すてれおたゐぷ


僕はどちらかといえば古い人間です。毎日と言っていいほど新しいものがこの世に放たれるけどそれを横目に「でも今持っているもので全く困らないし、なんなら使い慣れている分こっちの方がいいんじゃない?」と何かしらケチをつけては導入を先延ばししています。スマートウォッチとかが最たる例。これ見よがしにつけている人は見かけるけど使いこなしてるな、と思う人にはほとんど出会った事がない。時間を見るなら普通の時計でいいし、スマホはポッケからすぐ取り出せるし。

最近ではアートも電子化されているみたいですね。このままいけばペットとかも電子化するんじゃないでしょうか?デジモンみたいに。電子化に伴い、人は物を持たなくてよくなりつつあります。どっかの国では手にマイクロチップを埋め込むことによってそれでいろんな事ができるようになるみたいです。まさに"身一つ"。マイクロチップまで込みで"身"と呼ぶ時代です。

ところが僕みたいなステレオタイプの人間はなかなかそういうものに切り替えれない。

例えば電子書籍。これだってとっても便利な事はわかっているんです。スマホやタブレットさえあればいつでもどこでも読めるわけですから。「今回の旅行は移動時間が多いから、こち亀全巻もって行こう」と思っても単行本200冊持ち歩くわけにはいかないけれど、電子書籍ならそれが実現できる。でも僕みたいな人間に言わせてもらうと、ページをめくるあの感覚を含めて"読む"事だと思うし、電子書籍を管理している会社が潰れてしまったらどうするんだとも思うわけです。noteというデジタルの媒体でこういうことを言うのは気が引けるのですが。
最古の会社より最古の紙の方がロングランですからね、多分。まぁでもマンガに関してはサブスクが出てくるかどうかでまた変わってくるかな、と思います。でもやっぱり好きな漫画は紙媒体で欲しいかな。

あとは支払い。現金で払った方が"払った実感"はありますよね。電子決済とかクレジットカードはあんまり払った感覚がない。知らず知らずのうちに使いすぎてしまいそうで怖いのです。現金で10円払うのと10万払う場合のエネルギーの差はとても大きいですが、電子決済の場合はどっちもQRコードをかざすだけですからね。おまけに気の抜けるような効果音まで出る始末。「キミが払った金額はそんなに大きくないから気にしないでねー」と言っているような気さえします。

音楽だってそうです。CDが売れない時代、と言われ始めて久しいですが僕はいまだにCDを買います。結局スマホで聴くのに。自分のCDラックに自分の好きなバンドのCDがあるってことに安心するんでしょう。仏像とかと同じ感覚ですね。僕の家に仏像ないのであくまで予想ですが。

もちろん全てにおいてアナログが勝っているとは思わないけれど、僕が完全にデジタル愛好家になるにはまだまだ時間がかかりそうです。もしかするとデジタル仏像が誕生する方が先かもしれません。



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