不用品回収業者

不用品回収業者って違法業者なの?

「軽トラックの不用品回収業者は無許可業者なので利用しないで下さい!」

といった自治体等行政からのお知らせを見たことのある方も多いと思います。
不用品回収業者とは、街中を軽トラックで巡回し、不要となった家電などを回収して回る業者です。
利用されたことのある方も、またいらっしゃるかと思います。

では、行政は何をもって違法と言っているのでしょうか?
その論拠は、

業者が回収する不用品は一般廃棄物に該当し、一般廃棄物を扱う場合には許可が必要で、その許可を持っていないので無許可業者。

と、簡単に言えばこんな感じです。

確かに一般廃棄物の許可を持っている不用品回収業者はほとんどいません。
しかし、それをもって無許可業者とは言い切れないのです。
なぜかと言えば、扱っている商品が一般廃棄物であれば無許可業者となってしまいますが、扱っている商材がリユース品などの場合には、不用品は一般廃棄物に該当しない※からです。
(※「廃棄物該当性の判断基準」については「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」にまつわる様々な判例や行政からの通知、「総合判断説」といった判断基準など、様々な要素があるのですが、ややこしくなってしまうので、ここでは特に触れません。)
不用品をリユース品などとして扱っている限り、無許可で営業している訳ではないのです。
不用品回収業者が回収したものが一般廃棄物、つまりゴミではないということは、回収したものは捨てられていないということです。
では、不用品回収業者が回収したものはその後どうなっているのでしょうか?
それについては、下の記事をご覧下さい。

不用品は有効に活用されていたのです。

話は不用品回収業者の違法性についてに戻りますが、確かに一部の業者の中には違法性を疑われても当然の業者もいることは事実です。
こちらは消費生活センターに寄せられた苦情です。

確かにこれでは悪徳業者と言われても仕方ありません。
しかし、こうした業者は本当に一部の業者であり、多くの不用品回収業者はまじめに営業しています。
どのような業界にも悪徳業者はいるものでり、それをもって業界全体を悪としてしまうのは、論理の飛躍だと思います。
例えば、一部の悪徳リフォーム会社の存在によって、リフォーム業界全体がブラックとは見做されないのと同様です。

もっとも、上記事例のような悪質なケースではなくとも、リユース品としてではなくゴミとして回収してしまっている業者も中にはいますが、これも違法性が疑われる行為となります。
ただ、このケースの場合には、知らずのうちに違法行為をしてしまっている業者も多いです。
しかし、知らないでは済まされません。
私は不用品回収業者に対し、しっかりとコンプライアンスを遵守した活動をしてもらうよう啓蒙し続けています。
それによって、業界の健全化、そして不用品回収業者の社会的地位向上に努めたいと考えています。

最後に、日本の中古自転車をアフリカのマラウィに輸入している現地の方から、不用品回収業者に向けてのメッセージを紹介致します。

「まず貧しいマラウィの人達になりかわりまして、この国の生活の質を大幅に向上させる働きかけに心より感謝申し上げます。そして引き続き自転車のリユースを通じて、この国の人々の生活水準を高めて頂くことを切に願います。リユース事業を通じたあなた方の素晴らしい活動、貢献そして思いやりに感謝し、愛して止みません。」

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