックは面白いなと思いICCサミット KYOTO 2020で企画されたセッションが以下もセッションです。北川さんが触れている歴史を面白く学ぶコテンラジオを運営するコテン深井さんをお迎えし、歴史から学び、経営に活かすためのセッションになりました。
Session 5B
新シリーズ - 歴史から学ぶ「帝国の作り方」(90分拡大版)
Supported by
Lexus International Co.
(スピーカー)
石川 善樹
株式会社Campus for H
共同創業者
宇佐美 進典
株式会社CARTA HOLDINGS 代表取締役会長 / 株式会社VOYAGE GROUP 代表取締役社長兼CEO
北川 拓也
楽天株式会社
常務執行役員 CDO (Chief Data Officer)
深井 龍之介
株式会社COTEN
代表取締役
山内 宏隆
株式会社HAiK
代表取締役社長
(モデレーター)
琴坂 将広
慶應義塾大学
准教授(SFC・総合政策)
このように北川さんが「帝国の作り方」というプレゼンテーションをしなければ独立したセッションになっていなかった。僕がセッションを聴講し、企画として仕上げたということになります。
「話し手(北川さん)」と「作り手(小林)」がともに編んだセッションの企画です。それはICCサミットの中から発見されたものである探索したコンテンツです。
コテン深井さんは初めてのICCサミット参加であるのですが、コテンラジオの熱烈ファンがICCサミットに参加する方々にいるため特別の企画も開催しました。
コテン深井さんとはいろいろ企画を一緒しており、次回のICCサミット FUKUOKA 2021は「世界の偉人伝」というテーマのセッションとなりました。
「帝国の作り方」は帝国にフォーカスしていますが、「世界の偉人伝」は偉人の生涯にフォーカスする企画です。
(スピーカー)
石川 善樹
公益財団法人Well-being for Planet Earth
代表理事
小林 正忠
楽天株式会社
Co-Founder and Chief Well-being Officer
深井 龍之介
株式会社COTEN
代表取締役
+1-2名
(モデレーター)
未定
このようなセッションの作り方も「コンテクストデザイン」となっており、「話し手」と「作り手」の関係性があるわけです。
オンラインイベントが増えたこともあり、Facebookではイベント開催の広告ばかりがフィードに流れる時代となりました。プロモーション目的で行っているイベントが大半(広告を出しているイベント)なので、どうしてもテーマとしては「ニューノーマルの◯◯」とかありきたりなテーマになってしまいます。
カンファレンスの企画において「オリジナリティ」が重要であると考えていますが、テーマのオリジナリティではなく、創作プロセスのオリジナリティがとても大事ではないかと思っています。
例えば、「帝国の作り方」というのテーマはコテンラジオそのものも特集できるテーマですし、イベントを企画すると「帝国の作り方」をテーマにしようということも簡単にできます。
ICCサミットの企画は楽天の北川さんや三星グループの岩田さんらコテンラジオが大好きな参加者がいて、その想いから生まれたセッションの企画です。 創作プロセスのオリジナリティやストーリーがある。
「帝国の作り方」に関してはたまたまライブで聴講していた(三星グループ 岩田さんの隣で聴講していた)ことが大きかったのですが、同じようなことができるのではないか?と思いましてセッションの録画をすべて視聴しよう!ということで1日2-3セッションペースで視聴しています。
視聴しながらプログラムを企画するとどんどん新しいアイデアが生まれてきます。アンケート結果の分析ももちろん重要ですが、実際に視聴して「観察」「洞察」をすることが極めて重要であると再認識しました。
ICCサミット KYOTO 2020のセッションの録画をいろいろ視聴した結果、次のプログラムには「◯◯のグロース戦略」シリーズが誕生したりしています。
新しいフォーマットもいろいろ実験しているわけですが、例えばバチェロレッテのような番組からヒントを得ることが多々あります。
スタートアップ・カタパルトも本番まで「1on1」のリハーサルを繰り返します。本番では14社が登壇し、審査員が投票するものです。
例えばゲーム性を待たせて予選の段階は20名いるが、本番前のプレ大会で14社に絞られて、さらに絞っていくみたいなことも面白いかもしれない。
スタートアップ・カタパルトにはアツいドラマがあり、コンテンツとして実に面白いわけです。今までは完成形だけ見ているわけですがもっとコンテンツとしての魅力があるなと感じました。
(続)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?