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遠く離れた大好きな本屋‘TOUTEN BOOKSTORE‘について語る日

本屋が好きです。といっても本屋にはいろんな本屋があって、お店に入ると奥の方で店主がパソコンをカタカタしているお店もあれば、こちらをみて「こんにちは」と挨拶をしてくれる本屋さんもあれば、さまざまです。どちらの方がいいとかではないのですが、私は後者の本屋さんが大好きです。す、すみません、入らせていただきます、、って申し訳なくなぜか入りがちなわたしはどこかウェルカムしてもらえる気持ちになって、安心します。

大好きな本屋が名古屋の金山にあります。
TOUTEN BOOKSTORE(トウテンブックストア)という本屋です。
ここを知ったきっかけは雑誌「ソトコト」で店主の古賀さんの取材記事を拝読した時でした。

家に帰りたくない時、ひとりになりたいけれど、誰かがいる場所にいきたい時、本屋が「逃げ場所」にでもなる得るような、そんな本屋が作りたい
(丸々覚えていないのでうっすらニュアンスとして書いてます、ちゃんと調べてまた更新します!)

自分が本屋に対する存在ってこれだなあ。
自分がいつかお店をやりたいと思えるのも、こういう場所作りがしたいことが根本にあるんだよなあ、と記事を読んですごく印象的でした。

そのころは実家の滋賀に住んでいたのですぐにはいけない距離で、また愛知にいくことがあれば寄ってみようと、Google Mapのお店にピン留めをするまででした。

それから数ヶ月後、ある日どうしても落ち込んでしまう日があり、家にいてじっとしていると余計に沈んでしまうなあ、と予定もないけどとりあえず最寄り駅まで散歩にいったことがありました。何となく、「どっか遠出でもしようかな」と考えていた時に「TOUTEN BOOKSTORE」や!と、もうその「TOUTEN BOOKSTOREや」の「TOUTE….」くらいで足は動いて気付けば、大垣行きの電車に乗り込んでました。そこではまだ気分は沈んだままでした。

名古屋についてそこから乗り換えで15分くらいのところに金山駅はありました。名古屋から乗り換えて別の場所に行くことがこれまでなかったので、初めまして金山でした。地図を頼りに歩くこと10分くらい。商店街の一角にTOUTEN BOOKSTOREがありました。少し離れた先からも分かるほど優しい黄色の建物が目に入り、「あ、写真でみたとこや〜」とワクワクしながらお店に入りました。その時は沈んだ気持ちは少しどっかに行ってました。

お店に入ると、「こんにちは〜」と店主らしき方がこちらをみて笑顔で挨拶をしてくれました。それだけで気持ちがなんか救われたあの瞬間を今でも覚えてます。どんだけ沈んでたねん!って話ですね。
(店主の古賀さんかな、こんにちは。初めましてこんにちは。)と心の中でドキドキしながら、視線はすでにその先の奥行き広がる壁いっぱいの本棚でした。ましてや初めて入る本屋さんってどうしてこうにもドキドキワクワクするんでしょう。「どうしよう、どこから見る?まずは手前から?それか一周してみる?でも喉が乾いたから飲み物頼む?」とソワソワして、まずは、この高ぶる気持ちを抑えるためにゆっくりぐるりと店内を見てまわりました。

自分がすごく好きなジャンルの本が置いてあるのはもちろんだけど、各本棚ごとにジャンル分けがされており、そのジャンルの中でも選書されている本の幅広さに惹かれました。興味はあるけど読んだことのないジャンルでも、いろんな選択肢があるので手に取って、「これ読んでみようかな」「こんな本があるんや」って知りたくなります。知らないことも知りたくなります。すると、「自分ってこれに興味があったんや」「今の自分の考えってこれに近いんや」と発見がたくさんあります。気持ちが整理されていきます。心が軽くなっていきます。

あまりに多すぎると選ぶことに疲れちゃうこともあるんですが、ここはそのジャンルや量がちょうど良いというか、、、とにかくとっても良いのです(語彙力なくてすみません)

あとは、お店の雰囲気と居心地の良さです。今思い出すだけで「ああ、早く行きたいな」と恋しくなるほどです。これに関しては言葉にするのが本当に難しい。これまでいろんな本屋に足を運んできましたし、どこも大好きなんですが、ここはいるだけで安心するようなあったかい雰囲気があります。本棚で使用されている木の温もりだったり、照明だったり、そこにいる人だったり、流れている音楽だったり、全ては結局お店の人(店主)やその周りの人たちからできた想いやアイデアや雰囲気、人柄が表現されているんじゃないかなって。
なんか、こんな赤裸々にこの本屋への愛を書いてしまっていいのかわからんけど、まあよしとしよう。

初めて訪れた時、本をいくつか購入し最後に自家製ジンジャーエール(これがはちゃめちゃにおいしすぎてそれから毎度必ずいただきます)をいただいてお店を出ました。もうその時の心はスーパーハッピーホカホカマインドです。「色々頑張ろう。また落ち込んだ時はここに来ればなんとでもなるわ」と思えました。
何事も落ち込んだ後からのリセットの持続は永遠ではないので、またどこかで必ず躓くこともあります。大事なのは、元気になる「方法」を知っておくことかな、と思います。またそこから上がればいいだけなのです。私にとって、その一つは「TOUTEN BOOKSTOREに行くこと」として追加されました!やった!

それからは、元気な時もそうでない時も何度かお邪魔しては、いろんな本を見させてもらい手に取らせていただいてます。2階にギャラリースペースやカフェができる場所もできて、ゆっくり居座らせてもらいながらじっくり本も選んだりすることもできます。
イベントがたくさんあることも魅力の一つです。仕事や距離の都合でまだ一度も参加できたことはないのですが、そろそろ、、参加してみたいです。特にヨガ教室!

今年の夏から私は大阪に引っ越しました。より遠くなっちゃいました。行きにくくなりました。うう〜〜〜そろそろ行きたいです。

自分が読みたい本はもしかしたら近くでも手に入るかもしれません。当たり前だけどネットで何でも手に入る時代です。でも、その「場所」自体に大きな存在意義があって「本」だけじゃなくて、そのお店や人やそこにいる時間こそが何にも変え難いパワーです。読みたい本があって買いに行くのもよし。特になくても行くのも良し。むちゃくちゃいいことあった時はさらにハッピーになりに行くのもよし。
本屋で何となく気になった本を手に取ってパラパラ読んでみる時間、誰かがじっくり読んでる本を横目に「お、面白そうだな」とその後密かにチェックしてみたり(?)触り心地が気持ちよくて装丁に惹かれて読んでみたらむちゃくちゃ気に入ったり、そうこんな感じです。

本を読みましょう、とか若者の本離れとか色々言われてますが本を読むことが別にいいことかと言われればそれは本当に人それぞれです。
あ、そうそう。TOUTEN BOOKSTOREは漫画も色々置いていて、そこもすごく良い!!

何か落ち込んだ時とか、家にも帰りたくないしもう何も考えたくない〜みたいたときにそっと立ち寄って心の整理をしたり落ち着ける一つの選択肢として、本屋があればいいなあ、そんな本屋が全国にはきっとたくさんあって、それがずっと続くといいな、あわよくば私もそんな素敵な場所作りがいつか、いつかできれば嬉しいなあ。と思ったり思わなかったりします。
私の場合は本屋が好きなのでそうあるのですが、本屋だけじゃなくて、それがあなたにとって近所の喫茶店だったり定食屋だったりジムだったりスタバだったりするかもしれません。家や学校以外でそんな場所が一つでも見つかれば、いいなぁ。


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一番奥は絵本や児童書コーナーがあって幅広い世代の人たちにとっての憩いの場にもなってるんだろうな〜って。入り口近くには懐かしきリボンとかコミック類も置いてたり、ZINEも面白いものが置いてたり。長野県で知った出版社から出ている「どこで出会えるかな」と探していた本も置いていたり、何だか自分が密かに思いを寄せている本に出会えるとよりテンションが上がります。分かり合えた気分になります(?)

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本屋へ行く途中にある小さな公園です。花壇がいつ見ても綺麗に手入れされていて、この時はチューリップがほんとに綺麗だった。遊具の色といい夕焼けバックのこの一枚お気に入りです。春は桜も咲いてました。

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お店の外観です。ロゴがむちゃくちゃかっこええです。

なんでここがこんな好きなんやろうってぐるぐる考えていた思いをはじめて訪れた時の記憶と共に書いてみました。
こんな殴り書きのような文章を読んでくださりありがとうございます。ぜひ愛知、名古屋に訪れた際に皆さんも立ち寄ってみてください。

書いてたらますますそろそろ行きたくなってきたよ....

あ、これは余談なんですが前回訪れた時に好きな海外バンドのトートバッグを持ってたんですが、その時そのバンドの新曲が店内に流れ出したんです。あれって偶然なのか、それとも、、、、、、





おしまい。

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