【質問】加齢による足や身体の変化が見えてきました。どのような対策をすべきですか? ←2つの方向性で回答しました

お久しぶりです
こば@kobakutsuです。

今回は、このようなご質問を頂きました。

加齢によって足や身体の変化が見えてきました。
どのような対策をすべきですか?

良くある話でもあるのですが、非常に難しい問題でもあります。

先に答えを言うと

「足自体の変化であれば足を見て靴・インソールで対策しましょう!でも、身体の変化が出てきたなら全身の動きを見ながら対策がより必要です。靴だけでなく整体・整骨・運動など全身整えるのがおすすめ」

これは、どういうことかと言うと・・・


足の変化や関節の痛みはさまざまな原因が考えられ
要因は大きく2つに分けられます。

  • 足自体の状態が変化したのか

  • 身体全体の変化によるものか



前者の場合、足のトラブルに繋がりやすいとされています。


足の寿命については、足に関する研究が行われ、50歳を境に靴のサイズが変わることなどが報告されています(Takai et al., 2005)。外反母趾や足底のタコ、その他の足のトラブルは、これらの変化が原因として考えられます。

また、足という身体の土台が歪むことによって、膝、腰、肩など全身のバランスも歪むため、全身の不調を引き起こすこともあります。

アシックススポーツ工学研究所の「究極の歩き方」を見るとこの辺りは詳しく解説されています。分かりやすいしおすすめ!


後者の場合は身体全体の変化が原因となっています。

身体全体の変化によって、足の姿勢に変化が生じているというのがその理由です。

例えば高齢者の姿勢。腰を落とし、つま先を外に向け、がに股で歩く姿勢も、身体の防衛反応の一種と言われており、重心を低くし、支持基底面を広げる効果があり、安定性を得るために身体がとっていると考えられます。

必要だから身体が自然にとっている姿勢です。

ただ、これによって外体重気味になり足の外側に負担がかかりやすくなることもある。

足のトラブルに対して、インソールなどで足を支えることは補助的な効果があります。しかし、身体が自然にとる必要がある姿勢を変えることは、身体にとって脅威となることもあります。身体が「必要だから行っている動作」に手を加えることで、身体は本来持っている自己防衛反応を失ってしまう可能性があります。

ですので、

「靴・インソールも大事ですが、一度病院や整体・整体などで身体を診てもらうこと。運動による対策を行うことも優先される方が良いかもしれません。足・膝の変化は少ないのに歩行時の腰~膝の動きに動揺が見られるので腰回りから対策されるか、腕の引きが浅く左右差が大きいので、肩甲骨まわりをストレッチされるなどの対策も必要かもしれません」

程度は、歩き方を見てよくお伝えします。

最近よく考えるのはここです。

足の変化、足元由来の身体のトラブルには、足自体の状態が変わったのか、それとも必要な姿勢が変わったのかによって、大きく二つに分けられます。

身体の全体の変化によるものである場合は、身体を支えるための効率的な姿勢をとっていると考えられ、自然な姿勢を変えることは身体の自己防衛反応を失わせることになります。一方、足自体の変化によってトラブルが引き起こされる場合は、それに対応するために足のサポートなどの対処が必要となります。

正解、不正解はないのですが、自分はどちらによせて対策すべきか考えると方向性が見えてきますよ!

【参考文献】 Takai S et al. (2005) Foot anthropometry and the size system of safety shoes in Japan. Ind Health 43(1):133-143.

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