200524_重力の虹/lié
5/24のおすすめ音楽。
今日はおすすめ音楽と同時に、僕自身、初めてzoomを経由して鑑賞した
演劇についても触れておきたい。
今日の音楽は、その演劇のエンドロールで使われていた楽曲だ。
Twitterでフォローさせてもらっている人の間で、
およそ繋がりは無いだろうと思われる人たちが、たまたまかもしれないが、
同じ話をしているとき、そこに自分が面白いと感じる可能性はかなり高い、
そのことを僕は、経験則的に知っている。
今日の演劇もその流れで鑑賞することにしたのだった。
劇団ノーミーツの旗揚げ公演『門外不出モラトリアム』である。
以下は多少のネタバレを含むが、もうソワレも始まっていることだし、
ソワレを観ている人は、この記事を読んでる場合では無いと思うので、
気にせず書いてしまいますね。あらかじめ、ご了承くださいませ。
冒頭に引用している楽曲は、「lié」というアーティストが歌っている
『重力の虹』という曲。全くもって謎のアーティストだ。検索しても
あまり情報が出て来ない。もちろん、初めて聴いた。
この公演のための、書き下ろしだという。
ピアノを中心としたシンプルな音色に際立つボーカルで歌われる、
ゆったりめな曲。エンディングの余韻としてとても心地よかった。
閉じてる扉に 今手を伸ばして開き
君の中にあった 過去とか未来も無くさなくてもいいの
雨が止んで 手を繋ぐ
-『重力の虹』/ lié 歌詞一部引用
最初のサビで歌われているのがこのフレーズになる。
僕には、いくつもの選択肢を選ぶことの出来た、
このストーリーの主人公・メグルに語り掛けられているように聴こえた。
こうしたストーリーに連動する楽曲は、その内容と合わさって、
記憶に強く残ってくるので、個人的には大好物である。
『重力の虹』と聞くと、同表題の強大な文学作品を思い浮かべる人も
いるかもしれないが、この曲はそれとは対照的な世界を描いている
ように思う。
その作品を意識しているかどうかは不明だが、
こちらの『重力の虹』は、極めて短い距離感で描かれている。
そして、この「門外不出モラトリアム」の設定のように、
<人とリアルに会う方が不自然な世界>であっても、最後には
やはり "手を繋ぐ" という行為が歌われるところに、安心にも似た
感覚を覚えた。
こんな風に、ストーリーとマッチした楽曲って、
聴く側にいろいろと想像させてくれる余白が生まれるから、
いいよなあ~。
※この公演そのものの感想は、別場所に書き残すことにします。
演技の合わせから、リハから、全部がリモートで作られたこの公演。
書き残さないわけにはいかないです。
ただ、ここでは「lié」の楽曲を中心に、書き記しています。
以上、5/24のおすすめでした。