見出し画像

"自分のモノサシ"ってなんだろう

後藤達哉さんの『続けない働き方。』を読んでみた。

この本は自分の働き方に疑問を持った人が手に取るものであり、学生に向けてではないだろうなと思いながらもポチりました。

でも私に刺さった部分もたくさんあったので、忘れてしまわないように今の自分について記しておきたいなと。書評というより、ただの自分語りです。

目次でもうワクワクするから見てほしい。興味ない人は飛ばしつつ。笑

まえがき
プロローグ

 逃げて、逃げる──新しい一歩の始め方
 逃げて、その先にあるものを手に入れろ
 「本当の自分」は「逃げた先」で出会うもの
Part1 仕事:「本当にやりたい仕事の見つけ方」
 「働きたくない」は正しい
  なりたくない大人をイメージしろ
  責任感は真っ先に捨てろ
  「続けない働き方」の時代がやってきた
  自分のモノサシで生きていけ
  エースになれるフィールドを選べ
  子供のころの自分に問いかけろ!
  やりたいことは、「不」の原体験から考えろ
  「私事」から「志事」にシフトせよ
  人生百年時代、いまやりたいことが最優先!
Part2 人間関係:「一生の仲間との出会い方」
  会社は、居心地の良さで選べ
  運を引き寄せる「居場所」を探せ
  親が敷いたレールから飛び出せ!
  飲み会の活かし方で人生は変わる
  自分は何ができて、誰の役に立てるのか
  人脈作りの「三つの軸」を押さえろ
  重宝されて可愛がられる人になれ!
  「誰と一緒にいたいか」を判断基準にしろ
  無条件で認めてくれる真友を大切にしよう
  自分らしさの発信が、運命の出会いを招く
  ドリームキラーは貴重な存在
Part3 キャリア:「オンリーワンになる働き方」
  自分と向き合った逃げは勇気ある撤退だ
  会社を辞めたいと思った時こそチャンス!
  知識+技術×想い=オンリーワン!
  良きメンターを見つけて、徹底的に真似ろ!
  「何でもやります!」を続けるな
  会社のリソースを盗めるだけ盗め
  キャリアを「積み減らす」という発想の転換
Part4 お金:「お金に縛られない考え方」
  働き方を変えるだけで誰でもお金は稼げる!
  「給料を上げてくれ」と言える自信を持て
  給料は「もらう」ではなく、「稼ぐ」
  目的なきお金稼ぎは心を貧しくする
  生き甲斐を形にする技術を磨け!
  活きたお金の使い方
  お金や肩書に縛られるな!
Part5 生き方:「後悔しない生き方、後悔し続けない生き方」
  人気就職先ランキングに惑わされるな
  手に入れていない・ものは手放せない
  いまやるべきことにのみ、集中せよ!
  「覚悟」よりも「勇気」よりも、「許可」を !
  何事も自分のモノサシで決めろ!
  熱くなれる自分を持て!
  人生も仕事も紆余曲折がいい
  やりたいことは変わったってかまわない
  「直感」を磨いて幸運を引き寄せろ
  「正しい答え」は、人間の数だけある
エピローグ
 自分からだけは逃げるな! おわりに

なんかもう、面白くないですか???
後藤さんは「世界一幸せなジョブホッパー」らしい。帯に書いてあった。

"「働きたくない」は正しい"
 "自分と向き合った逃げは勇気ある撤退だ"

なんて言ってくれる人に出会ったことないから、後藤さんとはSNSでお話ししただけでお会いしたことはないのだけど、「何この人おもしろ!」(褒めてます)と思った。

話を本の内容に戻そう。「親が敷いたレールから飛び出せ!」とか「何事も自分のモノサシで決めろ!」って書いてあって、私はどんなモノサシで生きているんだろう。本当は、どんなモノサシで生きたいんだろうって考えたので、それについて記します。

"自分のモノサシ"ってなんだろう

いくら自分で考えたところで、親や教師、周りの友人の価値観が入ってしまうことは避けられないだろうなと思う。それらの環境があってこその自分だから。

それでも意識的に親や他人軸の影響を排除して「我が儘」になることは、自分の生きやすさに繋がるのだろう。

仕事も人生も、本来は苦しむためにあるんじゃない。楽しむためにあるものなんだ。

一度"挫折した"という後藤さんの言葉だからこそ、説得力がある。

「うわあ、1年後には働いてるのか〜、社会人になりたくないね。」なんて話を友人とよくするが、仕事ってもしかしたらもっと楽しくて人生を豊かにしてくれるものなのでは?と思わせてくれた。

私の親のモノサシは?

あまりちゃんと聞いたことがないのだが、私の両親は大学を卒業していないらしい。

私が小学校高学年か中学生の頃、母は再就職先を探していた。求人広告を一緒に見ていたとき、「ああ、これも4年制大学か」と呟いていたのをよく覚えている。

当時はよく分からなかったのだけど、大学に行っていないというだけで就職先の選択肢が一気に狭まる厳しい現実があった。今もそうだ。

だから私が早稲田大学に入ったことを、両親はとても喜んでくれた。選択肢がグッと広がったからだ。と思う。

でも、親による親のためのモノサシがあるように感じる。(それは他から見ると親による子どものための愛情なので、一応ありがたいのだが。)

保育士になろうかなと言ったとき、(早稲田入ったけど)「結局保育士か」と言われた。

私が国家公務員の勉強をしようかなと言ったとき、「無理だからやめなよ。学校の先生くらいがちょうどいい」と言われた。(教員の仕事が軽くみられている典型例だ。)

私がタウンニュースに載ったとき、「やだ、やめてよ」と言われた。「あんた他の取材受けてないでしょうね」とも言われた。

「早稲田なんて行かせなければ、政治に興味持たなかったのに」とも言われた。

多分、目立ちすぎず、責任の大きすぎない、でもどこか(比較的高い水準の)"普通"な人生を送ってほしいと思っているらしい。

じゃあ、本当の"私のモノサシ"はなんだろう

私は、承認欲求が高い。親(特に母)に褒められたい。親のために頑張りたい。私にたくさん教育投資してくれたから、その分恩返ししたい。

でもそれって、母のために生きていることになるのではないだろうか。

私には、母が死んでからやりたいと思っていることがある。それくらい、母は私の行動に影響を与えていると思う。

就職活動くらい自分軸でやろうと思ったから、就活状況について親には一切伝えていない。

じゃあ、本当に私がやりたいことってなんだろう。(今回は、母が死んでからやりたいことは伏せておく)

結論から言うと、乳幼児や児童と一緒に成長することで、社会を少しでもよくすることだと思う。

「社会を少しでもよくすること」という綺麗事にも聞こえる概念を抜きにしても、子どもと接することで私が楽しい。ただそれだけの理由で、十分ではないか。

私にはこんなにわかりやすい軸があるのに、周りに合わせて名の知れた企業ばかり受けようとして...。

ただ、私の中で問題になるのは保育士の低賃金 / 低待遇だ。

バイト先の保育園で「ここに来る前は手取り10万だったし、それが普通だった」「ここは恵まれているけど、私の友達は私の半分の給料で働いてるよ」なんて話を聞く。

いくら「金よりやりがい!自分が楽しければいい!」みたいな話を今の私がしたところで、数年後お金がなくて困るのは私自身だ。現実をみなければいけない。

では、どのようにすれば保育に携わりながらお金を稼ぎ、生きていけるのだろうか。ネット上には日々の保育を漫画で描く人、YouTubeで語る人、ブログで綴っている人、色々いる。

私は絵を書くことが嫌いなので、漫画はまず無理だ。じゃあYouTube?ブログ?でもそれは競合が多すぎるし私がわざわざやる意味もないだろう。

辛い辛いと言いながら働いているのを目の当たりにしているけど、給料が業界最高峰とされるバイト先にそのまま就職するか?
(ここに行くなら2年間認可保育園で働いて、その後施設長として何年か働く。その後退職してジェンダー平等保育園をつくる的なキャリアビジョンがある。実現可能性や親に反対される未来は、とりあえず放棄する。)

他には...ベビーシッター?保育の人材派遣?教材開発?絵本?子育て本?保育業界のDX?

とりあえず保育にまつわる社会問題にアプローチできるような仕事をしたいけど、低賃金問題を自分で補えるビジョンがイマイチ見えない。

どうしても今は結論が出ないので、就職先を決める最後の最後まで自分の心に問い続け、考え続けることにしたい。

保育業界に就職しようかなと言うと、「早稲田にまでいったのに"もったいない"」と、冗談抜きで10人中10人に言われる。それが原因で目を背けてきた保育業界。

でも今回、"自分のモノサシ"で考えるとやっぱり保育なんだなと素直に思えたので、心が晴れた気分。

小学生の時から夢見ていた保育士。高校時代担任に否定されようとも、早稲田大学に入学しようとも、あの時の気持ちは変わっていないんだなと思うと、自分で自分にほっこりしました。笑

最後に

就職活動をしている今の今『続けない働き方。』を読んでみて、自分の就活の軸(というか人生の軸)を改めて考えさせられた。

お金のため、自分のため、社会のため、親のため、名声のため、なんか色んな要素が入り込んでいたけれど、まずは自分のことを大事にしたいと思った。

就職前に後藤さんのような働き方の人に出会えたことは、私の人生に間違いなくプラスの影響を与えたと思う。

あと、この一文も私の心を軽くしてくれた。

できない自分を認めて素直に「助けて!」と言える人こそ、うまくいく。

助けてって言っていいんだなと気がついた。弱い自分を認めつつ、他人に助けを求めつつ、強くなっていきたい。

私はまだ就職したことがないので「仕事で悩む」経験をしたことがないけれど、『続けない働き方。』はそのような人が悩む上で背中を押し、一緒に考えてくれる本だろうと思う。

これから1年後、3年後、なんか挫けそうになった時には読み返したい。

後藤さん、新たな価値観に触れさせてくださり、ありがとうございました。
皆さんも、もしご興味あれば↓↓


色々勉強したいので、是非おすすめの本を併せて教えてください!🙏