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靴・インソールで足元を安易に傾けないほうが良い理由

こばです!

・ O脚
・ ひざが痛い


これらを対策する時。
多くの方はインソールの外側に傾斜をつけています。

実際に「インソール O脚」で画像検索をしたらこんな感じ!

画像2

これらの言わんとすることは

O脚でひざが外に移動している。
だから、インソールの外側を高くしてひざを内に移動させよう!

というものです。


その効果や考え方は以前、こちらで解説しました。


足元から傾ける弊害を考えたことはありますか?

ヒトは大人になると150cmを超える方が多いですよね。

150cmって平均身長から見ると小柄なのですが、モノとして考えると結構大きな構造物です。少なくとも家の中に置いたり持ち運んだりするのには難儀する程度に巨大です。

そんな150cmの構造物の足元を1°傾けたら
カラダにはどのような変化が起こると思いますか?

ざっくりと、三平方の定理で計算をすると

頭の位置は約2.6cmずれます。

画像1

とは言っても、関節には遊び(隙間や余裕)があるので
こんなにもズレてしまうことはありません。


ですが・・・・・・

足元を傾けると、これだけズレてしまう可能性が生まれる。
というのは知っておいても良いと思います。


今回想定したのは1°の傾斜

1°の傾斜って靴底の広さ、インソールの範囲で考えたら
おおよそ1mm程度の傾斜だと思います。

でも、実際に販売されている【O脚用】【ひざの痛み用】のものは
もっと大きな傾斜がついています。

もちろん、各種数字は比例します。

ちょっと怖くないですか?


また、今回は身長150cm、足元の傾斜1°を想定して計算しました。

あなたの背が150cmよりも高い場合。
想定した2.6cmを超えるズレが予想されます。

ちょっと怖くないですか?

分度器

ちなみに、ピサの斜塔は3.99°の傾き

画像4


インソールの傾斜によって、ひざの痛みが軽減する人もいます。
ですので、悪いとまでは言わないのですが、

人体という高さのある構造物を傾けるということは、それ故のデメリットが生まれます。それを知っているかどうかで、自分に何がどう合わないのか?という気づきの糧にしてほしい。

というのが今回の内容でした。

ひざの痛み=外側を持ち上げたインソール

という脊髄反射的に使われていたのはもう昔の話です。
そもそも、それは

足の問題なのか?
ひざの問題なのか?
股関節の問題なのか?

はたまたもっと上にある関節の問題なのか?

という、ヒトのカラダは繋がっていることで起きる連鎖的な弊害な可能性が高いです。ひざのトラブルは勉強を続けている専門の人に任せることをおすすめします。


※外側を上げたインソールは片足立ちになる瞬間。
立脚中期に変化が出やすい傾向にあります。

アンクルロッカー(荷重応答期~立脚中期)

こばでした!


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